口紅の色は彼女の色
私は溶けたかった。
溶け込んで消えたかった。
薄い色ならすぐに溶けるでしょ?
私の口紅はピンク色だ。
ピンクって優しくて
ふんわりしていて
女の子の色だ。
私の服の色は白が多い。
髪の毛は茶色
周りにうまく溶け込めている。
私の色は皆の色。
「みて!このカーディガン 水色なの」
友人がいう。
私も同じカーディガンを持っていた。
「みて!このカーディガン 薄いオレンジ今度買う!」
私も同じようなの買おうとしてた。
ピンクの口紅は皆の色。
そんな私の大親友?の口紅は真っ赤だ。
真っ赤に金のラメが小さく散っていることもある。
髪の毛は真っ黒だ。
染めていないらしい。
この日のお店のライトは
少しオレンジだった。
服の色も
紺色とか黒とか濃い赤とか……
ふわっとした色のはあまり着ない。
「あなたって本当にどこにでもいるような服装よね 見分けにくい でもすぐわかるの。」
その親友は言う。
私はいつもこう返す
「すぐ見つけられるよあなたのこと。でも見つけてほしくなさそう」
彼女は人ごみに紛れたいらしい。
溶け込みたいらしい。
私は目立つ彼女が嫌いじゃない。
嫌いじゃないんだ。
私は親友である彼女になりたいとは
思わない。でも………
「溶け込めてるのが羨ましい。」
そういって私をみる
彼女が好きだ。
私だってあなたのこと
羨ましいといいたいの。
どうも
パステルカラーに思い入れは特にないです。
でも雑誌とかで薄い色きている人多いなぁ…って感じたのがこれを書くきっかけでした。
よくいる大学生の話です。
今の時期…なら濃い色でも普通に
溶けこめる気がします。