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Sevens Heroes〜選ばれし7人の戦士達〜  作者: 蒼月丸
第一章 運命を切り開く戦士達
12/32

姿を変えられた盗賊達

今回は新たな仲間と盗賊達の戦いです!

 飲食店に着いた零夜達は中に入ると、そこには人があまりいなかった。お客は茶色いボブヘアで、青いデニムのつなぎ服を着ている女性だけだ。


「おっ、君達が選ばれし戦士達だね」

「俺達の事を知っているのか?」

「うん!僕はモニカ!ドワーフ族の戦士だよ。怪物について知っているから話してあげるよ」


 零夜達はすぐにモニカの隣に移動し、席に座る。


「折角だから何か食べる?」

「そうだな。ランチは2種類なら……俺はAの絶品ハンバーグセットを頼むよ」


 零夜はすぐにAランチを注文する。そのメニューはハンバーグにバターポテト、サラダ、パン、ドリンクのセットとなっているのだ。


「じゃあ、私もそれにしようかな?」

「私も!」

「アタイもそれにするよ!」

「僕も!」


 エヴァ、アミリス、ソニア、モニカも零夜と同じメニューを注文する。

 

「Bは何かあるの?」

「魚ランチだ。天然サーモラスのムニエルにバターコーン、サラダ、パン、ドリンクとなっている」

「じゃあ、私それにする!」

「私も!」

「僕もそれにするよ」

「私もそれにするわ」


 零夜の説明にミミ、倫子、トラマツ、ヒカリはBランチを注文。ノースマンは狼専用の肉が配布された。


「俺は結局こうなるのね……畜生……」


 ノースマンが涙を流しながらため息を付き、モニカは苦笑いをする。


「さて、本題に入るよ。エルフの森の怪物についてだけど、アークスレイヤーのヒューラーという男が放ったんだ」

「ヒューラー?」


 モニカの説明にミミ達は首を傾げる。


「アークスレイヤーのクロモリ支部隊長だよ。奴等も選ばれし戦士達を警戒しているし、僕も選ばれし戦士の一人として狙われている。けど、殆ど返り討ちにしているんだよね!」

「モニカも選ばれし戦士の一人だなんて……こんな偶然もあるんやね」


 倫子がモニカの話に納得したその時、テーブルの上に料理が次々と置かれる。


「早いな!」

「たったの3分っておかしくない!?」

「アタイも今、思った」

「ウチは速さと味が持ち味さ!」

「マジですか……じゃあ、いただきます!」


 零夜達は何故早いのか疑問に感じるが、店長の説明に皆は納得する。

 そのまま昼食に入り、ハンバーグなどを堪能しながら食べ始める。


「ソニアって、盗賊として活動していると聞いたけど、弱き人々の為に働いているの?」

「ああ……それにしてもアークスレイヤーの奴等、許せない……」


 ソニアはパンをモグモグ食べながら、アークスレイヤーの連中を憎んでいた。


「ソニアもアークスレイヤーにやられたのか?」

「ああ。当時アタイは仲間と共に行動し、次々とお宝を奪っていた。ところが昨日、襲撃を受けてしまったからな。仲間は皆捕まってしまい、生き残ったのはアタイだけさ。こんなところでやられてたまるかよ」

「そうなの……ウチ等もここで捕まるわけにはいかないしね……」


 倫子の俯きにソニアが共感する中、零夜がハンバーグを食べながら彼女の方を向く。


「俺達も選ばれし戦士としてここで倒れる訳にはいかない。アークスレイヤーを倒す為なら戦う覚悟はできているからな」

「そうだな。けど、驚いたのは夢の中にメディアと言う女神が現れた事だ。あの夢を見てからアタイはアークスレイヤーと戦う事を決意したからな……」


 ソニアは夢の内容を零夜達に話し、それを聞いた彼等は納得の表情をする。


「俺達も同じ夢を見ていたからな……この夢があったからこそ、今の俺達がいる。もしかすると偶然なんかじゃないかもな」


 零夜は微笑みながら推測し、それにアミリスも笑顔で頷く。


「そうね。私も皆に出会えて良かったと思うし、この出会いは忘れずに心の中に留めておきたいからね」

「アタイも同じさ。それよりも早く食べて先に進もうぜ!」

「だな」


 ソニアの合図に零夜は相槌を打ち、昼食を食べる事を再開した。



 昼食を食べ終えた零夜達は、モニカを加えてエルフの森へと向かっていた。

 ここの辺りはモンスターは出ないが、油断は禁物と言ったところだ。


「エルフの森への道は分かっているのか?」

「ええ。クラルーラの洞穴を潜り抜ければすぐよ」


 トラマツの質問にアミリスは笑顔で答えたその時、何処からか赤ん坊みたいな声が聞こえる。


「なんだ?」

「何かあったのかな?」


 零夜達は声のした方に向かい出し、茂みをかき分けて進んだ途端、一匹のパンダの赤ん坊が泣いているのが見えた。


「この子、パンダの赤ちゃんだ!」

「可哀想に……親とはぐれたのね」


 ヒカリはパンダの赤ん坊を優しく拾おうとした途端、トラマツが制止する。


「待った!こいつはパンダウォリアーだ!」

「パンダウォリアー?」

「モンスターの一種だ。ここは倫子のハートマジックでなんとかしないと」

「その必要はないみたい」


 トラマツのアドバイスに倫子が指差す方を見ると、ヒカリがパンダウォリアーの赤ん坊を優しく拾い、何処からか取り出したミルクをゆっくりと飲ませていた。


「ほら、ヒカリが優しく面倒を見ているから大丈夫よ」

「よしよし。良い子ね」

「そ、そうか……女性は母性が強いから、心配する必要が無かったな……」


 トラマツはこの様子に唖然とする中、パンダウォリアーの赤ん坊がミルクを飲み終えてゲップをした。


「美味しかった?」

「ア゙ア゙ッ」


 パンダウォリアーの赤ん坊が笑顔を見せた途端、彼は突然スピリットに変化してしまい、ヒカリのバングルに浸透した。


「スピリットとなってバングルに浸透したわ。モンスターについては皆、スピリットに変化するのね」

「どうやらヒカリに懐いた事で、自ら側にいたいと感じたみたいだね」

「そうなんだ……また、ミルクをあげる時に召喚させないとね」


 トラマツの説明にヒカリは納得し、バングルを優しく撫で始める。


「取り敢えず先を進もう。道草食っている場合じゃないからね」


 トラマツの合図に皆が頷き、彼等は先に進み始める。



 零夜達がエルフの森に向かいながら進んでいる中、アミリスがすぐに足を止める。


「ほら、あれがクラルーラの洞穴よ」


 アミリスが指差す方を見ると、岩の崖下に大きな洞穴が掘られていて、その中は薄暗さを感じている。


「この先にエルフの森があるのね」

「ええ。モンスター達もいるけど、彼等は侵入者を追い払う役目をしているの。私の場合は仲間を連れてきているから、襲われる事はないわ」

「共存共栄のようだな。それを聞いて安心したし、すぐに中へ入ろうぜ!」

「勿論!」


 アミリス達は皆を連れて、エルフの森に繫がる洞穴の中に入り始めた。



 同時刻、クロモリ村の近くにあるアークスレイヤーのアジトでは、捕まった盗賊達が兵士に連行されていた。

 彼等は既に縄で縛られていて、歩かされている状態。逃げようとしても捕まってしまう為、完全に捕虜となっていたのだ。


「俺達をどうするつもりだ!」

「ヒューラー様の所に連れて行く。そこにあるのが彼のいる玉座の部屋だ」


 兵士は部屋の扉の前に立ち、2回扉をノックする。


「ヒューラー様、盗賊達を連れて参りました!」

「ご苦労」


 すると扉が開かれたと同時に、ヒューラーが玉座に座っているのが見えた。


「さあ、入れ」


 兵士は盗賊達と共に中に入り、彼等をヒューラーの前に突き出す。


「さて、お前達には少し私の実験台になってもらおう!」

「実験台だと!?」


 盗賊の一人が叫んだその時、ヒューラーは魔術を唱え始め、5人の盗賊達に仕掛け始める。


「デス・メタモルフォーゼ!」

「「「ぎゃあああああ!!」」」


 ヒューラーの魔術が盗賊達に襲い掛かり、その悲鳴はアジトの外にまで聞こえる程だった。



 零夜達はアミリスの案内で洞穴の中に入り、彼等は慎重に進みながら行動していた。


「一本通路だけど、道は凸凹だから気を付けてね」

「了解。それにしても薄暗いな……」


 零夜が辺りを見回しながら確認している中、倫子は不安そうな表情をしていた。


「どうしました?」

「私、お化けとか苦手で……ビビリなの……」

「そう言えば……プロレスの試合でもハードコアマッチはしたくないし、電流爆破も嫌がっていたからな……そうなるのも無理ないですね」


 零夜が倫子の心情を察する中、ソニアが彼女に寄り添って肩を組み始める。


「こうすれば不安も少しは抑えられる。アタイはこういうのは慣れているからさ」

「ありがとう……」

「気にすんなって!」


 倫子の礼にソニアが笑顔で応える中、エヴァが突然足を止める。


「エヴァ、どうしたの?」

「敵の気配を感じるわ。その数は……5体!」

「えっ!?それってまさか……!」


 エヴァの敵の気配にソニアが叫んだその時、5匹のモンスターが洞穴の入口から姿を現す。


「モンスターの種類は?」

「ゴブリン、木のモンスターのトレント、豚の怪物のオーク、ウルフ、そしてハリアルマジロ。雑魚クラスだが、油断せずに気を付けろ!」


 ノースマンの指示に全員が頷く中、ソニアはゴブリンの腕に巻いているバンダナを見つける。


「間違いない!あれはアタイの仲間だ!モンスターに変えられている!」

「「「ええっ!?」」」


 ソニアは一瞬でモンスターの正体を見抜き、モニカ以外の全員が驚きを隠せずにいた。


「恐らくヒューラーの魔法だよ。選ばれし戦士達、そのサポーターには効果がない。しかし、一般の人が喰らってしまうと姿を変えられてしまう」

「そんな!元に戻す事は不可能なのか!?」

「今の彼奴等は完全なモンスター。僕等にできる事は……倒すしかない!」


 モニカは大きな斧を構えて戦闘態勢に入り、零夜達も後に続く。


「アタイもかつての仲間を倒すのは辛いけど、ここにいる皆の為なら……アタイは戦う覚悟で行くよ!」


 ソニアはカタールを構えたと同時に、そのままジャンプして背中の翼を広げる。


「背中に翼が生えた!」

「アタイは竜人族!空を飛ぶ事も可能だ!フレイムキャノン!」


 カタールから炎の弾丸が飛び出したと同時に、そのままトレントの身体に直撃。

 すると、弾丸が炎の爆発を起こしてしまい、トレントはそのまま素材と金貨になった。


「トレントを一発で……ソニアにこの様な力があったとは……」

「早く攻撃を!奴等を倒して楽にさせてくれ!」


 この光景に皆が呆然とするが、ソニアの合図ですぐに切り替える。


「そうだったな!疾風斬!」


 零夜は風の速さの素早い斬撃を繰り出し、ゴブリンを一瞬でバラバラにしてしまう。


「俺の素早さを甘く見るなよ」


 零夜が忍者刀を鞘に収めた直後、ゴブリンはそのまま素材と金貨になってしまった。

 それを見たオークがハンマーを振りかざしながら、零夜に襲い掛かろうとする。


「そうはさせない!」


 エヴァが駆け出したと同時に、背後からオークを担ぎ上げてジャンプし、天井にぶつける。


「はっ!」


 そのまま空中からのパイルドライバーの態勢に入り、オークを頭から地面に叩きつける。その衝撃で彼は豚肉と金貨となった。


「助かったぜ、エヴァ」

「どう致しまして。豚肉は回収しないとね」


 零夜はエヴァにお礼を言い、彼女は豚肉と金貨を拾ってそのままリュックの中に入れておいた。


「残るは二匹!アックスブレイク!」


 モニカは斧を構えてスピードを上げ、狼を一刀両断にして切り裂く。狼はそのまま絶命し、素材と金貨となった。


「残るはハリアルマジロ!ハリを飛ばしてくるから気を付けて!」


 アミリスの合図と同時に、ハリアルマジロはしゃがんでそのままハリを飛ばし、零夜達は回避してしまう。


「そんなの全然当たらないぜ!」


 零夜がアカンベーをした直後、ハリアルマジロは怒りで零夜に向けてハリを発射する。

 しかし、彼は次々とバックステップやジャンプなどで回避する中、その様子を見たヒカリが魔術を唱え始める。 


「今よ!スパークショット!」


 ヒカリが魔術で雷の弾を発射し、ハリアルマジロに直撃。そのままハリアルマジロは素材と金貨になってこの場にいる敵は全て倒し終えた。


「これで全部みたいね」


 アミリスが敵がいない事を確認した直後、ソニアは敵の消滅した跡に近付き、落ちているバンダナを手に取る。


「皆、ごめん……必ず仇は取るから……」


 ソニアの目から涙が溢れ、倫子が彼女の後ろに移動してそのまま抱き締める。


「倫子……」

「大丈夫。一人じゃないから。私達が付いているから。だからこそ怪物を倒して、ヒューラーを倒そう!」

「……うん……」


 ソニアは涙を払い、そのまま倫子の胸の中に顔を埋める。

 その様子を見た倫子はポンポンと優しくソニアの頭を撫で始める。


「ソニア……辛かったのね……」

「ああ……それにしても、ヒューラーの奴は絶対に許さない……怪物もあいつが出した以上、絶対に倒してヒューラーも倒す!」


 零夜の決意にミミ達も頷き、倫子とソニアが彼等に近付いて来る。


「もう大丈夫か?」

「ああ。ここで立ち止まる理由にはいかないからな。すぐに行こうぜ!エルフの森へ!」


 ソニアの合図に全員が頷き、皆が洞穴の出口に向かい始めた。



「失敗か……」


 兵士からの報告を聞いたヒューラーは、冷静に話を聞いていた。


「やはり奴等は手強いとしか言えません。いかが致しますか?」

「まあいい。あの怪物がいる限りはそう簡単に倒す事はできない。最強の怪物であるベルセルクには誰も勝てないのだから……」


 ヒューラーはあくどい笑みを浮かべながら天井を見つめ、兵士は一礼をしてその場から立ち去った。



 零夜達が洞穴を抜けた途端、そこは木の家があちこちに多く建てられていて、エルフ達が沢山住んでいた。

 小鳥のさえずりが聞こえていて、穏やかな風も吹いていた。


「ここがエルフの森……ようやく辿り着いたみたいね……」

「うん。森の中に多く家があるからね」


 ミミとエヴァが辺りを見回している中、エルフ達がアミリスに視線を移す。


「おお、アミリス!帰ってきたのか!」

「待ちくたびれたぜ!それに仲間も連れてきたのか!」

「ええ!皆、只今!」


 アミリスが笑顔で応えたその時、エルフ達が次々と駆け付けて彼女を取り囲み始める。

 どうやら彼女が帰ってきた事で嬉しさを爆発させていたのだろう。


「アミリス、凄い人気だな……」

「故郷への凱旋だからね。こうなるのも無理ないよ」

「彼女も嬉しそうな表情をしているしね」


 この光景をトラマツ達が微笑みながら見つめる中、長老が彼等に視線を移す。


「お前さん達がアミリスの仲間なのか」

「そうですが……」

「怪物については知っておるな。その怪物についてはわしも数十年前に戦った事がある。お前さん達にも話しておかなくてはならないようじゃな」

「えっ!?あの怪物を知っているのですか!?」


 長老の説明に零夜達は驚きを隠せずにいて、エルフ達も一斉に彼の方を向く。


「そうじゃ。ここではまずいからわしの家で話すとしよう。アミリス、お前も来てくれ」

「うん、お祖父ちゃん」

「お祖父ちゃん?どういう事?」


 アミリスが長老をお祖父ちゃんと呼んでいて、その事にエヴァだけでなく、零夜達も疑問に感じてしまう。


「うん。村長であるエムールなんだけど……私のお祖父ちゃんなの」

「「「ええーっ!?」」」


 アミリスからの衝撃の事実でエヴァ達は一斉に驚きを隠せなかった。


「じゃあ、アミリスは長老様の娘!?となると、敬語で言った方が良いのかな?」

「いや、そう言うのは良いからね。ほら、案内するから」


 ミミの疑問にアミリスはツッコミを入れた後、彼女達を連れて自身の家に案内し始めたのだった。

エルフの森に到着です!更に衝撃の事実としてアミリスは長老の孫娘と判明されました!


次回は怪物の話となります!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ようやく戦士たちが七人揃いましたね(^^) そして、ヒューラー、普通に盗賊たちを魔物化させて戦わせるのは ヤバい奴ですが、敵としてはこういうヤバい奴がいた方が 話が盛り上がるので、私は好…
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