1、俺を助けてくれたのは
☆プロローグ
こんにちは。”俺”の物語を開いてくれてありがとう。実は元々俺は人間じゃなかったんだ。これはこんな”俺”と、俺を拾って、救ってくれた綺麗な女の子・・・・の妹の話。今まで最低な人生を送っていた俺の人生が大きく変わった日、その一部を見てこんな奴もいるんだなと思ってくれたら嬉しいです。
1、俺を助けてくれたのは
寒い、冷たい・・・寒い。すごく雨が降っている。自慢の茶色い毛もびちゃびちゃだ・・・もう動けないかも。やっぱり神様っていないなんだね。
”・・・・?”
大きな影が俺の前で止まった。そして「・・・どうしたの?一人なの?」ふと顔を上げるとそこにはとても綺麗な女の子が。この子目の色が左右違う、右が赤、左が黄色・・・綺麗だな。
”にゃ…”
俺は、俺の言葉が人間には伝わらないってことを知ってはいたんだけど、なんでだろうね・・・その子がとても綺麗だったからかな?思わず助けを求めてしまったんだ。でもすぐに我に返った。どうせ・・・どうせ伝わらない。だってこの子は人間で俺は猫。伝わらないことぐらい分かっているじゃないか、痛いぐらいに・・・そう思って歩き出そうとした時。「・・・ねぇ、猫ちゃん。僕ねあそこ、見えるかな?あそこから、用事があってこっちの世界にきたの。」その子が”あそこ”と言った場所は不思議な力をもった人達だけが住んでいる”ヘブン”っという名の場所だって聞いたことがある。そして女の子は続けて言った「行くところがないないさ。僕と一緒に来ない?僕、魔法はあんまり得意じゃないけど学校では成績いいほうなんだよー?だからね、君に魔法をかけてあげる」
”・・・!!”
「今の君がなんて言っているのか僕には分からない。だから分かるように、人間にしてあげる」
・・・・・もしかしたらこの時出会ったこの子は神様だったのかも知れない。だってまさかこんなことが起こるなんて思わないでしょう?
「今日からあなたの名前はレオ。レオ帰るよ」
これがこの目の色が左右違う綺麗な女の子と俺”レオ”との出会いで、新しい人生の始まりだった。
2に続く。