最後に一度
実ることなく
過ぎた想いは
そっと静かに
眠らすが良い
理知らぬ
赤子のように
目覚めればまた
泣き喚くから
時経てもなお
消えぬ想いを
起こすのはただ
最後に一度
今際の際に
その面影を
思い浮かべる
それだけでいい
※※※※
なんか書いちゃったのだけれど、蛇の足以外の何物でもないような。結局テーマも同じもの。
7x4x4だと、拍数で言っても必要量の半分。
でも、いまでも書くとこんな構成になっちゃうのは、もう染みついているのだ、きっと。
それで、しかたなく穴埋めにこういったものを書くことになると。
もともとは4連(これは個人的には定型なので連使う)が最初にあって、1・2連ができたのだけれど、3連はちょっと悩んだ。後半「心の奥の/底に沈める(て)」とか考えたけれど、唐突感出さないようにと3連と4連のつながりを強くして、こうなったり。
「赤子の様に」は最初「幼子のよう」だったり、「泣き喚く」と「泣き叫ぶ」で迷ったり、最後は「ただそれだけで」がいいのかとか。11行目は直前に「目覚めるはただ」から直したとか。色々選択はあったのだけれど。
さて、では、あなたは最期の時に誰を思い浮かべますか。
その時に、笑みを浮かべる事が果たしてできますか。
なんてね。
7.30
なぜか自分の書いたものを何度も読み直している。短いから読み直しやすいし、これはお気に入り。
で、読み返しているうちに考えるとこれは起承転結構成ではないなあ、と思えてくる。むしろ1連と3連の対比構造が目立ってきて、要するにABA'Cなんじゃないかと。だとしてら、もうこれはA"を補うしかないよね… ということで。最初に思いついたのがこれ
そして目覚めた
想いは再度
私と共に
永遠の眠りに
再度はちょっとなんなので「すぐに」とか何か置き換えたい、とは思う。
しかし、対応を考えると、想いは行の後半に持っていきたい。まだ思いつかないけれど、
そして目覚めた
xxx想いと
共に私は
天へと昇る
なんて〆るのも良いかもしれない。とりあえずこれを書いている最中の最終候補としては
揺り起こされて
覚めた想いと
共に私は
天へと昇る
なんていうのを補うのはどうだろう。生きている間は眠らせなければならなかった想いは、魂が解放されてはじめて共にあることができるようになる、みたいな。
纏めると
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実ることなく
過ぎた想いは
そっと静かに
眠らすが良い
理知らぬ
赤子のように
目覚めればまた
泣き喚くから
時経てもなお
消えぬ想いを
起こすのはただ
最後に一度
今際の際に
その面影を
思い浮かべる
それだけでいい
揺り起こされて
覚めた想いと
共に私は
天へと昇る
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というように、短いけれどバリエーションは色々作れるのだなあ、と。