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第10話

結局リアルが忙しくていつもと同じになってしまいました‥

第10話です。

そしてミラの両方の耳を綺麗にし終えた頃‥

私達の部屋のドアがコンコンとノックされた。


「ご夕食の準備ができましたのでホールの方へお願いします。」


「ありがとう。今行くわ。」


そう答えると足音がどんどん遠くに消えていった。


「ほら、ミラ?ご飯できたらしいわよ?」


私の太ももの上でとろん‥と蕩けた表情を浮かべ、ピクピクと痙攣しているミラの頭をポンポンと撫でながら言った。


「ふぇ‥ごはん‥」


「そうよ?ほら体起こして‥冷める前に行くわよ。」


「わ、わかりましたぁ~」


私の太ももからミラが体を起こした瞬間‥

ミラに変化が起こった。

緑色の光がミラの全身を包み込んだのだ。


「な、何が起こってるの!?」


少しするとミラを包んでいた光は淡い光の粒子になって消えた。


「あ、あれ‥私‥」


「ミラだ、大丈夫?」


「大丈夫‥です。‥あっ!?す、ステータスオープン!!」


私の問いに大丈夫と答えた後、何かを思い出したのか突然自らのステータスを開く魔法を唱えた。

そして大きく目を見開く‥


「あっ‥あっ‥嘘、こんなことって‥」


「ど、どうかしたの?」


自分のステータスを見てミラは手で口を押さえて固まった。


「れ、レベルが‥99になっちゃいました」


「‥‥は!?じょ‥冗談でしょ?」


「嘘じゃないですよぉ!!ほらこれ‥見てください!!」


そしてミラは私にステータス画面を共有した。

そこにはミラの言っている通りレベルの部分が99と表示されていて、軒並みステータスが上昇している。


「さっきお姉様に耳掻きして貰った後、頭の中にずっとレベルアップの声が何度も何度も響いてたんです‥」


「さっきの緑の光はそういうことだったの‥」


これが耳掻き師としての力なの?

だとしたら‥ちょっと強すぎないかしら

こうやって耳掻きをするだけで一瞬でレベル上限になれるなんて‥

自身の力に驚いていると頭の中に声が響いた。


『熟練度が1上昇したためボーナスステータスを付与します。』


その声が響いた後、体の中から凄い力が沸いてくる‥


「な、なに!?どうなってるの?」


沸き上がった力は体を駆け巡りそして少しずつ馴染んでいった。


「お姉様‥大丈夫ですか?」


「え、えぇ‥急に凄い力が沸いてきたからビックリしただけ‥」


確かボーナスステータスとか‥って言ってたわよね。

耳掻き師になって対してステータスが上がらなかったのは、その熟練度が上がればボーナスステータスがもらえるからなのかしら?

一先ず上がったステータスを確認してみないとね‥


「ステータスオープン」


ステータスを開く魔法を唱えると、私の前に見慣れた画面が表示された。


名前 アリシア・モドレット

年齢 18

種族 人族

性別 女

職業 耳掻き師(熟練度1)


level 30/99


HP 3000(+5000)

MP 2000(+5000)

ATK 2000(+5000)

DEF 1000(+5000)

MDEF 2000(+5000)

AGI 4000(+5000)


スキル


剣術 06/10

料理 07/10

魔法 05/10

耳掻き 10/10


私はステータスを見て絶句する‥

恐らくこのステータスの数値のとなりに書いてある+5000というのが今回のボーナスステータスなんだろう。


「全ステータス+5000‥ってこんなの反則級じゃない。」


熟練度1でこれって‥まさかこの後まだまだ上がるの!?

自身のステータスの変化に驚いていると‥


「お、お姉様‥一先ずご飯食べに行きませんか?ちょっと落ち着いた方がいいと思うんです。」


「そ、そうね‥そうしましょ」


いろんな事が起こりすぎてご飯のことをすっかり忘れていた。

部屋を出て宿屋のホールの方へと向かう。

そして空いている席に二人で座った。


「はぁ~お腹ペコペコ‥どんなご飯が出てくるのかしらね?」


「楽しみですよね~、私ももうお腹ぺっこぺこです~」


席について少し待つと料理が運ばれてきた。


「お待たせしました~、本日のメニューは季節野菜のシチューと白パンです。」


コトリ‥と私達の前に色とりどりの野菜がごろごろと入ったシチューとふんわりと焼かれた白パンが置かれる。


「ふわあぁ~‥とっても美味しそうですね!!」


「そうね、とっても美味しそう。」


いざ料理を目の前にすると急にお腹が空いてきた。


「それじゃ、冷める前に食べましょ‥いただきます。」


「いただきま~す!!あ~むっ‥ん~!!美味しいです!!」


本当にミラは美味しそうに食べるわね。

私も食べよっと‥

スプーンでシチューを掬って口に運ぶと、濃厚でクリーミーな味が広がった。


「うん!!濃厚で美味しいわね。」


「野菜も甘くて美味しいですよ~。この子達いい人に育てられたんですね~」


そして私達はひとしきり夕食を堪能し、再び部屋へと戻った。


「っはぁ~‥美味しかったわね~」


「お腹いっぱいです~」


部屋に戻るとミラはごろん‥とベッドの上に横になる。

このまま放っておいたら寝ちゃいそうね。


「そういえばですけど‥私のレベルが上がったのってお姉様のお陰なんですよね?」


「多分‥そうだと思う。私自身自分のジョブについてまだ詳しく知らないのよ。」


「‥お姉様のジョブって‥結局何だったんですか?」


「‥‥耳掻き師よ。」


一瞬間をおいてから私はミラにジョブが耳掻き師である‥ということを伝えた。


「耳掻き師?も、もしかしてEXジョブですか!?」


「らしいわね‥」


「す、凄いじゃないですか!!やっぱりお姉様はとっても良いジョブになれてたんですね。安心しましたぁ~」


私が剣士じゃないことを聞けたミラはホッと胸を撫で下ろした。


「ただ、問題なのはこの耳掻き師ってジョブの性能なのよ‥もし、私が耳掻きをした人がミラみたいに一瞬でレベルマックスになるのだとしたら‥大変なことよ?」


もし一瞬でレベルマックスになれると知ればいろんな人が私を訪ねてくる可能性もある。

もちろん訪ねてくる人が皆いい人とは限らない。


「そ、そうですよね‥じゃあどうするんですか?」


「‥なんにせよ検証が必要ね。」


私はアイテムボックスの呪文を唱え、再び耳掻き棒を取り出した。

そして自身の耳のなかにゆっくりと挿しこんだ。


「んっ‥」


耳の中の粘膜を傷付けないような力加減でカリカリと耳掻きをする。

前に自分でやったときより遥かに気持ちが良い。

気持ち良くて口から自然にため息が出てしまう。

ぞわぞわとした気持ちよさに耐えて何とか両耳の耳掻きを終えた。

すると‥


『レベルが上がりました。』


と、何度も何度も頭にその声が響く。

そしてその声が聞こえなくなり、自身のステータスを確認すると‥


レベルが99になっていた。



次回早く書き終えたら早く出します。

お楽しみに‥

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