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第9話

お久しぶりですね作者です。

更新頻度をもう少し早くしたいと思ってます。

次回早く書けたら早く更新します。


「私が授かったジョブは剣士よ。」


私の言葉に会場がシン‥と静まり返る。

そんな中私は神官に背を向けて皆の視線から逃げるように部屋を出た。

部屋を出ると唖然とした顔のニーナが私を待っていた。


「お、お嬢様‥ほ、本当に剣士だったのですか?」


「ふふ‥それはどうかしらね?」


恐る恐る尋ねてくるニーナの耳元で私はそう囁く。

するとニーナの表情が明るくなった。


「で、では本当は‥」


「じゃ、私はもう行かないと行けないから‥今までありがとねニーナ。」


私はニーナの言葉を遮って半ば強引に別れの言葉を告げた。

長ったらしく別れを告げたら悲しみが深まるだけだし、それだったらむしろさっぱりとした方がお互いのためと思った。


「あっ‥お、お嬢様!!」


ニーナの呼ぶ声に振り返らず私は廊下を走って屋敷の門を目指す。


「‥‥お嬢様お元気で」


遠くなるアリシアの背中を見ながらニーナはポツリ‥とそう呟いた。

廊下を突っ切り、屋敷の入り口の門に着くとそこには既にミラが待機していた。


「あっ!!お姉様!!」


「ミラ、お待たせ。さっ行きましょ?」


私はミラの手を取り薄暗くなり始めている街道を駆け出した。

少し急げば完全に暗くなる前には街に着けそうね。

そんなことを思いながら走っていると‥


「お、お姉様ぁ~!!は、速いです~」


「あっ‥ご、ごめんなさいね?大丈夫?」


「はぁ‥はぁ‥、だ、大丈夫ですぅ‥」


肩で息をしながらミラはそう答えた。

いけないいけない‥ちょっと気持ちが先走ってしまった。


「ここからは歩きましょっか」


「そ、そうしてくれると助かります~」


ミラのペースに合わせて、街道を二人で歩く。

特に何かを話すわけでもなく静寂が辺りを包んでいた。

そんな時‥ミラがふと私に質問をしてきた。


「お、お姉様?ちょっと質問があるんですけど‥」


「本当は何のジョブに就いたんですか?って質問かしら?」


「ふぇっ!?な、何でわかったんですか?」


ミラがしてくるであろう質問を先読みして言ってみると面白いぐらいにミラはあわてふためいた。

まぁ、今質問っていったらそれぐらいしかないし‥

このぐらいだったら誰でも予想はつくと思うけどね。


「だって顔に書いてあるもの?」


クスクスと笑いながらミラの頬を指でツンツンとつつく。

ぷにぷにとした気持ちの良い触感が人差し指から伝わってくる。

ずっと触っていられそうね。


「ひゃ、ひゃめれくらはい~‥」


「ふふ♪ごめんね?あんまり触り心地がよかったからついつい‥」


「む~‥お姉様はずるいです。そんな風に言われたら喜んじゃうじゃないですかぁ~」


先程まで私の指でつつかれていた頬をぷく~っと膨らませながらミラは言った。


「それで、私のジョブが何かって質問だったかしら?」


「はいっ!!」


話を戻してミラにそう問いかけると、元気に返事をしてくれた。


「簡単に言っちゃうのも面白くないわね~‥ミラはなんだと思うの?」


「う~‥思い当たるジョブが多過ぎてわかりませんよぉ~」


確かにジョブは数えきれないほど存在しているから、その中の一つを当てるのはなかなか難しかったわね。


「そうね、ちょっと難しかったわね‥じゃあ一つヒントをあげるわ。私のジョブは戦闘系のジョブじゃなくて癒し系のジョブよ?」


「い、癒し系ですか‥う~ん‥マスターヒーラーですか?」


「ぶっぶ~!!はずれよ~♪」


まぁ、マスターヒーラーもあの項目の中にあったけどね。


「ふえ~‥じゃあ蘇生術師ですか?」


「それもはずれ~♪さぁさぁ街に着くまでに当てられるかしらね~?」


「む~!!絶対当てますよぉ~!!」


宿についたら答えを教えてあげようかしら。

せっかくだし、ミラに一番最初に耳掻きしてあげてもいいわね。

どんな感じになるのか楽しみね。

それから街に着くまでミラは必死になって私のジョブを当てようと頑張った。


そしてしばらくして私達はようやくナチャーロに到着し、手頃な宿屋を訪れていた。


「いらっしゃいませ~!!」


宿屋の中に入ると元気な声で出迎えられる。


「二人で宿泊したいのだけど‥ツインベッドの部屋って空いてるかしら?」


「ツインの部屋ですね?ちょうど一部屋空きがございますよ?」


助かった‥もし部屋が空いてなかったら、また別の宿屋を探さないといけなくなってしまうところだった。


「じゃあそこを‥そうね取りあえず3日お願いできるかしら?」


「かしこまりました!!朝食と夕食はいかがなさいますか?」


「いただくわ。」


「では二食付き3日の2名様のご宿泊で大銀貨6枚になります。」


大銀貨6枚‥日本円にして約6000円ってとこね。

まぁ、このぐらいだったら全然痛手じゃないから大丈夫。

私はアイテムボックスから大銀貨を6枚取り出して手渡した。


「はい!!確かに大銀貨6枚頂戴しました。こちらがお部屋の鍵になります。」


「ありがとう。」


「夕御飯は出来上がりしだいお声がけしますね?」


「えぇ、お願いするわ。」


部屋の鍵を受け取る。

107‥の部屋ってことは一階ね。


「じゃ、ミラ行きましょ?」


「はいっ!!お姉様」


ミラと共に宿屋の部屋の並びの廊下を進み107号室を探す。


「ここが104‥ここが105ってことはあそこね」


ちょうど廊下の一番奥の部屋が107号室だった。

部屋の鍵を開けて中へと入る。


「うん、なかなかいい部屋ね。広いし、ベッドもふかふかだし。」


「私の家のベッドよりふかふかですよぉ~‥気持ちいいです。」


ベッドにごろんと横になったミラは今にも寝そうになっている。

まぁ、さっきまで歩きっぱなしだったからね。


「それじゃ、そろそろ答え合わせ‥してあげようかしら?」


「ふえっ!?教えてくれるんですか!?」


「えぇ、いいわよ?せっかくだからミラにこの癒しの力を使ってあげるわ。だから‥ここに頭乗せて?」


ポンポンと太ももを軽く叩いて頭をのせるように促す。

そうしてもらわないと耳掻きできないからね。


「じゃ‥じゃあ失礼します‥」


ゆっくりとミラは私の太ももの上に頭をのせる。


「動いちゃダメよ?あと、痛かったりしたらすぐに言ってね?」


「わかりました~」


若干ミラは緊張しているみたいだ。

体が固まってしまっている。

そんなに緊張しなくてもいいんだけどね~

私はアイテムボックスから聖職の儀の時に授けられた耳掻き棒を取り出した。

耳掻き棒を手にした瞬間‥


「っ!?こ、この感覚‥」


私の中にミラの耳の気持ちの良いスポットや汚れが溜まっている場所が流れ込んできた。

これが耳掻き師の力‥なのかしら?

不思議な感覚に内心驚きながらもゆっくりと私は耳掻き棒をミラの耳に少し挿し込んだ。


「ふわっ‥ふわぁ~‥」


「い、痛かった?」


「い、いえ‥むしろとっても気持ちいいです~」


「そう‥ならよかったわ‥続けるわね。」


まだ挿し込んだだけなのにミラはとても気持ち良さそうだ。

こんな状態でミラの気持ちのいいスポットをカリカリしたらどうなっちゃうのかしら。

力を込めすぎないようにそのスポットに耳掻き棒を当ててカリカリすると‥


「ふあっ‥あっ‥んっ‥」


ミラの口から気持ちのよさそうな声が漏れ始めた。


「どう?気持ち良い?」


「んぅっ‥はぁっ‥きもち‥いいっ‥ですぅ~」


「ふふ♪よかった‥続けるわね。」


そして気持ちの良いスポットをマッサージするようにカリカリとしながら溜まった汚れを掻き出し終わる頃には私の太ももの上でミラは蕩けてしまっていた。

‥まだ反対の耳も残ってるんだけど‥

まぁ取りあえず一回こっちの耳終わらせちゃいましょうか。

梵天でこちょこちょしてっと

仕上げに‥


「ふ~~っ‥」


「ふひゃあぁぁ~!?」


細かい汚れを取り除くためにミラの耳に息を吹き掛けると、ビクンッ!!と大きくミラの体が跳ねた。


「だ、大丈夫?」


「ら、らいじょうぶれすぅ~‥」


とろん‥と蕩けた表情を浮かべながら呂律が回らない舌で答えるミラ。

そんなミラをみて私の心の中にイタズラ心が芽生えてしまう。

‥ちょっとイタズラしちゃおうかしら。

私は唇をミラの耳に触れるか触れないか位の位置まで近づけ‥


「まだもう片方残ってるわよ?」


「ひゃあぁぁっ!?」


そう囁いた。

そしてミラの体勢を変えて、もう片方の耳も耳掻きを始める。

その夜‥静寂が包んでいた部屋にミラの嬌声が木霊した。

次回作者の頑張りしだいでもう少し早く会えるかも?

お楽しみに‥

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