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力の確信

あの後、学校は全校生徒を帰宅させ菅谷の事故の謝罪に追われていた。


事故の原因は、足がつってしまいそのまま溺れてしまった溺死ということが明らかになった。


しかし、その光景があたかもその事故が起きるのを予言したかのように俺の頭の中で流れてきたのだ。


ますます自分の中での謎は深まるばかりだ。





さて、事故の影響で学校が一週間休みになってしまって暇になったので一正と遊ぼうと思ったところに一本の電話がかかってきた。


凜からだ。


「和人か?」


「あぁ、どうした?」


「今から会えないか?」


「あっ…あぁ、どうしたんだ?」


「実は、この前起きた事故で少し疑問があってな…」


「そうなのか?!」


「あぁ、折角の休みに悪いが付き合ってもらえないか?」


「もちろん。」


凜は昔からこんな感じの口調だった。

剣道をやっていて、男勝りの性格の影響なのかこんな口調になっている。


だが、そんな彼女だが幼い頃に父親を亡くしており心に深い傷を負っている。


凜の父親は剣道の師範で、凜に毎日稽古をつけており、とても優しい人で凜は誰よりも父親を慕っていたらしい。


だか、ある日事故で父親を亡くしてしまい、何日も立ち直れなかったらしい。


そして、事故をきっかけに俺の家の近くに引っ越してきてそこから仲良くなっていった。


凜にはいつも世話をかいてばっかりだった。


そして、今もこうして凜とはずっと一緒にいる。

中学までは一緒だけど、高校になったら別れるだろうと思っていたが、偶然にも同じ高校を志望しており一緒に通うことになったのだ。



電話がかかってから少し経って、ドアのインターホンが鳴った。


「和人、私だ。」


「おう、少し待ってろ。」


どこかに行くのも面倒だったので、俺の家に呼ぶことにした。

そして、俺の部屋に行き少し落ち着いたところで凜が話し始めた。


「さっき言った私の疑問だが。」


「あぁ。」


「菅谷が溺れたということについてだ、まず菅谷が溺れるということがあり得るだろうか?あの菅谷だぞ?」


そう、菅谷は運動神経抜群のサッカー部のエースなのだ。

そして、前に聞いたのだが、彼は昔に水泳も習っており足がつったぐらいでは溺れたりは絶対にしないはずなのだ。


「確かに、あり得ないな。俺も正直かなり疑ったよ。」


「和人、何か心当たりは無いか?」


「っ……!!」


俺は息が詰まった。

あの事故の前に、俺に起きた現象を言うべきか……

しかし、言ったところで凜が信用してくれるだろうか……


「私に隠し事はしなくて良いんだぞ。」


そうは言ってくれているが、何か嫌な予感がするんだ。

言ってしまえば、凜を何かに巻き込んでしまうような気がして……


しかし、黙ってても仕方ない……

俺は決心して凜に言うことにした。


「実はな……」


俺は、全て話した。

事故の前に見た映像、それが現実になって現れたこと。そして、俺の中にある嫌な予感。


「そんなことがあったのか……」


「あぁ、信用出来ないかもしれないけど実際にあったんだ。」


「大丈夫、私はお前の事を信じるぞ。」


「本当かっ!」


「あぁ、もちろんだ。」


「ありがとう。」


つくづく凜には感謝しなければいけないな、うん。



「たす……けて………」




「!?」

まただ……


また、映像が流れた。


これは………


凜の……家の前……?




……………母さん?



俺は家を飛び出した。


行ってみると母さんは道路に飛び出した猫を捕まえようとしていた。


しかし、向こう側から大型トラックを見つけた。俺が見た映像だと、そのまま引かれて母さんは死んでしまっていた。


そんなことはさせるかっ!!


俺は母さんたちのところに飛び出した。


そしてそのまま大型トラックは急ブレーキをかけながらも俺たちのところへ突っ込んできた。





ゴンッ………………




どうでしたか?

凜の過去も後々重要になってきます。

果たして、和人のお母さんはどうなったのでしょうか!

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