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Sevens Heroes〜選ばれし7人の戦士達〜  作者: 蒼月丸
第二・五章 束の間の羽休め①
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ヒューゴの勇者への道

今回はヒューゴ達の話をお送りします!

 ラリウスにあるホムラのギルド。そこではヒューゴ達が受付嬢にクエスト完了の報告をした後、彼等は椅子に座って話をしていた。


「やれやれ。今日もクエストが終わったが、今回の連携も良かったな」

「ええ。クロエさんとユンリンさんが来てから戦力も上がりましたし、7人揃うとやるべき事も増えて毎日がワクワクします!」


 紬が笑顔でワクワクする中、クロエ達はため息をついていた。


「どうしたのですか?」

「アンタね……この状況を見て分からないの?今、私達は焦っている状況なのよ」

「ああ。確か零夜さん達がラリウスと地球の真の勇者となった事ですね。あのカンナさん達を倒した功績はとても大きいと」


 クロエの説明に紬は補足しながら納得をする。


「そうっすよ。それに比べて俺達はまだまだ未熟。零夜さん達との差はありますし……」

「アミリスも活躍しているからな……何をやっているだろうな、俺達は……」


 皆がため息をつく中、ガンテツがテーブルを強く叩く。


「馬鹿すったれ!わいどんなこいで良かとな?こんままで悔しゅうなかとな!?」

「ガンテツ……俺達だって悔しいに決まっている。けど、彼等は俺達よりも凄い努力をしていた!いくら頑張っても追い付ける筈がない!」

「確かにそうかも知れん。じゃっどん!おい等にはおい等んやり方があっ。例えどげん困難があろうとも、逆境を乗り越えて突き進ん!そいがおい等んやり方では無かとな?」

「あ……」


 ガンテツからの激励でヒューゴは自らの状況に気付き、すぐに前を向く。


「そうだったな。ここで止まるなんて俺らしくなかったよ。やるからには逆境を乗り越えて進まないとな」

「そうですね。やるからにはガンガン突き進みましょう!」

「「「おう!」」」


 ヒューゴと紬の決意に、クロエ達も一斉に拳を上げながら応える。


「やれやれ。取り敢えずは立ち直っ事がでけたな。おい等達はこうでなかとでごわす」

「何から何まですまないな、ガンテツ」


 アカヤマがガンテツにお礼を言ったその時、タメキチがギルドの中に入ってきた。


「てぇへんだ、てぇへんだ!ラリウスの守護勇者を決める大会が開かれるんでい!」

「「「!?」」」


 タメキチからの報告にその場にいる全員が驚きを隠せずにいた。


「ブレイブペガサスがラリウスと地球の勇者に選ばれた筈だが、何故その様な事に?」

「零夜達が自ら直訴した。2つの世界を守る事を兼任するのは負荷がかかる為、どちらかを専念しないといけなくなるとの事だ。更に彼等は地球へと屋敷ごと転移した為、地球の勇者として行動する事になったんでい!」


 タメキチの説明にこの場にいる全員が納得し、ヒューゴが彼に近付く。


「つまり、この大会で優勝したチームがラリウスの真の勇者になるという事なのか?」

「そういう事でい!」

「なら、やるべき事は一つだな。俺達シャイニングナイツはこの大会に参加する!」


 ヒューゴは大会に参加する決意を固め、それを見た紬達はすぐに彼の元に駆け寄る。


「ヒューゴさん、いきなり過ぎますよ!」

「ごめん……零夜達が先に進むとなると、俺達も先に進まなければならないからね。ここで止まる理由にはいかないんだ」

「まったく……でも、ヒューゴさんが動かなければ私が動く所でしたよ。この大会は……参加するしか無いですしね」


 紬も大会に参加する決意を固め、クロエ達も後に続く。


「ここで戦わなければ、追いつけないしね」

「レンタローは勇者として活躍した。今度はヒューゴを勇者にする為にも頑張らないと!」

「俺も覚悟は決めているっす!」

「俺もここでアミリスに負けられないからな!」

「おいもここで止まっ理由にはいかん。参加すっしか無かじゃろ」


 クロエ達が戦う決意をする姿を見たアカヤマは、すぐにタメキチの方を向く。


「この大会、シャイニングナイツも参加する!」

「アンタ等ならそう言うと思ったぜ!他にも参加チームは多くいるが、絶対優勝してくれよ!」

「任せときな!口先だけでは生き残れない。彼等がそれを証明してやるぜ!」


 アカヤマがヒューゴ達を紹介しながら宣言し、そのまま歓声が響き渡った。


「プレッシャーが掛かってしまいますね」

「構わないよ。俺達はこうでないと!」

「そうですね。頑張りましょう!」


 ヒューゴの笑顔に紬も笑顔で応え、自身のやる気を上げ始めた。



 それから翌日、ヒューゴ達は大会に向けて特訓やクエストを次々とこなしていた。彼等は折角のチャンスを無駄にしない為にも懸命に努力している。

 

「そこだ!ダッシュブレイド!」


 ヒューゴは襲い掛かるバッドウルフの群れを次々と斬撃で倒しまくり、彼等が消滅した後に剣を鞘に納める。


「「ダブルハリケーン!」」


 紬とクロエは強烈な竜巻を起こし、サボテンモンスターのサボサボを多く蹴散らしていく。


「煉獄回転撃!」


 ユンリンは炎の如意棒を錬金術で作り出し、襲い掛かるグリムボアを次々と倒して猪の丸焼きに変えていく。


「スラッシュゼロ!」


 バルクはスピードを活かした鉤爪攻撃を繰り出し、襲い掛かるラプターリザードを次々と蹴散らしていく。


「レインアロー!」


 フリードは弓矢を上空に飛ばし、雨のように矢を降らせ始める。矢は次々とスライムに当たり、そのまま彼等は破裂した。


「アックスブレイカー!」


 ガンテツは斜め一閃の斬撃でウッドゴーレムを切り裂き、見事倒す事に成功する。


「あの大会に参加する事を決意してから、ヒューゴ達は次々とモンスター達を多く倒せる様になってきているな……やはり彼等がライバルでいるからこそ、ヒューゴ達も負けられない気持ちが昂るかも知れないな」


 アカヤマはこの様子に感心している中、ヒューゴ達が彼の元へ近付いて来た。しかも彼等は勇敢な表情をしている。


「おお!その様子だと……!」

「ああ。大会で優勝する覚悟はできている。俺達シャイニングナイツは不屈の軍団だ!」

「よし!思う存分暴れて来い!」

「「「おう!」」」


 アカヤマの宣言にヒューゴ達は拳を上げながら応え、優勝する決意を固めた。



 そして大会当日、大都市サルハラードにあるバトルコロシアムで行われる事になり、ラリウス中の最強達がずらりと参加していた。


「やはり多くの最強戦士達がいるとなると、手強くなるみたいだな……」


 ヒューゴは参加者の多くを見ながら冷静に分析し、後ろにいる仲間達に視線を移す。


「けど、俺達はどんな困難でも乗り越える覚悟はできている。相手が手強いだろうが問題ない!」

「そうね。しかも、ルールはバトルオブスレイヤー。やるからには勝ちに行かないと!」

「その通りだ!行くぞ!」


 ヒューゴの掛け声に紬達も頷き、彼等の戦いが始まりを告げられた。



 それからヒューゴ達の快進撃が始まった。

 予選のサバイバルレースでは連携を見事駆使し、多くの仕掛けを乗り越えながら予選1位で通過。多くが脱落してしまい、無事にゴールした8チームが本戦トーナメントに出場する事になった。

 一回戦ではクロエの魔術『サンダートラップ』で多くの敵が次々と引っかかり、追い打ちをかけるようにフリードの弓矢攻撃が決まり、キャプテン率いる6人を倒して圧勝。

 準決勝はユンリンがアクロバティック技で3人を撃破し、ガンテツが敵キャプテンと互角の展開を繰り広げる中、その隙に紬が敵陣に侵入して旗を手に入れて見事勝利した。



 そして決勝。相手はサルハラードギルド所属の『ゴールドエクスプローラーズ』だ。


『さあ、ついに決勝だ!シャイニングナイツとゴールドエクスプローラーズ。この戦いで勝った方が真の勇者として認められる!舞台は草原ステージ。これは隠れる場所もない実力勝負となるぞ!』


 実況のマイクが響き渡る中、エクスプローラーズのリーダーであるブルータスがヒューゴに視線を移す。


「アンタ等の快進撃はここで止めてやるよ。お前等なんかに勇者は似合わない。その現実を教えてやるぜ」

「そっちがその気なら……こっちも容赦はしない!」


 ヒューゴの宣言の直後に試合が始まり、ブルータスが指示を出そうとする。


「レインアロー!」


 するとフリードが弓矢の雨を降らし始め、あっという間に二人を倒し、敗者ゾーンへと転移させる事に成功する。


「いきなり攻撃だと!?」


 ブルータスが驚く中、ガンテツ、バルク、ユンリン、紬が駆け出す。


「甘く見たのはアンタ達っすよ!紅蓮螺旋拳!」

「ぐほっ!」


 炎の螺旋の拳が敵槍兵を殴り飛ばし、彼はそのまま敗者ゾーンへ転移された。


「氷河突き!」

「うっ!」


 紬は氷のオーラを纏ったトンファーで敵魔術師に直撃させ、あっという間に凍らせてしまう。


「破壊の斧!」

「な!?」


 ガンテツは強烈な斧の一撃で、敵聖騎士の盾を破壊。更に斬撃で倒して転移させる事に成功した。


「バブルマジック!」

「うわっ!」


 ユンリンはプラチナの杖でシャボン玉を出し、格闘家をシャボン玉の中に閉じ込めた。


「馬鹿な!あっという間に減らされるなんて!」

「俺達を甘く見ていたからだ!それに……俺は勇者になっても、ここで留まる理由にはいかない!クロエ!」

「よし!」


 ヒューゴはブルータスに向かって駆け出し、クロエは彼の剣に炎を当てて、フレイムソードへと変える事に成功する。


「返り討ちにしてくれる!」


 ブルータスは剣と盾を構えながら立ち向かうが、ヒューゴは彼の盾を縦一閃に切り裂いて破壊してしまう。


「盾が破壊された!?それにお前、勇者になってもまだ先を目指すのか!?」

「そうだ!アークスレイヤーを倒す事……そして……友であり、ライバルでもある零夜に追い付く事だ!」


 ヒューゴはブルータスを横一閃に切り裂き、あっという間に一撃必殺で倒してしまった。


「そ、そうなのかよ……どおりで勝てないと思ったぜ……」


 ブルータスが敗者ゾーンへと転移された直後、試合終了のブザーが鳴り響く。


『試合終了!シャイニングナイツの優勝!そして……ヒューゴが……ラリウスの新たな勇者となったー!』


 実況の宣言に大歓声が響き渡り、紙吹雪が舞い始めた。


「ヒューゴ!格好良かったぜ!」

「お前はホムラ……いや、ラリウスの勇者だ!」

「零夜と同じくカッコ良かったぞ!」

「「「ヒューゴ!ヒューゴ!ヒューゴ!ヒューゴ!」」」


 ヒューゴコールが観客席から響き渡り、紬はすぐにヒューゴの元に駆け寄る。


「やりましたね、ヒューゴさん!あなたが勇者となりましたよ!」

「ああ。けど、俺はここで留まるつもりはない。零夜はその先を向いて突き進んでいる。俺も彼に追い付く為にも、一歩ずつ前進あるのみだ」

「そうですね。私も最後まで付き合います!」


 ヒューゴの笑みに紬も笑顔で頷き、バルク達も駆け寄ってくる。


「さっ、お客さん達に一礼しましょう!」

「ああ!」


 ヒューゴ達は観客達に一礼し、この光景にアカヤマは天井に視線を移す。


(アフロディア様、見ていますか?ヒューゴ達はラリウスの勇者となり、新たな道を進もうとしています。彼等なら慣れるはずです!アークスレイヤーを終わらせる最大の救世主に……!)


 アカヤマは心の中でアフロディアに呼びかけた後、観客達に手を振るヒューゴ達に視線を移したのだった。

ヒューゴがラリウスの勇者となりましたが、彼の戦いはこれからです!

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