#13
彼女は、卵を飲み込んだ!
噛みもせず、一口で飲み込んだ!
すると、彼女の肉体が膨れ上がる!
グジュグジュと肥大化していく!
僅か10秒後、彼女は300mレベルの超巨大怪獣となったのだ!
「な、なんじゃこりゃ!」
俺は文風を抱え、崩れゆくショッピングモールを脱出した。
恵鞠は大丈夫だろうか?
「あんなデカいやつどうやって戦えばいいんだよ!」
すると次の瞬間、空から赤い塗装の巨大ロボットがやってきた!
その身長、およそ250メートル!
ロボのスピーカーから声が漏れる!
『ようやく登場!』
『俺ら3人の!』
『超究極ロボ!』
なんと、その声はあの男パイロット3人組のものだった!
『覚悟しろよ! この怪獣野郎!』
『レディに対して指を刺すな!』
そう怪獣は叫び! 殴りかかる!
なんと、一撃でロボットはダウンした!
『ぐわぁぁぁぁぁぁあああ!!!!』
『何ぃぃぃぃぃいいいいい!!!!』
『馬鹿なぁぁぁあああああ!!!!』
ロボのスピーカーから騒がしい声が溢れ出した!
「馬鹿野郎共がぁぁぁぁあ!!!!」
多分もう勝算ねぇよ! 俺できる限り頑張るけど流石にでけぇよ! 毒も回ってきててキツイよ!
しかしなんと10秒後! 再びロボが起き上がった!
『先輩〜! 見てますか〜! 恵鞠、乗りましたよ〜!』
なんと! 今度流れてきたのは恵鞠による声だった!
『なに? パイロット交代? 情けない奴ら』
『”アトマミサイル”!』
ロボットの方から何本ものミサイルが放たれる!
それらは全て怪獣に直撃し、大きくのけぞらせた!
『”アトマパーンチ”!』
その巨体からは想像できないほど早いパンチが怪獣を襲う!
『っ! せっかく怪獣の姿にだってなったのに! こうなったら撤退だよーだ!』
そう言って、怪獣は空に向かってブレスを放つと、空中で花火のように爆破した!
そこから幾つもの花火が破裂し、その中で怪獣は体が塵のようになって消えていった。
その場には、破壊された街と巨大なロボだけが残った。
『本日、文京区にて怪獣が発生し、延べ7000人ほどが巻き込まれる事件が発生しました。調べによりますと23名が亡くなり、1200名ほどが重体です』
街頭モニターではつい1時間ほど前の事件についてのニュースが流れている。
それを見ながら俺たちはベンチで体を休ませていた。
本当は特装隊の本部で毒の治療を受けたかったのだが、あいにく例の怪獣のせいでインフラは崩壊し、本部もてんわやんわとなっており、最早治療を受けられるような状況ではないようだ。
俺はもう毒がほぼ抜けたのだが、文風は未だに目を覚まさない。
呼吸は安定しているし、後は時間がどうにかしてくれるだろう。
異世界だと大体これでどうにかなってた。
……とりあえず、手すりを枕にさせるのはかわいそうだから、今は俺が文風に膝枕している。
「先輩~、優しいですね~」
「……まぁ、さすがにな」
「じゃあ先輩は恵鞠に膝枕してもらいます~?」
彼女はにたりと挑発的な表情で自らの膝をトントン叩き強調する。
「慎重さを考えろバカ」
「ひゃぁ!」
彼女の頭を軽く小突く。
「もぉ~先輩ったら!」
彼女は小突く返してくる。
「そういや、あのロボはどうしたんだ?」
「それなら本部に回収を依頼しておきました! そのうち雑魚パイロットたちと一緒に回収されます!」
彼女はにやにやとそう言った。
「雑魚パイロ……まぁ……否定はできないかもな」
夕日が落ちていき、周囲は夜へとなっていった。
もしよろしければ作品のフォローとレビューの星をお願いします




