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第4話

一週間に一度しか更新してないのに着々とブクマが増えているのがうれしい作者です。



「あらら‥もうこんな時間になっちゃったのね」


ミラと話していたらあっという間に時間が過ぎ去りもうすぐ夕時になるところだった。

楽しい時間というものはあっという間に過ぎ去ってしまうのね。

剣術の稽古の時間や勉学の時間はあんなに長く感じるのに‥時間っていうものは本当に残酷なものね。


「お姉様と一緒にいると時間があっという間に過ぎちゃいます‥もっと話したいことあったのに」


「まぁ聖職の儀の時にも話す時間はきっとあるわ。その時またたくさん話しましょ?」


「そうですね!!」


まぁ‥でもミラと話す時間ができるってことは私がいいジョブに就いてしまうってことなのだけれどね。

お父様が望むジョブに就けなかったら話す暇なんて与えられずに追い出されちゃうだろうし‥

悩ましいわね

一人悩んでいると私の来た道の方からニーナの姿が見えた。

どうやらもう迎えに来ちゃったみたいね。


「あれってニーナさんじゃないですか?」


「そうね、どうやらちょっと早いけれど私のことを迎えに来ちゃったみたい。」


そして私たちの方にニーナはカツカツと足音を鳴らしながら近づいてきた。


「ニーナさんこんにちは!!」


「こんにちはミラさん。お嬢様と一緒に遊んでいただいてありがとうございます。」


「ニーナ‥ちょっと早いんじゃないのかしら?」


「いえ、そんなことはございませんよ?お嬢様はミラさんと一緒にお屋敷にお戻りになるつもりなのですよね?」


「そうね‥あっそういうことね」


一瞬ニーナの言っていることがわからなかったがミラの服装を見て納得がいった。

ミラの今の服装は農業をするための服であり儀礼用の服ではない。

つまり着替えに時間を要するのだ。


「‥?」


ミラはどういうことかまだ分かってないみたいね。


「あ~‥ミラ?その服‥」


「あっ!?すっかり忘れちゃってました!!すぐ着替えてきますっ!!」


バタバタと慌てふためきながらミラは家の中へと入っていった。


「ミラさんは相変わらずでいらっしゃいますね。」


「えぇ、私もそう思うわ。」


本当にミラは昔と変わらない‥

私にはそれがひどく羨ましく感じる。

ミラと違って私は時間が経つにつれどんどん変わってしまった。

いい意味でも悪い意味でもね‥

少し待っていると礼服に着替えたミラが家の中から出てきた。


「に、ニーナさん‥これで大丈夫です?」


「えぇとってもお似合いですよ?」


ミラは普段着ないフリフリが付いたショートドレスを身にまとい少し恥ずかしそうにしながらもちゃんと着れているかニーナに確認してもらっていた。


「そのドレス久しぶりに見たわね」


「前に着たのは半年前の聖職の儀の時でしたからね~」


まじまじとミラのその姿を見る‥

普段はこんなフリフリの服なんて着ることがないミラだが、案外型にはまっているような気もする。

って‥確か前にもおんなじことを思った記憶があるわね。


「お、お姉様そんなにじろじろ見ないでください‥ただでさえこんな格好恥ずかしいんですから」


「あらいいじゃない?似合ってるわよ?」


くすくすと笑いながらミラを弄る。

恥ずかしがるミラのスカートの裾をクイッと持ち上げるとミラは顔を真っ赤にして自分のスカートの裾を押さえる。

まったく‥からかい甲斐があるわね♪

そうしてミラと戯れていると‥


「コホン‥お嬢様?お戯れもその辺になさってください?ミラさんが困ってしまっておりますよ?」


「クスクス‥だってミラったら反応が可愛いんだもの?ついつい‥ね?」


「そういいながらスカート引っ張らないでくださいッ!!見えちゃいます!!」


こんなかわいい反応されたら誰だってからかいたくもなるわよね。

まぁニーナの視線が怖くなってきたからこの辺でやめておこうかしら‥

ニーナは怒るととっても怖いからあんまり怒らせたくないのよね。


「それでは参りましょうか?そろそろお時間が迫っておりますので‥」


「えぇそうね、行きましょ」


「お姉様のお屋敷‥楽しみです!!」


そして私たちは屋敷へと向けて歩き出した。

数分歩いているとすぐに見慣れた無駄に豪勢な屋敷が見えてきた。

屋敷の門をくぐると‥


「「「「「おかえりなさいませお嬢様」」」」」


「えぇただいま。」


私の帰りをメイド達が出迎えた。

どこかへ出掛けて帰ってくるといつもこんな感じだ。

こんなのを親友の前でやられるこっちの身にもなってみてほしい。


「ふあぁ~‥メイドさん達がいっぱいです~」


「そういえばミラはこの家に来るのは初めてだったわね?」


「はいっ!!いつもお父さんが野菜を届けてますからね。私も行きたいって言うんですけど連れてってもらえないんです‥」


「そうだったのね‥」


ミラの父親がミラをここにつれてこない理由‥

それはお父様からの勧告が理由だ。

ミラという友達が来て私の私生活に雑念が混ざるといけないからって来させないようにしているらしい。

こうしてたまに遊ばせてくれるのは溜まったストレスとかを吐き出して自身をリセットさせるためだとか何とか‥

はぁ‥ホント呆れちゃうわね


「それではお嬢様‥早速ですがお着替えをいたしましょう」


「わかったわ。ミラのことは私の部屋で待たせておいてくれる?」


「かしこまりました。」


「お姉様の晴れ着姿‥絶対キレイに決まってます!!期待して待ってますね!!」


そしてミラはこちらに手を振りながらメイドに連れられ私の部屋へと向かった。


「それではお嬢様はこちらへ‥」


ニーナに連れられ私は衣装室へと向かった。


「今日着る衣装ってもう決まってるの?」


「いえ、それはこれから調整いたします。」


「ふぅん‥わかったわ。」


これから調整ね‥着せ替え人形みたいにされるのねきっと。

早く決まるといいけれど‥

そんなことを思いながら歩いているとあっという間に衣装室の前に着いた。

中に入ると目の前にたくさんのクローゼットが並んでいて、部屋の中央には大きな合わせ鏡もある。


「それではお嬢様‥先ずはこちらからお願い致します。」


「はぁ‥わかったわ。」


ため息混じりにニーナに差し出された衣装に袖を通す。

白地に青い装飾が施されたドレス‥キレイではあるけれど何か違う気がするわ。

それにこのコルセットが食い込んでキツイ。


「いかがですか?」


「うん‥コルセットがキツイわ。」


「そうですか‥ではこちらは‥」


そうして色々な服を試着するがいまいちピンと来ない。

ニーナも若干困り始めている。

クローゼットの中にしまわれている服を一つ一つ吟味するなか私は一つのワンピースに目がとまった。


「あら?これは‥」


「それは‥ミシェルお嬢様が聖職の儀の時にお召しになった服でございますね。」


懐かしい‥今でもこのワンピースを身に纏ったお姉様が未だに網膜に焼き付いている。

このワンピースは外側の生地は黒色の生地で内側は赤色の生地でできている。

派手すぎない色だし、これ‥いいかもね。


「これ着てみるわ。」


そして私はそのワンピースに袖を通して合わせ鏡の前に立った。


「お嬢様‥とてもお似合いです。まるでミシェルお嬢様を見ているかのようです。」


「そう?なら‥今日はこれを着るわ。」


ふふ‥これを見ればイヤでもお父様はミシェルお嬢様のことを思い出すだろうしね。

どんな顔をするか楽しみだわ。

次もちょうど一週間後に投稿します。

その時にはクリスマス終わっちゃってますね‥

それでは次回もよろしくお願いいたします。

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