転生体キャバ嬢
嬉しそうな少女をよそに、安心した俺たちは半ば放置気味だったうろんな客を探す。……公園の中にいないんだが?
途中で、恐怖に顔を歪ませながら走ってくる小学生の集団と出くわした…
「あ、に、にいちゃんたちもしかしてそっちの公園に行くの!?やめときなよ!お化けが出るんだよ!」
リーダー格の少年が言うと、他の子も続き出した。
「やめときなよ!」
「そうだよ!やめといた方がいいよ!」
「命は大事なんだよ!!」
「一回タイム!」
「うるさい!」
「ヘタレ!」
「バーカバーか!」
小学生に背を向けてエルスと話し合いタイムを作る
タイムって叫んだのに待つこともせずにみんなで口撃をはじめやがった。…レギュレーション違反じゃねぇのか!?
あと、うるさいとヘタレとばーかばーかは悪口でしかないだろ…?
「どうしよう、タイム中なのに口撃が後ろから飛んでくる」
「エルスくん、頭に疾患でも抱えてるですか…?」
「抱えてないが!?」
「とりあえず、めるたちで、お化けをなんとかしてあげれないですかね」
「とりあえず話を聞いてからだな…もしかしたらただの枯れ尾花の可能性もある」
「それもそうですね」
「なぁ、よく考えたら…この時期にススキが咲いてたらそれはそれで怖くないか?」
「関係ねぇことを言ってんじゃねぇです!」
背中を蹴られた…痛い…
俺たちがこそこそと打ち合わせをしていると、びびっていると思って調子に乗り出したのか子供達がどんどんヒートアップする。
「命が惜しくないのか若人よ!?」
「そんなちっちゃい子連れていくなんて正気なの!?」
「お兄ちゃんたち人生では先輩かもしれないけど、この公園は私たちの方が先輩なんだよ!?」
「……………………………幼女に性的興奮を覚えるのはいいけど、手を出したら犯罪だよ?お兄さん」
「せんだつのちゅうこくは聞くもんだぜー!にーちゃんたちよー!」
「帰れー!二度とくるなー!ウスバカゲロウみたいな面しやがってー!」
めると俺の額に青筋が走る。
「わー怒ったー!」
「逃げるー!」
「追いつけないだろノロマトンチキー!」
俺たちが怒ったことに気づいたガキどもは散り散りになって逃げ出す。
なんか、一人だけ暴言のセンスがありすぎる奴がいるな。
地味に語彙があってむかつく
「……よしわかった、とりあえず途中で俺をロリコン扱いしたやつと最後のやつは出てこい。説教してやる」
「……めるをちっちゃいこ扱いした子も出てくるです。お話するですよ」
「やだー」
「誰かわかんなかったら関係ないー!」
「牛歩の如し鈍足ー!」
「今のでわかったですよ!?捕まえてやるですよ!」
めるがおちょくってきた児童を追いかけて小学生集団に混ざり、一瞬でどこにいるのかわからなーー殺気を感じて素早く頭を下げるーー頭上をカッターナイフが通り過ぎた。あっぶねぇ……人の顔面を的にしてナイフでダーツしてんじゃねぇよ……そのナイフの出所を辿ると、目の座っためるがこちらを見つめていた…目が合う。気まずい時間が流れて、居た堪れなくなった俺が目を逸らす。
ごめんなさい。よくみたらものすごくういてました。ウォーリーを探せとはくらべものにならないくらいいーじーもーどでした……
しかし、俺をロリコン扱いしやがったガキだけ出てこないな…
「おらァ!最後の一人出てこいやァ!」
勢いに身を任せて小学生を恫喝する高校一年生予備軍……小学生集団は、気にした様子もなく暴言を吐き続けており、俺はちょっと凹んだ。
水色に白のラインが入ったジャージを身に纏った少女が、一歩前に出てきて言った。
「……………………………私の指名料は高いよ?お兄さん」
「………なんか、君だけ世界観違くない?」
「……………………………えぇ、お兄さん♡小学生を指名もできないのぉ?」
「なに?メスガキ拗らせた歴戦のキャバ嬢の転生体か何かなの?」
ジャージを萌え袖にした少女は、袖を口元に持ってきてくすくすと笑っている。ぱっちりと開いた大きな目を細めた姿は、どこか狐を思わせる蠱惑的なものだった。
俺は、玩具屋へ向かう道中で買った『期間限定 抹茶コーヒーソーダ〜甘酒を添えて〜』と紙コップを鞄から取り出す。
このジュースはめるに飲ませて、『このよの混沌を全て混ぜ合わせてから濃縮した地獄』という酷い評価をもらったが、俺はそこまで不味くはないと思っている。
トプトプと、茶色と緑を足したような色のドロッとした液体で紙コップを満してからそれを前に出し突き出して、叫ぶ。
「おっしゃァ!俺直々にドンペリ入れてやったから出てこいやァ!」
「……………………………ご指名ありがとうございまぁす♡……ゴフッ」
ニコニコ笑顔を作りながら出てきた少女は、受け取ったそれを一口啜って、吹き出した。
大量のフリルのあしらわれたファンシーなハンカチで口を拭いた少女は、こちらを睨め付けながら尋ねてくる。
「……………………………で、なに?」
「おいおい、ドンペリ分くらいは愛想よくしろよ…陳腐なぼったくりBARか?」
「……………………………鬼ぃさんはあのまっずい蠱毒で錬成された呪毒みたいなジュースをまだドンぺリ扱いする気なの?」
「でも、もう、飲んだだろ?」
「……………………………チッ」
「今舌打ちした??ねぇ、したよな?おい」
「……………………………舌打ちなんてしてないよぉ♡ちゅっ♡それよりぃ♡しいなぁ、欲しい惑星があるのぉ♡買って欲しいなぁ♡おねがぁい♡」
「えぐいレベルの高級店だなここ!?」
無表情なまま、声だけで媚びてくる少女ーーしいなは、ぱっちり開いていた瞼を半分閉じて、眠たげな瞳で見上げてくる。
真剣な表情を作った俺はその瞳を見つめ返して、尋ねる。
「質問には答えてくれるのか?」
「……………………………いやって言ったら?」
「ドンペリが追加される」
「……………………………仕方ない」
どうやら、真面目に答えてくれるらしい。
あのジュース、そんなにまずかったかな?
しいなは、甘ったるい猫撫で声をやめて、途切れ途切れに感情の乗らない声を小さな口から吐き出した。
「ありがとう。で、お化けってのはなんだ?」
「……………………………わかんない」
「はぁ?さっき出たところなんだろ?なんか、情報とかないのかよ」
「……………………………真っ黒」
「真っ黒なお化けなのか?」
「……………………………そう。ブランコに乗って、立ち漕ぎで大回転していた。」
「…なんだそのユニークなお化けは」
「……………………………あと、なぜか、片手に、傘をもっていた。多分武器」
「……そうか」
いや、それうろんな客だよな…?何やってんのあいつ、ブランコで大回転って何?
とりあえずみにいくしかないな…
とりあえずしいなとの会話を切り上げて小学生集団に帰るよう促す。
「よし、お前ら!そろそろ帰らねぇと親御さんが心配するぞ!帰れ!」
「……………………………帰る?」
「お前らがな?」
俺なわけないだろ…
しいなは半眼の大きな目をぱっちり開いて、俺の腕を抱き抱えて甘えた声を出す。
「……………………………しいなまだかえりたくないなぁ♡」
「同伴を頼んだ記憶はないのでお帰りください」
「……………………………ちっ」
「舌打ちすんなよ」
「……………………………ちゅっ♡わかった、また遊んでね、お兄ちゃん」
「応!」
「……………………………ぅるさい」
「ごめん……」
応!ってなんかかっこいいと思ったんだけど、不評だなぁ…
しいななんて、一瞬で瞼が半分落ちちゃったし…もしかしてカッコ悪いのか?これ
「お兄さん、いや兄貴!俺もそれ使っていいですか!?」
「そ、それって?」
先ほどのリーダー格の少年がしいなを押しのけて身を乗り出してくる。
……しいながすごいジト目で見てきている気がするが、無視だ。
「『応!』ってやつです!なんか漢って感じでカッケェっす!」
「「「俺も使いたい!!!!」」」
「本当にか?」
少年たちが使いたがっている……!?
もしかして、カッコ悪くない?
「「「「はいっ!」」」」
「お前らに、これを受け継ぐ覚悟はあるか?」
「「「「応!!」」」」
すぐに順応して使い出す少年たち。
「よし、いいだろう…好きに使うといい!」
「「「「カッケェ!!!ありがとうございます!!!」」」」
やっぱかっこ悪くねぇわ!おっしゃ、これからも使いまくったろ!
やっぱりおかしいのは俺じゃなくて女子だったんだな!
うんうんと、感慨深く頷いていると小学生に溶け込んでいためるが出てきた。
「お、説教は終わったのか?」
「エルスくんこそ、歴戦のキャバ嬢に落とされてないですよね?」
「落とされるわけねぇだろ、俺はロリコンじゃないからな」
「……いや、それはちょっと困るですけど」
「ん?どうかしたか?」
「なんでもねぇですけど?少女の秘密を意地汚く聞き出そうとするのやめるです」
「俺、そんなに聞き出そうとしてたかな…?」
めるも出てきたし、もう6時も回っているので、小学生集団さっさと家に帰すことにする。
「それじゃあ、にいちゃんたちはお化け退治に精を出すから、お前らは帰れ!明日にはもうお化けなんていなくなってるからな!」
「「「「「「えぇ〜」」」」」」
「帰るですよね?」
「「「「「「はい、めるさんすみません。かえります」」」」」」
めるにちょっかいをかけて説教されていた少年少女たちがバシッと揃い切った敬礼を見せる。
え、こわ、なにやったの?
「え、める、どんな怒り方したの?軍隊ばりに整った敬礼だy……ってこいつ軍隊長なんだった!?」
「いやいや、軍でやるほど厳しく躾けてないですよ!?ちょっと捻っただけです!」
「めるこわァ…と、とりあえずお前ら!今日は帰れ!わかったな!」
「「「「「「はぁい」」」」」」
「「「「応!」」」」
「「「「「「「「「うるさい!」」」」」」」です!」
俺たちの返事に、センスがない他のやつらが怒号を飛ばすが、俺たちは気にしない…なぜならかっこいいから。
「とりあえず、ちゃちゃっとお化け退治するですよ。エルスくん」
「いや、その必要はないぞ。」
「どういうことです?」
「真っ黒で馬鹿力と言ったら?」
「マッ◯ブーン?」
「いや、確かに黒くてばかぢから使いそうだけども、今ポケモンの話してないんだわ。ま、ついてこればわかるよ。」
説明を放棄して、さっさと反対の公園へ向かう。
「じゃあさっさと連れてくです」
「いや、その前に少女を呼ぶから」
「…毎回そう呼ぶの分かりにくくないです?」
「確かに…あとで名前つけてやるか…」
「それがいいです」
少女を確保して抱き抱えて(酷ーー以下略)3人で遊具がある方の公園に向かう。
ブランコがグルングルンと通常ではあり得ない軌道で回転している。
そのそばには、やはりというべきか、俺が買ってやった日傘が立てかけられている。
声も届かなさそうだったので、『大人のための絵本』で呼びかけると、止まらなくなったから助けてほしいという感じの感情的なものが送られてきた。
抱っこしていた少女に伝えて日傘を受け取ってから、『万能の天才』を開いて『大人のための絵本』を解除して再発動する。
うろんな客が目の前に現れる。少女の方は影から出てきた。
羽目を外しすぎなうろんな客に、限度や際限について説教してからブランコを止めさせる。
その後、日が暮れて自由に日傘を手放せるようになった少女に遊具で遊ばせてやる。
やることがあるらしく、めるは先に帰ってしまったが、まぁ特に問題はないだろう。
なんかあったら連絡をくれるはずだし。
ベンチに座って、少女とうろんな客が遊んでいるところを眺めながら彼女らの名前を考える。
え、不幸の心配はいいのかって?周りが影まみれなら、少女は何があっても大体対応できるし、公園で遊んでたら少しくらいは怪我もするものだからな。過保護になっても仕方がないだろう。
で、名前だ名前。考えておかないと…あとでめるにも確認してもらうつもりだが、これで俺のネーミングセンスの有無の評価が決まるぞ…というか、うわぁって反応されたら俺の心が死ぬ自信がある…そうだな…うろんな客…客…?ゲスト…ストろんげすと…?違う違う、突然最強になってどうする……集中しろ……いや、違う、もっと違うアプローチで………あいつ、見た目に反して愉快な奴なんだよな……『ダイヤモンド』…?ダイヤモンドユカイ…じゃなくて!
そうだ、とかどうだろうか?花言葉は『カサブランカ』でピッタリだろう。『愉悦』・『華麗』……うん、結構いい名前なんじゃないか?
よしよし、次は少女の方だ…不幸な子供……流石にこれを名前の元にするのは嫌だな…そうだ、花の名前で統一しよう…そうだ…不幸を打ち消すような幸せそうな名前がいい……そうだ、『カスミ』はどうだろうか、花言葉が『幸福』のカスミソウから取っている。うん、これで行こう。二人とも花の名前で結構センスがいいんじゃないか?
よし、めるに確認してもらおう。
スマホを取り出して、めるに電話をかける。
ーー譜嚠流留鏤璢瑠縷
暴走族か!?誰だ俺のスマホにこんな物騒な着信音設定しやがったの……
リリィだな…?(確信)
脅威のW除菌じゃ足りなかったのか…次は匂い付きのファブリーズで朝から天日干しした後の掛け布団みたいにふかふかに仕上げてやる……
『なんです?めるは今からお酒を飲もうってところで止められてイライラしてるですけど』
「あ、ごめん…二人の名前考えたからセンスいいか確認してほしくて…かけ直すわ…」
『え!もう決めたですか!?』
「うん、早いほうがいいかなって…」
『それならそうと言うですよ!で、なんにしたんですか?ダサかったら速攻できるですからね!』
「えっと、うろんな客が『カサブランカ』で、少女が『カスミ』」
『花言葉で決めたですね…いいんじゃないでしょうか。何より響きも可愛いですし』
すごいな花の名前を聞いてすぐ花言葉が出てくるんだな……
まぁ俺もリリィが花言葉大好きシスターだから知ってたんだけどね。
「ありがとう。じゃあ、これで決めるから。」
『これくらいお安いご用です!じゃ、もう今日はかけてこないでくださいね』
ーーブツッと電話が切れて……俺は言いようのない達成感に満たされる。
俺のネーミングセンスは合格点のようだな…!
時計を確認すると、すでに短針が8と9の中間に差し掛かっている。流石にそろそろ帰らないと心配されるので、遊んでいる二人に声をかける
「おーい!お前ら!そろそろ帰るぞー!」
振り返った、ちっこい方はテトテトとこちらにかけてきて、でっかい方は手の平をこちらに向けてあと5分のアピールをしてくる……あいつ、カスミを見習えよ…?
「奴は後5分遊ぶらしいからお前も遊んできていいぞ」
カスミは日傘を俺に手渡してからわーいわーいと言った感じで手をふり挙げて喜びを示した。
かわええ…………(致死量の涙)
グルングルンと鉄棒にぶら下がって、残像を残して回転しながらキャッキャと笑う二人はきっちり5分経ったら遊ぶのをやめて戻ってきた
……あれ、なんか二人とも顔に人間味が増したような?
まぁ、気のせいか…かすみの顔もっと影で覆われてて、こんなにはっきりくっきり出てなかった気がするけれど…気のせいだろう。
頭を振って、おかしな疑念を振り払って、カスミの頭を撫でると、カサブランカも腰を曲げながら頭を差し出してくる。
わしゃわしゃと頭を撫でてやって、二人をを並べて立たせる。
「少しいいか?」
不思議そうに顔を見合わせる二人……仲良くなったね!とてもいいことだと思うよ!
「俺はお前ら二人を才能の名前で呼ぶことに抵抗を覚え始めている…だから、自分勝手で誠に申し訳ないが名前を付けさせてもらう。」
二人は再び顔を見合わせて、首を傾げて、ポンと手を叩いてからこちらを向いた。
二人とも目を輝かせて嬉しそうな顔をしている。
やっぱ、こいつら人間味増してるわ!?だってこれまでこんなに表情豊かじゃなかったもん!まぁ、いいことか……いつか喋り出したりして……ま、流石にないか
俺は、うろんな客の方を向いて、めるのお墨付きの名前を与える。
「じゃあ、お前はこれから『カサブランカ』だ。元気でずっと楽しそうになんでもやろうとするお前にぴったりな真っ赤な花びらが綺麗な花だ。花言葉は『華麗』と『愉悦』で、まさにお前のためみたいだろ?」
嬉しそうに飛び跳ねたカサブランカは、初めは存在していなかったはずの口を歪めて、にっこりと笑った。なんなら先ほどよりはっきり見えている。
うーん、喜んだからなのか、名前を手に入れたことで人間に近づいたのか……それともその両方か、わからないが条件を満たすたびに人に近づいていくらしい。いつか、ちゃんと人間にしてやれるような才能を探してみよう。かのピノキオの作者の才能なら、可能性があるように見えるし
そして、ニコニコと微笑んでいる少女の方を向き直って名前を与える。
「次は、お前だな。お前のこれからの名前は、『カスミ』だ。花言葉は『幸福』これまでもこれからも、不幸になった分以上に幸せになってほしいっていう願いと、幸せにしてやるっていう誓いを込めた名前だ。これから、よろしくな。」
恥ずかしそうにしながら、嬉しそうに顔を綻ばせた カスミも初めは影に覆い隠されていた顔が、随分とはっきり見えるようになっていた。
クリクリとした大きな目を細めて笑みを浮かべている。
これは、創造主《親》バカなのかもしれないがその笑顔はこの世の誰よりも可愛らしく見えた。
興奮しすぎて近づくと脊椎が粉になりかねない状況だった二人をなんとか落ち着かせて、家に帰るためにカスミを抱き上げる。
少し進んだところでカサブランカが公園に日傘を忘れてきたことに気づいて、取りに戻らせる。
一度、カスミをおろしてカサブランカが教えたらしいじゃんけんをしながら待つ。
人影が見えたのでカサブランカかと思ってをカスミ抱き抱えるとその人影が走ってくる。
「貴様!こんな時間に幼子を抱えて何をしている!」
「え、?家に帰るだけですけど……どちら様で?」
「警察だ!とりあえずお前にはついてきてもらうぞ!誘拐犯!」
…誘拐犯?誰が?俺が?なんで?
「いやですよ…誘拐もしてないし」
「犯人は皆そういうものだ!大丈夫だよ、お嬢ちゃんお兄さんが守ってあげるからね」
「いや、誘拐なんてしてないんだって…話聞いて?」
「大丈夫だ!お前が捕まって誘拐がなくなれば解放する!お前がやった状況証拠はあってもお前がやってない証拠はないだろう?」
「悪魔の証明を利用した悪質な魔女狩りだ……!」
「俺の目が黒いうちは誘拐なんてさせないぞ!黙ってついてくるんだな!」
「というか、俺が誘拐した状況証拠ってなんだ」
どこに、俺が誘拐したと思われるものがあるんだ…
…あ、もしかして、カスミを抱っこしてるからか?
確かに、暗くてこちらからもあちらの顔はよく見えないしな…
の顔が陰でできてることに気づけなくても仕方ない……のか?
「いや、こいーーカスミは俺の才能に召喚されてて、まず人間じゃないんだよ」
こいつって呼ぼうとすると、クリクリした目を潤ませて見つめてきたのですぐに言いなおした。
「何を言っているんだ!幼子を召喚する才能などあってたまるか!」
「いや、実際あるんですよ…」と言いながら、カスミの顔を見せてやると影を纏ったその顔を見てひっくり返っていた。
警察官が土下座する勢いで謝罪してきて、一応誤解は解けた。
それで、事情を聞くと今日この公園で遊んでいた小学生の一部が家に帰っておらず、誘拐の線で捜査が進められているらしい。
俺が教えてもらえたのはそのくらいで他には教えてもらえず、カサブランカと合流した俺はそのまま家に帰った。
しいなちゃんみたいな感じのキャラが好きすぎて定期的に脳死で新キャラを書くと“あれ、これしいなちゃんと喋り方一緒じゃね?”ってなります




