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ミメーシス・エイドロン  作者: すばる
2章

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キャトルミューティレーション

「特訓って何するんですか?」


ひたすら実戦とか言わないよな…?

大丈夫…軍人だからって脳筋なわけじゃないだろう…てか特訓といってその次の言葉で模擬戦が出てくるのはルナだけなはずだ…いや最近の蓮司先輩ならいいそうだわ…うわぁ、白の寮脳筋化計画進んでるじゃん…


「それじゃあ、才能を入れ替えながら走ってもらうであります。どんな戦場でも戦闘でも、足を止める暇はないでありますから」


ランニングマシーンの前まで連れてこられて、ヴォルさんがそれを弄っている。

よかった、訓練方法が模擬戦しかないと思ってる脳筋じゃなかった…

ちなみに、めるは報告するといってどこかにいった。『ワームホール』は言わないでくれと懇願したら、渋々だが了承された。

寿命が、また少し伸びたようだ…


「あれ、これどうなってるでありますかね…?…………?とりあえず叩いとくでありますか」


叩かれたランニングマシーンが壁にぶつかり、パチパチとスパークを上げながら崩壊した。

あ、この人ルナとかとはベクトルが違う脳筋だッ!?


「おかしいでありますね…さっきまであった機械がなくなってしまったであります」

「ランニングマシーンなら壁際でバチバチしてますよ…」

「何いってるでありますか?さっきまであの機会はあんな金属の塊ではなかったでありますよ」

「えぇ…?」


「自分で叩いてぶっ壊したんでしょう…!?」とはいえなかった。なぜって?

彼が本当に理解していない純粋な目をしていたからだよ…


「あの…新しいやつを持ってきてくれれば自分で起動できますよ」

「おぉ!そうでありますか!それじゃあ持ってくるでありますね」


新しいランニングマシーンを持ってきて、俺が起動して言われた通りに設定をしているとヴォルさんが目隠しを渡してきた


「脳内での変更もできると聞いておりますが、全て指で才能を変更してもらうであります」

「わかりました…でも、どうしてですか?脳内での方が戦闘中は使いやすいのに」

「『這いよる混沌』『深淵を覗く者』『無限』…こういった精神に影響を及ぼす才能は脳内で思考を統一することができなくなるであります。そういう状況下では、無意識化でも指で変更できた方がいいでありますからね。聞いた話では脳内での変更はそこまで大変ではないようでありますし」


そうか、『偉人軍』だとそういう才能持ちと戦うこともあるのか……

基本的に戦争に出ない学生のうちにそういう訓練ができるのはありがたいな

寮にもランニングマシンがあるから、普段のトレーニングに取り入れよう


「では、とりあえず才能は『世界変形』の一つだけ残して全部外すであります。そうしたら、目隠しをしてランニングマシンに乗るでありますよ」

「わかりました」

「よし、それじゃあ、小兵が言った通りの才能に付け替えるでありますよ」

「あ、『不思議の国の客人』と『大人のための絵本』と『ワームホール』意外にしてください。この三つは多分、使いながら走れないです」

「了解したであります」


ウィンウィンとベルトが回り、それに合わせて足を動かす。


「『ラプラス』であります」


『世界変形』を『ラプラスの悪魔』に入れ替える

真っ黒な世界で、真っ暗なままの未来が見えた。

あれ、確か起動直後は1時間後の未来が見えるはずなんだけどな…真っ暗だ…故障かな?


「『英雄』であります」


『ラプラスの悪魔』を『英雄の素質』に入れ替える

胸の奥のあたりが熱くなって、少し走りやすくなった


「『丑の刻』」


『英雄の素質』を『丑の刻参り』に入れ替える


「『ラプラス』」

「『丑の刻』」

「『英雄』」

「『ラプラス』」


この後2時間くらい続けた…結局脳筋じゃねぇかっ!


途中でめるが戻ってこなければ、俺が倒れるまで続いてたかもしれない……


「めるありがとう…愛してる……」

「あっ、愛し…って…何言ってるですか!?」

「めるのおかげで戦争の前に死なずに済んだ…ヴォルさん多分相手基準で物事を考える機能ついてないよ……」

「そんなにキツかったですか…?」


きついどころじゃなかった……後半なんて、一回ミスって『ワームホール』発動して死にかけたりしたし……すぐに付け替えれてよかった…脳みそが処理落ちしてたからこの訓練が早速役に立ったよ…特訓中にその特訓の内容が役に立つとはこれいかに……


「エルス君、もうすぐ出発するですよ」

「了解…てか、今までは何の時間だったんだ?すぐ出るものだと思ってたけど」

「相手の面倒な才能持ちが出てくるタイミングを観てたです……めるたちは何があっても、未来が変わらないタイミングまで待機だったです」

「なるほど」


めるとヴォルさんについていくと、宇宙船があった。


「すげぇ!最新のやつじゃねぇか!かっこいいなッ」


俺も男の子だから、戦車とか戦闘機とか宇宙船とか大好きだ。

最新式のそれは、下部に二門の副砲とサイドについた回転するベルトには主砲が一門、副砲が前後で二門ずつついている。

あと、すっごいでかい。奥が見渡せないくらいでかい。これは逆に機動力が削がれそうだが、その辺は最新技術でなんとかしてるのだろう。

本物の宇宙船すげぇ……


「じゃ、乗り込むですよ〜」

「おォォォ!!階段降りてきたッ!」


興奮している俺の元へ、こっそり寄ってきたメルが耳打ちしてくる


「ちなみに、キャトルミューティレーションもできるですよ」

「……ッ!?」


キャトルミューティレーションって…UFOが家畜を連れ去る時にやるあれか…?

光に包まれて浮いてくやつ…最近はもうそんなこともできるのか…

めるたちが入るのを待ってから言われた通りに宇宙船の下に入ると、中央部分の壁が開いて光と共に俺が持ち上がった


「すごいッ!俺誘拐されてる!!すげぇ!!まじでどんな技術なのかわかんないけどめっちゃ無重力っ!」


俺の高度が開いた壁よりも上になると、壁が閉じて床になった。


「す、すげぇ!でもこれ、なんのために着いてる機能かわかんねぇ!」

「……浪漫です」

「え…?」

「宇宙船にキャトルミューティレーション機能が付いてないなんてあり得ないと思って、無理やり発注したです。今まで有効に作用したことはないです。なんなら下部に開閉ポッドがあるせいでそこの守りが脆弱になってるです…後めちゃくちゃお金かかったです」

「そ、そうか……」


死んだ目で後悔を口から垂れ流すめるをみて、俺はもうキャトルミューティレーションは話題に出さないと決めた。

突然扉が開いて、真っ白で真っ黒なフェイスシールドがついた古いタイプの宇宙服に身を包んだ人(?)が姿を現した。


「あれ、あの人は誰さん?」

「でも、浪漫兵器は役に立った時がかっこいいのであって……え、?あぁ、がガーリンさんですね。名前は知らないです」

「え…?2文で矛盾してくるのやめて?」


宇宙服を着ているガガーリン(仮)はなぜか喋らずに身振り手振りで伝えようとしている

右手をブンブン、左手をブンブン、両手を広げてくるりんターン……テーマパークの着ぐるみか!?

かシュッという音と共にフェイスシールドが上がって、童顔な男性の顔が現れる

童顔だが、黒髪ではないので追放とかはされてないと思う…たぶん


「ふぅ、初めましてだね…ガガーリンだよ」

「喋れるんかい!?」

「ガガーリンの才能が発言してから、自分の名前を本当にガガーリンに改名した変な人です」

「あ、エルス・レルクレムです。よろしくお願いします…?」

「あぁ、よろしく。どうかな?この宇宙服、やっぱり王道なのが最高だと思うんだよね〜」

「今はそれ旧タイプで全然王道じゃないですけどね」

「それはそーれこれはこれ王子だよ」

「なんですか?それ」


めるがガガーリンさんのことを変なものを見る目で見ている。


「というか、何しにきたですか?」

「あぁ、宇宙服の素晴らしさに目を奪われて忘れるところだったよ」

「そういうのいいですから、早く本題に移るです」

「わかったよ。本題というのはね、そこのエルス君に僕の才能を学習してもらいにきたのさ」

「え?」

「あぁ、確かにガガーリンの才能なら宇宙での事故で怪我することはなくなるですね」

「えっと…ガガーリンさんは、いいんですか?」

「何がだい?」

「改名するほど才能が大事なんじゃ…?」

「いや?君が学習したところで、魂にガガーリンのかけらを持ってるのは僕だけだから気にしてないよ」

「そうなんですね」


なんか、信念的なものがあるらしい


「じゃ、まずは僕の才能を見てもらおうかな」


そう言って、ガガーリンさんは宇宙服を脱ぎ捨てた

って、それ才能関係ないのかよ!?

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