魔法少女リリカ
ある日夢に女神さまが現れて、
「リリカ、あなたを魔法少女に任命します!」
と言いました。
「え?私、7歳だよ?もっと大きいお姉さんがなるんじゃないの?」
「いいえ、ぴちぴちの無垢な少女のほうが、心が汚れていなくて良いのです。」
「ぴちぴちっておじさんくさい。......」
ぴちぴちじゃありません。ピカピカの魔法少女リリカ7歳です。
魔法少女の衣装も女神さまに見せてもらったんだけど、ミニスカートだったの。
女神さまはかわいいって言うけど、
「だめ!キックしたらパンツが見えちゃうもん!」
「パンツスーツじゃなきゃやだ!」
そう言ったら、
「魔法少女と言ったら、ミニスカなのに......」
と女神さまはぶつぶつ言ってたけど、そこは譲れないね!
史上初の(ちょっと難しい言葉を使っちゃった)パンツスーツの魔法少女が誕生しました。
でもまだ子供だから難しいことはよくわからない。
よその国で戦争をしているけど、どっちが悪いのか、それとも両方悪いのか、よくわからない。
リリカの国の王様は、向こうの国は悪い国で、だから正義の鉄槌を下したのだ!とか言っているけど、ほんとうにそうなのかな?
ニュースを見ても、リリカには、よくわからない。
あっちの国でも死んだ人がいて、かわいそうだよね。
怪我して泣いている子どもも、お父さん、お母さんがいなくなって悲しんでいる子だっているんじゃないかな。
あんまり大きいことはわからないし、間違えたら大変だ。
だからリリカに分かる人助けをすることにしたの。
火事で逃げ遅れた人を魔法で助けるとか、おばあさんのバッグをひったくって逃げた人を捕まえるとか。
リリカにわかる人助けをしていくつもり。
もうちょっと大きくなったら、もっとリリカにもいろんなことが分かるかもしれないし。
けど、お母さんになっても魔法少女は嫌だな。
20歳ぐらいで卒業できるかな。
今はリリカ7歳。今できることをします。
リリカの国の王様は、ちょっと(だいぶ?)意地悪で口が悪い。
だからこの前、孤児院に来た時、シスターを見て、ブスって言った。
あのシスターは、すごく優しくていい人なのに。
王様がこれ以上悪口を言わないように、『人の見た目で悪口を言ったら口が臭くなる魔法』をこっそりかけておきました。
「人の容姿を悪く言ってはいけません。」
お母さんや先生に習わなかったのかな。
早く言ってはいけないことに気付くといいね。
このままだと臭くてみんなに嫌われちゃうよ。
気が付いたら、女神さまがそばにいた。
「あれは、治るのかしら?」
「悪口言わなくなったら、治るよ。」
「優しい呪いね。」
「呪いじゃないよ。お勉強。」
女神さまと顔を見合わせて、にっこり笑いました。




