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涙色ピック  作者: カツ丼
3/3

常識に囚われないで!のびのびやろうよ!

翌日以降も大池の特訓は続き、土曜日は朝8時から夜8時まで練習していた。その日のバンド練習を休み、浦部の指導のおかげか、大分良くなった。


「今度はこのカバーをやろっか。ある程度覚えてるでしょ?」

と言われて、最後にアップロードしたカバー曲のコード譜を渡された。

何度か通し演奏をしたが、浦部は納得しないようだ。

「どこが悪いのか、分かってるはずだよ。さあ、もう一回!」

それでも、浦部のOKは出ない。

じゃあ、と言うと、大池に向かって歩き出し、

「こんなモン退かせえええええ!!!!」

と楽譜台を豪快に蹴っ飛ばして、壁にブチ当てた。壁は無事だったが、楽譜台に至っては三本足の一つが折れて、ポールも曲がっていた。

「そのままさっきの曲やって!」

言われるがままに演奏するが、駄目だった。

「はあ…説明しないとか…」

ポケットから無造作に取り出したスマホで、

「一年前の文化祭でバンドやってさ、そんときの動画あるから見せるよ」

そこにいた四人は、非常にエネルギッシュな演奏をして、観客を楽しませていた。

「一応、観客賞貰えたけど、金賞とかは無理だった。何でかわかる?」

そこで、初めて分かったことがあった。

「つーか、ぶっちゃけ狙ってなかっただろ。観客に楽しんでもらうための演奏。賞とか考えずに」

よーーーーーーーーーーやく、気付いたか、と小馬鹿にする渡部。

「要は、演奏中、ずっとわたしを見てれば良いんだよ。楽譜如きに振り回されるな!

常識に囚われないで!のびのびやろうよ!」

その眼は、間違いなく大池だけを見ていた。

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