表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sevens Heroes〜選ばれし7人の戦士達〜  作者: 蒼月丸
第一章 運命を切り開く戦士達
10/32

動き出す戦士達

今回は女神との出会い、更には新たな展開も起こります!

 宴会が終わった翌日、零夜達はホムラに戻る事になり、村を旅立つ準備を終えていた。

 見送りには村人達も駆け付けていて、彼等との別れを惜しんでいた。


「いよいよ旅立つのですね」

「ええ。ここで止まる理由には行きませんし、アークスレイヤーは他にもいますからね。奴等を倒し終えるまでは止まりませんので」

「そうですか。道中危険ですが、気を付けてください」

「はい。必ず!」


 長老のアドバイスに零夜が笑顔で応える中、エヴァが大きな荷物を背に抱えながら姿を現した。


「エヴァ!荷造りはできたのか!」

「ええ!荷物は全て纏めておいたからね。バルクも準備を終えているみたい」


 エヴァはバルクの方を指差すと、彼も大きな荷物を背に抱えていて、ヒューゴ達の元に駆け寄ってきた。


「お待たせっす!荷造りはバッチリ済ませたっす!」

「これで全員揃ったな」


 アカヤマが全員いる事を確認した後、村長がエヴァとバルクの方を向く。


「エヴァ、バルク。お前達は我がシルバーウルフ族の誇りであり、選ばれし戦士達でもある。必ずアークスレイヤーの野望を打ち砕く事を信じておる!そして……ここで住んでいた事を忘れないでくれ」

「「はい!」」


 村長からの願いにエヴァとバルクが応えた後、彼等は紬が既に展開している魔法陣へと向かい出す。


「それでは行きます!テレポート!」


 紬のテレポートが発動され、彼女達はその場から転移して消えてしまった。


「頼んだぞ、選ばれし戦士達!」


 村長は空を見上げながら、零夜達選ばれし戦士達に期待を寄せていた。



 ホムラに着いた零夜達は、ギルドに入ってクエストの成功を報告する。


「無事に成功しましたね。では、零夜さん達とヒューゴさん達には報奨金一万円を与えます!」


 受付嬢から報奨金を受け取った零夜達は一礼し、ギルドを出てそれぞれの宿に戻る事になった。


「じゃあ、俺達はここで失礼するよ」

「おう、またな!」


 ヒューゴ達が自身の宿に戻り始めた後、零夜達も自分達の宿に戻り始める。


「村の危機も去ったし、一件落着みたいね」

「後はエヴァの荷物をどうにかしないとな。こんなにも荷物を抱えているからな」

「そうね。確か宿は……ん?」


 ヒカリが足を止めて宿を見ると、そこは豪邸の様な宿となっていた。前は木製だったが、あまりの変わりように皆は唖然としてしまう。


「俺達の宿屋……変わってないか?」

「間違えたのかな……」

「うーん……」

「いいえ。これがあなた達の宿屋よ」

「「「!?」」」


 全員が声のした方を見ると、メディアとリリアが彼等の後ろに立っていて、その姿に零夜達は驚きを隠せなかった。


「「メディア樣!」」


 メディアの姿を見たトラマツは跪き、ノースマンはお座りをする。


「この方がメディア樣……」


 零夜達はメディアの姿に只見惚れてしまい、彼女は彼等に視線を移す。


「貴方方が異世界の勇者達ね。まずは急に呼び寄せてしまった事をお詫びするわ」

「いえいえ。大した事無いですよ」


 謝罪の一礼をするメディアに、零夜が代表して苦笑いしながら返す。


「そしてエヴァ。貴方の活躍は見事だったわ。べムールを倒した事は見事な功績に繋がります」

「皆の仇を討つ為でしたが、そう言われると嬉しくなります」


 メディアの褒め言葉にエヴァは笑顔で返し、尻尾は嬉しさのあまりブンブン降っていたのだ。


「さて、私がここに来たのはある事を伝えますが、その前にエヴァの荷物を整理してから話をしましょう。中に入ってください」


 メディアの指示に全員が頷き、皆は一斉に宿の中に入り始めた。



「す、凄い豪華だ!」


 新しい宿の中はまるで金持ちが住んでいる屋敷の様な物だった。シャンデリアに綺麗な壁。庭はとても広く、調理場もある。

 まさに色んな意味で豪華となっていて、皆が驚いてしまうのも無理ないだろう。


「なんか雰囲気が変わると住みづらいかも……」

「ええ……私は前の方が良かったな……」

「でも、部屋も多くあるから便利なのはいい事だけどね……」


 ミミ達が宿が屋敷に変化していた事で話をしている中、エヴァが荷物を抱えながら自分の部屋に持っていく。


「部屋は確か二階なのですか?」

「ええ。それぞれの部屋も用意しているからね。リリア、案内を」

「はい!」


 リリアは皆を連れて2階に移動し、エヴァの部屋の扉を開ける。


「うわぁ……部屋も凄く広い!」


 なんと部屋も広く、ベッドや本棚、机、洋服タンスも用意されていた。しかも、ベランダまで用意されている。


「では、荷物を整理しますね」


 エヴァが荷物を置いた直後、リリアは素早い動きで次々と荷物を整理し、それぞれの場所に置き始める。

 僅か数分で見事終わらせた事にミミ達は驚きの表情をしてしまった。


「はい!できました!」

「凄い!ここまでしてくれるなんて……ありがとう!」

「このくらいお安い御用ですよ」


 エヴァの礼にリリアは笑顔で応える中、彼女の部屋は民族風の部屋で、毛皮のコートやボンゴもある。


「ボンゴの演奏もできるのね」

「ええ。楽器もだけど、歌も得意なの。他の部屋も見てみようか」


 エヴァの提案に皆は頷き、零夜達は自らの部屋も確認してみる。


「おお!俺は和風か!」


 零夜については忍者の為、和風の部屋となっていた。プラモデルやテレビ、ゲーム、本棚には漫画などが置かれている。


「零夜がよく読んでいる格闘雑誌もあるわね。これを見てよく勉強しているし」

「頑張り屋さんだね」


 ミミ達が格闘雑誌を見ている中、ランニングマシンやエアロバイク、ダンベルやプッシュアップバーなどのトレーニング機器も置いてあった。


「やはり零夜はプロレスラーになる為、日々こんな事をしていたのね……」

「別にいいだろ……」


 エヴァがダンベルを持ち上げながら苦笑いする中、零夜はそっぽを向いてしまう。

 更にヒカリの部屋にも向かって中を確認すると、そこは意外と普通だった。

 そこには可愛いキャラのぬいぐるみや、観葉植物などが置かれていた。


「私は普通だけど……あ、歌のお姉さん時代の思い出まで……」


 ヒカリは壁にかけられている写真立てを見た途端、思わず目に涙を浮かべてしまう。


「あの頃は良かったけど、思い出すと涙が出そうになるよ……」

「ああ……ハプニングで降板させられていたからね……犯人については始末したけど……」


 倫子は苦笑いしながらヒカリに同意し、次はミミの部屋に向かう。そこにはダンス関連の本は勿論、可愛いぬいぐるみ、ステレオコンポも置かれていた。


「まあ、ミミ姉は普通だな」

「ダンサーとしては常識的な部屋だからね。後は倫子さんだけど……」


 ミミ達は倫子の部屋を確認すると、そこは化粧品や洋服タンスにベッド、更には美容関連の物が置いていた。


「倫子さんは美しさを追求する為、美容関連は欠かせないな」

「うん。最近では化粧水の開発も考えているからね」

「本当!?楽しみにしています!」


 倫子の説明にミミとヒカリが楽しみにしている中、零夜はトラマツとノースマンの部屋に入る。そこは囲炉裏があり、狩人の住処となっていた。


「これがお前等の部屋か?」

「ああ。この方が落ち着くから。あと、煙については天井にある煙自動吸い込み機があるから大丈夫だ」


 トラマツは天井を指差すと、黒いパイプが設置されていて、屋根の上には煙突があった。


「雨の対策はバッチリだから心配するな」

「そういう問題じゃない。部屋に囲炉裏はどうかと……」


 零夜が呆れる中、ミミが2つの空き部屋を見つけていた。


「あれ?2つ空き部屋があるけど、もしかしてまだ見ぬ二人の仲間なのかしら?」


 ミミの疑問にリリアはコクリと頷く。


「はい。彼女達についてはメディア様が捜索しています。これで部屋の案内は終わりとなりますが、今からメディア様がリビングで話をしますので、皆様は私に付いてきてください」


 リリアは指示を出したと同時に、零夜達を連れてリビングへと向かい出した。



 リビングに辿り着くと、そこにはメディアが既に椅子に座りながら零夜達を待っていた。


「では、椅子に座って」


 メディアの指示で全員が椅子に座り、彼女はウインドウを具現化する。


「現在、ここにいる選ばれし戦士達は5人。東零夜、春川ミミ、藍原倫子、国重ヒカリ、エヴァ。しかし、揃うには後二人足りないわ」

「じゃあ、あの空き部屋は二人の戦士達の部屋ですね」

「そう。でも、その二人については調べているわ!」


 メディアはウインドウの画面を映し、まずはエルフの女性を紹介する。


「彼女はアミリス。エルフの女性で弓矢の使い手。アークスレイヤーを倒そうとしている者よ」

「エルフの女性……じゃあ、もしかすると仲間になる可能性もあり得るのでしょうか?」


 ミミの質問にメディアはコクリと頷く。


「そうなるわね。まあ、彼女については仲間になりたがるし、それについては問題ないわ。そしてもう一人はこの娘よ」


 メディアはスクリーンの映像を変えて、緑色のボブヘアの女性を映し出す。


「ソニア。彼女は盗賊団の首領で竜人族の一人。彼女もアークスレイヤーに故郷を滅ぼされて盗賊となったわ」

「アークスレイヤーはこんなにも人の人生を変えてしまうなんて……許せない……!」


 ヒカリは拳を握り締めながら怒りで震え、それに零夜達も同感となる。


「ええ。彼女もアークスレイヤーに対して恨みがあるわ。彼女も上手く仲間に引き入れたら7人揃い、3つの試練に挑む事になる。他の所もメンバー集めに尽力しているみたいよ」

「となると、誰よりも早めに仲間を集め、3つの試練をクリアするしか無いですね」


 メディアの説明に零夜は真剣な表情で推測し、その内容に彼女は勿論頷く。


「そうね。あなた達ならやれると私は信じているわ。チーム名についてはメンバーが揃い次第発表するから」

「分かりました。必ずメンバーを集めてみせます!」

「アークスレイヤーの野望を止めるのは私達しかいない!」

「ヒューゴ達も同じ様な事を聞いているからね」

「私もここで止まる事はないからね」

「最後まで諦めずに頑張るのみ!」


 零夜達は立ち上がってそれぞれの決意を固め、メディアとリリアはコクリと頷いてトラマツとノースマンの方を向く。


「トラマツとノースマンは彼等の事を引き続きお願いね」

「「はっ!」」


 メディアからの指令がトラマツとノースマンに与えられ、彼等は彼女に対して一礼した。



 同時刻、ヒューゴ達の宿屋でも女神アフロディアから同様の説明を受けていて、彼等は納得の表情をしていた。


「この様にメンバーについてはあと四人必要。つまりメディア達の方が二人リードしているわ」

「彼奴等に負けるくらいなら死んだ方がマシだからな。トラマツに馬鹿にされるのは御免だ!」

「いや、零夜なら注意すると思うけどね。更に倫子も猫好きだから、多分やられると思うわよ」

「うう……止められてしまうのは確定だな……」


 アフロディアの説明にアカヤマは宣言するが、紬からの指摘を受けてガックリと項垂れるしかなかった。


「まあまあ。それにここだけの噂っすけど……どうやら俺達の他にも選ばれし戦士達の集団がいると……」

「「「へ!?」」」


 バルクの噂話にヒューゴ達は思わずポカンとしてしまった。


「その話は本当なのか!?」

「はい。これは噂だけど、赤い髪をした綺麗な女性がいるっす。確か零夜さん達と同じ世界の転移者であり、元レディースの総長だと……」

「なるほど……どうやらこれは一筋縄ではいかないみたいだな。アークスレイヤーを倒すとしてはありがたいが、ライバルが増えたとなると……そう簡単に神器を手に入れるのは難しくなるな」


 ヒューゴの推測に紬達も真剣な表情をする。


「その通り。他の世界でも選ばれし7人になる為、徹底的にメンバーを集めて試練に挑むわ。けど、その試練は簡単でない事は分かっているわね?」

「ええ。仲間との絆がカギとなりますからね。遅れる前にメンバーを集めます!」


 ヒューゴは立ち上がって自ら決意し、紬達もコクリと頷いた。



 ネオンの街「スパークル」。そこは都会の街並みで今日も人々のざわめきが聞こえている。その通りでは赤髪の女性がコツコツと歩いていた。

 その姿は白いチューブトップ姿で、青い袴を着用していた。


「待ってください!」


 すると青い猫耳の女子高生が女性に近付いて来て、彼女は女子高生に視線を移しながら振り向いた。

 女子高生の姿は女性と同じ姿だが、袴のデザインは違っている。


「私、エミリーと言います。先程私を助けてくれてありがとうございます!」

「どういたしまして。それよりも怪我はない?」

「はい!こう見えても頑丈ですし、リリィ様の選ばれし戦士の一人ですので!」


 エミリーが女性に対して笑顔を見せる中、女性は彼女を見て微笑み返す。


「実は私もリリィ様と同じく選ばれし戦士の一人なの。これからはチームとして共に戦いましょう」

「はい!そう言えばお名前を聞いていませんが……」


 エミリーが名前を聞いていない事に気付き、女性は彼女の頭に手を置く。


「私の名前は津村瑠璃香(つむらるりか)。異世界から来た元レディース総長であり、現在はアメリカプロレス団体「ワールドバトルリング」の世界王者よ!」


 瑠璃香はエミリーに対して笑顔を見せ、エミリーも微笑んだ。



 その夜、ホムラから数km離れたとある場所では、アークスレイヤーの兵士達が一人の女性を探していた。


「見つかったか!?」

「駄目です!行方が分かりません!」

「くそっ!あのエルフは何処に行った!?見つけ次第捕まえろ!」


 兵士達はその場から走り去った後、エルフの女性は敵がいないか確認してその場から駆け出していく。


(こんな所で捕まってしまう訳にはいかないわ。手遅れになる前に早く零夜達の元へ行かないと!)


 エルフの女性は心からそう思いながら、零夜達のいるホムラへと急いで向かい出した。



 更に別の場所では盗賊達がアークスレイヤーの兵士達に囲まれてしまい、逃げ場のない絶体絶命の状況になってしまう。


「クソッ!このままだと大変な事になってしまうし、全員捕まったらお陀仏だ!」

「どうすれば良いんだよ……何か方法は無いのか?」


 盗賊達はピンチの状況に冷や汗を流す中、一人の盗賊が質問したその時、彼等は一斉に彼女に視線を移す。


「お前だけでも逃げてくれ!俺達の最後の希望だ!」

「アタイが!?でも、そんな事をしたらアンタ等が……」

「俺等の事は気にするな!いけーっ!」

「おわあああああ!」


 大柄な盗賊が女性盗賊を思いっ切り投げ飛ばし、彼女はそのまま何処かに飛ばされてしまった。


「よし!後は……立ち向かうのみだ!」

「「「うおおおおおおお!!」」」


 残りの5人の盗賊達は背水の陣の気合を入れたと同時に、アークスレイヤーの兵士達に果敢に立ち向かった。



「いつつ……」


 盗賊の一人に投げ飛ばされた女性盗賊はすぐに立ち上がるが、頭にはドラゴンの赤い角が生えていた。


「思いっ切り投げ飛ばしやがって……ともかくアタイだけでも逃げ切れた以上、彼奴等の分までアークスレイヤーを倒さないとな!」


 女性盗賊は新たな決意を固めたと同時に、その場から走り去った。



 そしてホムラにある屋敷では、零夜は自室の部屋のベランダで夜空を見上げていた。

 今宵は満天の星空がキラキラと輝いていて、流れ星も時々流れていた。


(俺達の他にもライバル達は沢山いる……となると、真の選ばれし戦士達になるのはそう簡単ではないな……)


 すると扉をノックする音が聞こえる。


「どうぞ」


 するも入ってきたのはエヴァであり、彼女は青いオーバーオール姿となっていた。


「エヴァ!それが寝間着なのか?」

「うん。この方が似合うからね」


 エヴァは零夜の隣に移動し、二人で夜空を見上げる。


「眠れないの?」

「ああ。他にもライバル達がいる以上、油断はならない。それにアークスレイヤーとの戦いは始まったばかりだからな」

「そうね。けど、私達なら最後まで諦めずに立ち向かうし、今は誰よりも早くメンバーを揃えて、試練をクリアしないと!」

「そうだな。お陰で楽になったよ。ありがとな」

「どういたしまして。じゃあ、お休み」


 エヴァは笑顔を見せた後に自室へと戻り、零夜は部屋の中に入って窓を閉める。


(戦いはこれからだ……相手が誰であろうとも……俺は……負けられない!)


 零夜は強く決意を固め、すぐにベッドに入ったのだった。

新キャラとなるライバルや仲間も登場し、ここから本格的に物語も動き出そうとしています!


次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 仲間が揃ってきて、他の女神のチームも集まりつつあって、これから盛り上がっていく感じですね。 各キャラの絡みをしっかりと書いていて、きちんと会話しているのはやっぱりすごいなと思いました。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ