再び宇宙へ
老執事が仕込み杖を振り回しながら斬り掛かってくる。
杖剣の先が何度も地面を擦って、地面も剣先も削れている。
「ねぇ!そんなもん振り回してるからカーペット切れちゃったけど!?高そうだけどいいの!?これ!!!」
「エルスくんっ!やっぱりずれてるです!それ気にするところじゃないですよ!!」
「だって気になっちゃうんだもん!!」
俺とめるがギャアギャアと喚いているのを無視して切り掛かってくる爺さんは、おそらくスルースキルを極めきったプロなのだろう。
剣はあんまり得意じゃなさそうだけど
「めんどくせえ!!刀返せやッ爺さん!!」
老執事の手首を叩いて、取り落とした杖剣を拾う。
警棒で首を折らない程度に叩いて、さっきの襲撃者と紐で繋いでおく。
項垂れた貴族に杖剣の先を突きつけた俺は言う
「お前……床の大理石削れちゃったけど、気を強く持てよ」
修理費、高そうだからな…ショックなのかな…?
「ふざけてないで地球に連絡するですよ。すぐに他星担当の警察が来てくれるはずです」
「こいつ、どうなんの?」
「うーん、軍隊長のめるを襲ってるですからよくて労働ですね。最悪の場合は子供だけ作らされて死刑ですかね」
「うわあ、可哀想……」
まあ、襲われてるしいっか…
めるがポシェットからスマホを取り出して地球に連絡した。
めるがスマホをポシェットにしまったのを確認してから、俺は気になっていたことを尋ねる
「なあ、こいつらはどうなるんだ?」
「死刑ですね」
「終身刑とかにならない?」
「ならないです」
え、殺すの…?わざわざ生き残らせたのに…?
「俺が生かした意味は…?」
「契約内容とか聞き出せるです」
「それここで死ぬより辛くない?」
「辛いです」
「可哀想じゃない…?」
「いつまでも一般人気分だと死ぬですよ」
「俺まだ一般人なんだけど」
「ここでは見習い兵です」
なんか、想像したらこっちまで痛くなってきた…
もうやめよ……
しばらくすると、ドアの外からドタバタと人が走る音が聞こえてきた。
「失礼しますッ!」
ドアを開いて入ってきた警官達が、貴族と老執事、それと繋がれた2人を連れて行った。
俺が持ってた杖剣は証拠品として徴収された。
「通報、ありがとうございました!この事件の顛末は後日連絡させていただきます!」
「大丈夫です。めるたちに被害はないですから」
確かに、剣杖を取られた以外は被害ないな。
返してくんないかな……?
めると話していた警官が外に出て行ったのを見て、杖剣が帰ってくることはないと俺は思い知った…
「じゃあ、こっから出るですよ」
「ちょっと待って、刀回収したい」
「ん、ああ、そうですね。取りに行きますか」
屋敷にいたメイドに案内をさせて、刀を回収した俺たちは宇宙船に戻ったのだった。
「あ、おかえりなさいませ。クソろりこんど変態魔神様」
「なんかその呼び方凄まじい進化と悪化を遂げてない?ご主人様に収まりかけてたじゃん」
「普通すぎてつまらないかと思いまして」
「つまらなくていいよ」
「そうですか」
そもそも呼び名につまらないもクソもないだろ……
「あ、明日の朝にはこの星を出発するですよ」
「え、そうなのか?」
「はい。賊がなんだがあって2日遅れましたけどもともとは昨日出発する予定でしたからね」
まあ、この星に未練もクソもないし復興の邪魔しても悪いからさっさと出発した方がいいか。
「あ、プリメは挨拶したい人とかいないのか?行くなら今のうちに行った方がいいぞ」
「パーフェクトメイドは……いつも孤独なのですよ…フッ(暗黒微笑)」
「おっけぼっちってことね」
「その受け取られ方は不名誉です。パーフェクト一匹狼メイドと呼んでください」
「よばねぇし、お前のメイドがパーフェクトかどうか確認できる描写がまだ一つもねぇからなんとも言えねぇ」
いや、主人を部屋に生き埋めにしてるからアウトか…?アウトだな…
「残念だが、お前はパーフェクトメイドじゃなかった。プリメ様のご活躍を心からご期待しております」
「お断りメールじゃないですか」
あ、こっちの星にもあるんだ。お断りメール…
「じゃあ、誰も挨拶しなきゃいけない人はいないってことか」
「ご主人様もぼっちじゃないですか、ウける」
「俺はこの星の実質滞在時間1日だからいいんだよ」
「私なら1日で100人はお友達を作れますね」
「いや、お前17年この星で生きてきて友達0人じゃん」
「今、なんて言いましたか?」
「お前17年この星で生きてきて友達0に…」
「今、なんて言いましたか?」
「遮るの遅くない??」
「17年この星で生きてきて…までは止める理由がなかったので」
「4文字逃してるのは反射神経の老化か?」
「黙れ」
「急に言葉つよぉ…こわぁ…なにこいつぅ…」
俺は、真顔でブチギレているプリメを宥める。
どこでも女子に老化系の話ってタブーなんだな…
そして翌日
「じゃ、出発するですよ」
「了解」
「じゃあエルス君はキャトルミューティレーション室まで行こっか」
「いやです」
「いこっか」
「いやァァァァァァ!!俺の命の危機を出発時の恒例にしたくないィィィィ!!!」
ガガーリンさんに引きずられながら、俺を指差して笑ったプリメだけは許さないと誓った。
「い、一瞬吹き飛んだけどなんとか生き残った…危ないところだった。俺じゃなかったら見逃してたぜ…」
「いや、あの勢いで壁に突っ込んで無事な君はなんなんだい…?」
「『有人飛行』のおかげでぶつかる直前の勢いはそこまでなかったですよ」
「いや、あの壁を見なよ…君と壁がぶつかって君が勝ってるじゃないか」
「あぁ、『英雄の素質』で受け身とか上達したんですよ。ちょっと前は武器がないとダメだったんですけど、最近はなんか徒空空手とか柔道でも発動するようになりました。あと、なんか感覚が鋭くなったりもしましたね」
「なんだい、そのとりあえず主人公強くするために中学生が色々突っ込んだみたいな才能」
「さあ?とりあえず、ルナ…俺の友達がやけに素手の時に強かったのかわかりました」
「その子と君が同レベルなら、その子相当な化け物じゃない?」
「いや、これまではルナの方が強かったですね」
「えッ!?それは化け物じゃない…これまで?」
ガガーリンさんが困惑したような顔で見てくる
「はい。これまでは、『ラプラスの悪魔』使っても五分で負けてたんですけど……『有人飛行』のおかげで勝てそうですね」
「え?僕の才能にそんな物理的に強化する効果ないと思うんだけど?」
「いや、こないだ素振りしてる時に思いついて刀を振る瞬間だけ空気抵抗を消失させてみたらなんか、真空波みたいなの出せました」
「あ、昨日突然壁ぶっ壊れたのそのせい!?」
「いや?多分違うと思います」
「無理だよ?どう考えても誤魔化せないからね?」
実は、昨日帰ってから一人で素振りをしている時に真空波(仮)をブッパして壁を破壊していたのだ。
まあ、メルには小言を言われたけど直ったからいいんじゃないかな?
「まぁ、隊長に怒られたみたいだし僕は何も言わないけど…」
「お、ガガーリンさん公認ゲットか?」
「しないからね?君は反省しな?」
「すみません」
そして俺たちを乗せた宇宙船は、再び宇宙に飛び立った
【あとがき】
スイレン「ばぁ!きましたよ!あとがきの時間です!でも、今日は主神様がポカをやらかしたので短いです…」
全部その場で考えて書いてるから…一回消えたらもう二度と帰ってこない…
スイレン「最近はプロット書いてるんじゃないんですか?」
本編だけはね…あとがきはその場の湿度と気温で書いてるんだよね
スイレン「え、これそんなバイオームの分布みたいな書かれ方してるんですか?」
あ、違う。ノリとふいんきだ。似てるから間違えたな
スイレン「え!?そんな間違えることあります!?あと、雰囲気ですよ。」
え?別に変わんなくない?
スイレン「いえ、妾のはレビオーサです。主神様のはふいんき。」
いや、スイレンちゃんレビオーサしてないでしょ?
スイレン「ほら、全然違うじゃないですか」
確かに、全然違うね?もはやジャンルから違うもんね?
スイレン「違いがわかったなら、これからはちゃんと雰囲気って言ってくださいね?」
ごめん、ふいんきとレビオーサの違いはわかったけどふいんきと雰囲気の違いはわからなかった。
スイレン「おかしいですね…妾は猿でもわかるように教えたのに…」
おかしいのはスイレンちゃんの頭だよ…まずまず教えてないしね?
スイレン「もしかして主神様って…意外と頭悪いですか?」
お、喧嘩売ってる?
それなら今後本編に出れると思うなよ?
スイレン「そ、それは嫌です…!でも、他のことなら…なんでも…」
じゃあ、本編でなんかあーるじゅうはちなこと叫ばせてやる…
スイレン「あ、それならいいですよ。慣れてます」
な、慣れてる…!?す、スイレンちゃんどこでそんなイケナイことしてきたの!?
おじさんそういうの良くないと思う!
スイレン「いや、私じゃないんですけど…」
どゆこと…?
スイレン「私って、一応天照大神の分体?的なものじゃないですか」
確か、そんな設定だったね?
スイレン「設定じゃないです…なので、他の天照大神から分岐した二次創作の経験がうっすらとですけどトレースされてるんですよ」
え、そうなんだ…知らなかった…こわ
スイレン「だから、その…エロ同人と呼ばれる物でなんか、そういうことやらされすぎてあんまり禁忌感がないんですよね…って何言わせるんですか!?」
いや、自分で言っーー
スイレン「もう!主神様はデリカシーを身につけるべきですよ!罰として今日は勝手に〆ちゃいますからね!それじゃあ読者の皆様!ちょっと短くてごめんなさい!そこの阿呆がーー「俺のこと阿呆って言った?」「主神様は黙っててください!」ーーそこの阿呆が全身全霊かけて謝罪します。そして、今回の話が面白いと思った人は評価感想ブックマークぜひお願いしますね!では、また二日後に会いましょう!ばいばい!」




