#21
全力で走って10分ほど、ついに北東の爆破地点へとやってきた。
「三津!? どうしてここに!?」
当たり。そこにいたのは、武装した特装隊団員たちに向けトランプを投げ続けるエネリアだ。
もうすでに、何十人もの人が倒れている。
「そりゃ、お前をぶちのめす為に決まってるだろ」
彼女は明らかに動揺を見せている。
「クッソ! あの肉ダルマは何をやってるの!」
「クッ、まさかそんな狙いた゛ったとはな」
数秒遅れてボワロウが追いついた。
「まさか、俺が尻尾を巻いて逃げるとでも? 俺の向かう方向を見てすぐにその意図に気づくべきだったなバーカバーカ!」
さて、ここからはガチだ。
エネリアは怪獣状態じゃなければ一度倒している。
となると、後はボワロウをどうにかするだけだ。
「さ、お前らは避難するか別のところへ向かえ。ここは俺がどうにかする」
武装した特装隊員達に指示を出す。
どうやら、俺の強さはもう隊員内に伝わっているらしく、すぐさま撤退した。
……ここからは死力を尽くすか。
特装隊本部は混乱に満ち溢れていた。
「ロボ! ロボには誰が乗る!」
地下格納庫では3バカパイロットが慌てながら話していた。
「俺だ!」
「いや、俺だ!」
「いや! 恵鞠が乗る!」
エレベーターから少し遅れて恵鞠が到着した。
「大丈夫。今の恵鞠ならロボを上手く扱える」
「待て! 昨日例の男とトレーニングしてて気づいたけど、アレ別にロボの操縦とは関係ないだろ!」
「それでも動かせた! だから恵鞠がやる!」
彼女は1人でコックピットへと向かい、席に座った。
「3人は恵鞠が戦えなくなった時にいつでも出れるようにしといて!」
座席に座ると、機体内に通信音声が流れる。
「恵鞠ちゃん!」
「その声……文ちゃん先輩!」
「怜太郎君は2人を同時に相手にするみたい。だから恵鞠ちゃんはさっきから爆発が激しい場所に向かって! 多分、その相手は怜太郎君も忙しくて向かえないと思うから!」
「わかりました!」
ロボを起動しボタンを押すと、道路が開き、そこからロボが発射される!
「先輩は恵鞠が助けます!」
……街は混乱に陥っていた。
そんな中、ただひとりミヅカキだけは違った。
「……暇だ」
彼は、「きっと三津とやらは僕の事を狙ってくるだろう」という発想のもと、わざわざ爆発を起こした地点で滑稽にも待ち続けていた。
しかも、強敵のようにどっしりと待ち構える為、わざわざ何もせずに足を組んで座っているだけだ。
しかし、そんな彼の元へ向かう人など誰もいない。
今、この公園だけは従来の日本と同じくらい平和だろう。
「あ、鳩だ」
ついに、平和の象徴が彼に群がり始めた。
しかし、彼は待ち続ける。
堂々と構える為だけに!
「あれ? おにーさんひとり?」
公園に、ひとりの少女がやってきた。
白く、長い髪をした少女だ。
「……ちょうどいい。返り血を浴びてある方がカッコいいからな」
男は立ち上がる。
自惚れを動機として立ち上がる。
そして、本を取り出し、パラパラと捲る。
「”ザビィァボm……”」
「えーなにこのほん?」
少女はページ上に水弾の浮かんでいる本を男から奪い取った!
「は!? 馬鹿! 返せ! それはお子様の触れていいものじゃない!」
「え〜ケチー」
少女は本を持って走り去ろうとする!
「待て! 本を返せ! それがないと僕は何もできないんだ!」
「え〜? じゃあ、よつばのクローバーとこうかんね?」
「よ、四葉のクローバー!? はぁ!?」
「ばいばーい」
少女は再び立ち去ろうとする!
「くっ……子供ってヤツは何をしでかすかわからない! 奪い合いになってページを破られちゃ面倒だ! わかったよ! クローバー探すよ!」
ミヅカキは公園のクローバーが生えている辺りに駆け寄り、その場にしゃがみ込む。
他3人のエンネイティアが戦っている中、ミヅカキ(31歳)は滑稽にも血眼で四葉のクローバーを探し続けるのであった。
Q.なんですかこれは?
A.この先を書こうとしたらキリが悪くなるが故の尺稼ぎです。
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