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クリームパンの反撃  作者: 紘ノ 太陽
2/2

ルービックキューブ伯爵

キーボードの音とテレビから流れる音が響き、真っ暗な部屋に液晶から出る人工ライト。PCの画面に近づき目を細める少年。


 いつものように掲示板を開き、巡視を始める。昨日も見ていたあの掲示板は荒らしによってそろそろ消されるだろう。と、考えながら見ていると、見たこともない掲示板が浮上してきた。無意識にカーソルを合わせクリックする。そこに現れたのはルービックキューブ伯爵と名乗る男。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

4月10日10:24―ルービックキューブ伯爵

俺、ルービックキューブめっちゃ巧いんだけど俺に勝てると思う奴いる?


4月10日10:30―名無しの権兵衛

勝てる。


4月10日10:34-ルービックキューブ伯爵

俺のタイム知ってんのか?

6秒だぞ。


4月10日11:00―名無しの権兵衛

マジか、俺10秒。


4月10日11:40-ルービックキューブ伯爵

よゆーで勝てんジャン。

俺、世界で1位になれるわ。


4月10日12:23-名無しの権兵衛

ゼッテーなれる。


4月11日7:08ーごんた

スゲー日本一だろうな。


4月11日:8:00-ペンダント

頑張れ、お前高校でもうまかったもんな。


4月11日9:00-名無しの権兵衛

確かに


4月11日10:00-ごんた

確かにw

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

吐き気がした。世界一になれるわけねーだろ。高校時代の知り合いがわーキャーたかってるだけのあいつがすげームカついた。だが、気になった。そして、調べた。あいつは動画配信をしていた。『ルービックキューブ伯爵のどーが,』これを見た瞬間鳥肌が立った。ネーミングセンスもない。一番上のよくある『お部屋紹介』とか言う動画をクリックした。俺は目を疑った。

―卒業文集。 千歳高校3年A組―

あいつは、彼女を殺したんだ。あいつも、あのクラスなんだ。俺の怒りはMaxになった。

掲示板に書き込む

4月12日0:00―クリームパン

初めまして。

明日ルービックキューブのイベントがあるんですけどもちろん参加しますよね?

ルービックキューブ地区大会、俺も参加する気はなかったが仕方がない。彼女の復讐のためだ。あいつはすぐもちろんだよ、と書き込んできた。見てろよルービックキューブ伯爵。



子供から大人まで集まった大会。カチャカチャと音を鳴らすのはキーボードではない。ルービックキューブだ。5人並べられてタイムを競う。この大会で勝ち上がった1名が次の大会へ上がれると言う狭き門のためか皆熱くなってる。全然外に出なかったためもう到着5分で人酔いをし、トイレにこもる。しかし、放送が流れた『エントリーナンバー6番7番8番9番10番のかた』と。仕方なく立ちあがた。事前に掲示板をチェックするとあいつは8番。俺は10番だ。直接対決と行きますか。

席に座り、数秒後にスタートの合図が響いた。ルービックキューブを手に取った。

「もっとちゃんと混ぜろよ。」俺は呟いた。そして、すぐ手を離した。

シーンと静まり返ったと思ったら、実況が叫ぶ。

『-4秒00!、最高記録っ!!』、周りは歓声に包まれた。マイクがこちらに向かってきて、俺に一言を求める。「ルービックキューブ伯爵とか名乗ってる奴よく聴け。高校のことを悪れるな、あいつが死んだことを。これは、これは………


 クリームパンの反撃だ。」

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