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Sevens Heroes〜選ばれし7人の戦士達〜  作者: 蒼月丸
第二章 受け継がれる勇者の意思
19/32

新たな事件の幕開け

新章がスタートしましたが、新たな事件が起こります!

 エルフの森での任務を終え、それぞれの帰路に向かう事になった零夜達。

 瑠璃香達はスパークル、零夜達はホムラへと戻り、それぞれの女神であるリリィとメディアにメンバーが揃った事を報告。彼等は3つの試練の内容が判明するまで、それぞれのギルドでクエスト活動をする事になったのだった。



「おいおい。選ばれし戦士でありながらいい組み合わせしてんじゃねーか……」

「うう……大した事じゃないんだけどな……」


 そんなある日、ホムラのギルドでは零夜が酔っ払いの男であるムスタに絡まれていて、彼の仲間である3人は苦笑いをしていた。


「忍者というのは認めてやるが、その仲間は女性ばかり。マジカルダンサー、マジカルファイター、マジカルソーディアン、モンク、マジカルハンター、アサシン。どれも上位職で羨ましさ全開じゃねえか!」


 ムスタの叫びに零夜は何も言えず苦笑いをしてしまう。

 実は昨日、零夜達はクラスアップをしていた為、ミミはマジカルダンサー、倫子はマジカルファイター、ヒカリはマジカルソーディアン、アミリスはマジカルハンター、ソニアはアサシンとクラスアップした。エヴァと零夜はそのままだったが。


「どうせなら俺が彼女達の面倒を見てやるよ。お前よりは簡単にできると思うけどな」


 ムスタの挑発に零夜はすぐに立ち上がり、彼の胸倉を強く掴んでしまう。


「今のは聞き捨てならないな。お前よりは簡単にできる?どういう意味か教えてもらおうか!」

「うおっ!?力強えじゃねえか!悪かったから離してくれ!」


 零夜はすぐに胸倉を掴んでいた手を離し、ムスタはゲホゲホと咳き込む。


「つまりだな……俺が彼女達を上手く使えるという事だよ。お前の活躍は耳にしているから分かるが、俺のパーティーとお前のパーティーを一日交換して、どちらがクエストを上手くできるか勝負するという事さ」


 ムスタの話を聞いた零夜は、彼の仲間の方を向く。


「なあ……彼って上手くやれるのか?」

「実力は見事だが……奴はギャンブル依存症だからな……」

「それさえ無ければな……」

「うん……」


 3人の話を聞いた零夜は、真剣な表情でムスタの方を向く。


「お前の言いたい事は分かるが……ミミ姉達が聞いたら断固拒否して殴り飛ばされるぞ」

「そんな事は構わない!俺は欲望の為なら死んでも良いからな!」

「へー……そういう事なのね……」

「!?」


 ムスタが声のした方を向くと、エヴァが笑みを浮かべながらコツコツと彼に接近している。しかも目のハイライトは消えていて、背中には狼のオーラ、腕までボキボキと鳴らしていた。


「私さ……」

「ヒイィィィ!!」


 エヴァは左手でムスタの頭を掴んで持ち上げ、彼はガタガタと震えてしまう。


「欲望の為に私達と組むなんて……」

「グホッ!」


 まずは右ストレートでムスタの顔面を殴り飛ばす。


「絶対に嫌だからね……」

「ガハッ!」


 更には右のボディに強烈な一撃を与える。


「そんな人は大嫌いなんだから!」

「アギャァァァァァァ!!」


 ラストはアルゼンチンバックブリーカーを炸裂し、ムスタは悲鳴を上げた後に失神してしまった。


「済まなかったな。このバカは俺達で対処するから」

「絡んできてごめんね」


 仲間の一人がムスタを担ぎ、彼等はそのままその場から移動した。


「零夜、大丈夫?」

「なんとかな……けど、流石にアルゼンチンバックブリーカーで失神させるとはやり過ぎだろ。トラウマを与えたらどうするんだよ」

「だってしつこかったから……」


 零夜からの指摘にエヴァは頬を膨らまし、彼は彼女の頭を撫でる。


「でも、絡まれていた所を助けたのはありがとな。それだけは感謝しているぜ」

「えへへ……」


 頭を撫でられたエヴァは笑みを浮かべ、嬉しさで尻尾をブンブンと振っていた。


「今からクエストに行くけど、今日はどうする?」

「そうね……」


 エヴァが考えたその時、ミミ達が駆け付けてきた。


「さっき、一人の男が失神して担がされているのを見たけど、何かあったの?」

「さあね。今日のクエストだけど……」

「それなら良いのが見つかったわ!」


 ヒカリは1枚のクエスト用紙を零夜とエヴァに見せる。


「何々?ガルグァの捕獲か。捕獲したガルグァについてはあなた達で好きにしてもいいのか」

「うん。ガルグァはよく家畜として使われているけど、乗り物としても使われているからね。捕まえて背に乗って移動したいの」

「なるほど。移動手段としてはありかも知れないな。このクエストにするか!」


 零夜はヒカリの提案に賛同し、エヴァも頷く。


「場所はクリムの森。その前に鍛冶屋に寄らないとね。新しい武器を作成しようと思うから」

「新しい武器か。レベルアップもしたし、武器もパワーアップしておかないとな」


 アミリスからの意見に零夜も同意し、マツノスケの鍛冶屋に寄る。


「おう、武器をパワーアップしに来たのか」

「レベルアップもしたし、素材も多くある。お願いできるか?」

「任せな!後、零夜の武器なんだけど……今、持っている忍者刀を最強の武器に変えられる事ができるぞ」

「へ!?」


 マツノスケからの話に零夜は突然驚いてしまう。


「ほ、本当なのか!?」

「あたぼうよ。すぐに終わらせるぞ!」


 マツノスケは零夜の2つの忍者刀を受け取り、高速の速さですぐに強化し終えたのだ。


「早いな!しかもこの刀……光と闇のオーラまで帯びている……これってもしや!?」


 マツノスケから忍者刀を受け取った零夜は、刀身に光と闇のオーラが纏わっているのを確認してマツノスケに質問する。


「一つは村雨(むらさめ)。陰の刀と言われていて、水、氷、闇の斬撃を繰り出す事が可能だ。もう一つは天叢雲(あまのむらくも)(のつるぎ)。これは陽の刀と言われていて、炎、雷、光の斬撃を繰り出す。この2つこそお前専用の武器だ」

「ありがとな。俺の為にここまでしてくれるなんて」

「気にするなよ。次は嬢ちゃん達の武器を新しくしないとな!」


 マツノスケはミミ達の武器を次々と強化し終え、彼女達に渡し始める。


「私はライトニングリングね。雷と風のオーラが纏うリングブレードだけど、これはありかも!」


 ミミは新しいリングブレードに嬉しさ全開でポーズを取る。


「私もエクスカリバーを手に入れたし、ミラーシールドもピッタリ!」


 ヒカリもエクスカリバーを手に入れた事で喜んでいて、満面の笑みを浮かべていた。


「私も赤いガントレットのアクセルブレイカーを手に入れたし、クローも自由自在に出す事ができるわ」

「私も弓を新しく強調したわ!」

「アタイは装着型のカタールナックルを手に入れたし、銃も悪くないな!」

「僕は剣からランスに変えたし、ノースマンも武器をパワーアップしたからね」

「悪くないな!」


 エヴァ、アミリス、ソニア、トラマツ、ノースマンも新たな武器に喜んでいて、倫子は装着されたガントレットを見ていた。


「このガントレットはどんな効果が?」

「ウィザードガントレットは魔術と格闘を特化できるガントレットだ。武器も召喚できるし、役に立つぞ」

「これ、気に入ったかも!」


 倫子も新しいガントレットを気に入り、武器の強化は無事に終えた。


「アイテムについては既に買ったし、すぐに向かいましょう!」

「よし!すぐに出発だ!」

「行ってらっしゃいませ!」


 零夜達は準備を終えてクリムの森のクエストに向かい、受付嬢が彼等に対して見送りのエールを送った。



「くっ……俺達が負けるなんて……」


 同時刻、クリムの森の外れではパラース達とレンタロー達の戦いが既に終わっていた。

 バトルオブスレイヤーの戦いはレンタロー達が勝つと思われていたが、パラースの策略に嵌められてしまい、4-0でまさかの敗北を喫してしまった。


「ラリウス最強の勇者もこの程度が限界か……さて、敗者には罰を受けてもらおうか!」

「罰だと!?何するつもりだ!」


 パラースが指を鳴らした途端、多くの兵士達がレンタロー達を取り込み、攻撃を仕掛けようとしている。


「男は惨殺、女は奴隷だ!掛かれー!」

「「「おう!!」」」

「させるか!カウンターバリア!」

「「「おわっ!」」」


 パラースの合図で兵士達がレンタロー達に襲い掛かるが、アルムがカウンターバリアを張り、兵士達は弾き飛ばされて地面に激突する。


「バトルオブスレイヤーでのダメージが残っている以上、耐え切れるのも時間の問題だ……クロエ、ユンリン!お前達は逃げろ!このままだと全滅してしまう!」

「でも、レンタロー達が……」

「大丈夫だ。俺達はここで死なない。すぐに駆け抜けて逃げ切ってくれ!」

「……うん!」


 レンタローからの熱意にクロエとユンリンは頷き、全力で駆けながら逃げて行った。


「逃げたぞ!さっさと捕まえ……」

「させるか!」

「「「あぎゃっ!」」」


 パラースが兵士達にクロエ達を捕まえる事を命じたが、ゴルドラスが強烈キックで兵士達を蹴り飛ばし、あっという間に倒れてしまった。


「すぐに回復するぞ!オールヒール!」


 モルクが治癒魔法で自身を含めた皆を回復し、彼等はすぐに戦闘態勢に入る。


「負けたのに抵抗するつもりか?」

「お前達の好き勝手にはさせないからな!」

「そうか……それなら……こっちにも考えがある!」


 パラースは闇の魔術を発動させ、目を閉じながらレンタロー達の足元に魔法陣を展開する。


「まずい!逃げるぞ!」

「させるか!闇のレクイエム!」


 パラースが技を発動した直後、そのまま大爆発が起きてしまった……



 その後、クリムの森の中では零夜達がガルグァを探しながら歩いているが、中々見つからずにいた。


「この辺りにいるの?」

「ああ。確かマップからすれば……ん?」


 トラマツが前の方を見ると、緑色のカモの頭をしていて頭に虹色の鶏冠、身体はダチョウのサイズで羽毛は緑系の色となっていた。


「間違いない!あれがガルグァだ!鳥竜属の一種で草食動物となっている」

「あの鳥がガルグァね。早速捕まえないと!」


 ヒカリ達はこっそりと後から近付き、網を構えて捕まえようとする。


「待って。ここはウチがやるから」

「「「?」」」


 すると倫子がヒカリ達を静止し、ゆっくりとガルグァに近付く。彼の足元を見ると……足に怪我をしていたのだ。


「可哀想に。今から治すからね」


 倫子は指をガルグァの傷口に当て、そのまま治療を開始する。するとガルグァの傷はみるみる治っていき、終わった時には無くなっていた。


「ありがとう。お陰で助かったよ」

「ひゃっ!喋った!?」


 ガルグァが喋った事に倫子は尻もちをついてしまい、彼は彼女に近付いて笑顔を見せる。


「大丈夫。オイラはサンペイ。ガルグァ族は喋れるし、優しいからね」

「そ、そうなのね……」

「さっ、オイラの背中に乗りな」

「う、うん……」


 サンペイがしゃがんで倫子を背中に乗せた後、立ち上がってヒカリ達の方に移動する。


「まさか倫子さんがガルグァに乗っているなんて……」

「うん。もしかするとウチ……ビーストテイマーに向いているかも……」


 ヒカリ達が倫子の行動に驚く中、彼女もまだ見ぬ力を感じていて、ビーストテイマーになれる可能性があると実感する。


「となると、これは修行あるのみだな。スキルを覚える為にも頑張らないと!」

「そうやね。ん?」


 トラマツからのアドバイスに倫子も頷いたその時、クロエとユンリンが走りながら逃げているのを目撃する。


「キャッ!」

「クロエ!」


 クロエはコケてしまい、それを見た零夜達は彼女達に近付く。


「大丈夫?今、治すから!」


 ミミがクロエの怪我を治す中、アークスレイヤーの兵士達が銃を構えながら接近してきた。


「そういう事か……ここは俺に任せな!」


 零夜は素早く駆け出し、苦無を投げ飛ばして兵士達の額に次々と当てる。


「がっ!」

「ごほっ!」

「うごっ!」


 兵士達は次々と倒れて武器と金貨となってしまい、零夜は敵がいない事を確認する。


「これで全部だ。もう大丈夫」

「助けてくれてありがとう。私はユンリン」

「私はクロエよ」

「ユンリン、クロエ……もしかして勇者レンタロー一行の?」


 ユンリンとクロエの自己紹介に、ヒカリは彼女達に質問する。


「ええ。でも、レンタロー達は……」


 ユンリンとクロエが俯いたその時、エヴァとノースマンが何処からか違う匂いを感じる。


「何処かで爆発の起きた匂いがあるわ」

「焦げ臭い匂いがしたが……」

「焦げ臭い匂い……あの爆発なら知っているわ」


 クロエとユンリンは焦げ臭い匂いの正体を知っていて、零夜達は一斉に彼女達の方を向く。


「知っているの!?何があったのか教えてくれない?」

「ええ。案内するけど、アークスレイヤーの奴等もいるから気を付けて」


 ユンリンが皆を連れて案内しようとしたその時、パラースが兵士達と共に姿を現す。


「パラース!」

(こいつがパラースか……)


 パラースの姿を見た零夜達は警戒態勢に入り、今でも戦おうとする姿勢となっている。


「見つかったが、選ばれし戦士達もいるとはな……だが、勇者達は始末したからな……」

「始末した?どういう……」


 クロエが言い切ろうとしたその時、兵士達は彼女達に5つのある物を見せる。


「こ、これって、レンタロー達の!」

「彼等の形見の武器だ……遺体は塵となったけどな……」

「そんな……!」


 そう。それはパラースに殺されたレンタロー、モルク、アルム、クラウス、ゴルドラスの武器であり、それを見たクロエ達はショックを隠せなかったのだった……

勇者レンタロー、まさかの死亡!


彼の死亡でラリウスはどうなってしまうのか!?

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