スイレンマイマイ
寮に帰ると、共有スペースが綺麗になっていた。
カーペットは綺麗に敷かれて、ソファは人を押し潰していない。
当然撒菱も散っていなかった。
「あ、私たちを見捨てた寮長だ」
「薄情者だ」
「お前らもう一回ソファに沈めてやろうか?」
寮について早々からかってきた寮生を返り討ちにしながら俺は神系幼女を探していると、すぐに見つかった……というかなんか、角の方で体育座りしてた
「な、何やってるんだ?」
「あ、主様…何って、見てわからないんですか?かどっこぐらしです」
「なんか、似たようなものを聞いた記憶があるな」
「どーせ妾なんて片付けすら満足にできない人間未満の神未満ですよ…」
「なんでそんなことになってるんだ…まあいいや。今日帰りながら名前決めたぞ」
「誰のですか?」
「お前のだよ」
「本当ですか!?嘘だったら主様が寝てる間ずっと目の前明るくしますからね!?」
なんだその地味な嫌がらせは……というか、この寮に名前がないやつお前以外いないだろ……
かどっこぐらしを引退して立ち上がった彼女は、俺の服に飛びついてビヨンビヨン伸ばしてきた。
「やめろ!服が伸びる!俺のお気に入りの服がっ」
「主様はどーせ突き詰めた結果パーカーにジーンズなんですから関係ないですよ」
「そんな阿◯良木暦みたいなファッションセンスは持ち合わせてねぇよ!」
「でも、今日の格好まんまそれですよ?」
「……確かに」
「そんなことはどうでもよくて、妾の名前ですよ、名前っ!」
「そうだったな…よし、今から紙に書いてくるから待ってろ」
「なんでそんな無駄な工程を挟むんですか!?口で言ってくださいよ口で!」
「ちょっとくらい面白みがあったほうがいいかと思って」
「そんなものはいらないですよ。阿良良良木さん」
「間違ってるし、良も多い」
「失礼、噛みました」
「違う、わざとだ」
「かみまみた!」
「わざとじゃない!?」
って、なんで知ってんだよ…今からでも八九寺に改名してやろうか…?
「八九寺と真宵はダメですよ?今後このネタが取り扱えなくなっちゃいますから」
「取り扱わなくて良いんだが」
「妾、はにかみました!もやりたいです」
「勝手にやってろよ…」
……というか、こいつ、自分でレールに戻したくせに3秒で脱線してるな。
なんか、会話のテンポよくて楽しいし…
「M1目指すか…」
「なんの話ですか!?」
「今日コンビ結成すればあと15年は出演できるな」
「なんで主様と妾が漫才を始めるんですか!?」
「あー、コンビ名がないと気分乗らないよな。考えてくる」
「ちょちょちょっ!違いますよ!妾もちょっと忘れてましたけど、そうでした!妾の名前ですよ!なんで毎回脱線して部屋に戻ろうとするんですか!?」
「今回脱線させたのお前だろ…」
「私はM1とか言ってないですっ!」
わがままなやつだなぁ…これ以上からかうと拗ねそうだし、そろそろ名前を教えてやるか…
「お前がわがままだから、発表するぞ」
「おおお!楽しみです…!ワクワク…ワクワク」
「ドゥルルルルルルル…じゃんっ」
「おぉっ!」
「って言ったら言うな?」
「なんでですか!?流石にここまでボケかましてたら読者に逃げられますよ!?」
「ど、読者…?何言ってんだお前…?」
「なんでも良いですから!早く発表してくださいよ!」
「お、おぅ…わかった…色々考えた結果、お前の名前はスイレンだ。花言葉とか色々考えてあるから後で調べてくれ」
「言ってくださいよ!?こういうちょっとした嫌がらせが後々の信頼関係に重大なヒビを残すんですよ!?」
「仕方ないなぁ……」
「どうして主様が妥協した感じなんですか…?」
スイレンがわがままばっかり言うからじゃないかな…?
「花言葉は関係ないんだけど、古代エジプトでは太陽の象徴だったらしい。」
「わたし、言われた通りに花言葉調べてたら意味わかんないことになってたじゃないですか!?」
「まぁ、良いじゃんかそこは」
「よくないですけど!?」
スイレンはわがままだなぁ……
「わがままじゃないですっ!主様が意地悪なだけです!もう!!」
怒りながら、俺から寮長しつの鍵をひったくったスイレンは寮長室に入って鍵を閉めた…
「っておい!俺も今から入るんだが!?」
「主様は反省が必要ですから。1時間くらい外で遊んできてください」
…悪戯をしたガキみたいな扱いをされている
仕方ないから、カラオケにでも行って時間潰すか…
薄暗いネオンが照らす道を10分ほど歩いてーー俺は先輩とカラオケの個室にいた
「で、なんでいるんですか…先輩?」
「きちゃった」
コツンと、頭を叩いてミシェ先輩が言った…
狭いカラオケの個室の中に男女が二人…何も起きーーるわけねぇだろうがばーか!
絶対に何も起こらないし起こさない…なぜなら俺は寮長だから。
「ねぇねぇエルスくん、これ何?なんかピカピカしてるんだけど」
「ミラーボールですね」
「これがピカピカしてると何かあるの?」
「何もありませんね。しいて言えば、でっかい扇子を振り回す輩が召喚されるくらいですね」
「でも出てきてないよ?」
「はぐれめたるくらいの出現頻度なので」
「へー」
つまり、これは何かの間違いだ。
先輩に腕を抱き込まれてなんか柔らかいものが当たってるのも、今マイクを目に向かって押しつけられてるのも……
「って、何しとんじゃオラァ!」
腕を振ってミシェ先輩を引き離すと、マイクによる不当な攻撃を受けていた右目も解放された。
「先輩、それは学園でも見たことがあるはずですよね?」
「え?……あっ!食べたことあるかも!」
「ないです。そんな収音性の高いものを胃液にぶち込む機会なんて普通に人生を送っていればあり得ません」
「えぇー…じゃあどこにあるの?」
ミシェ先輩は、マイクを見つめながら考えている…え、なんでわかんないの?
でもまぁ、この人の頭の中マシュマロとお花畑で構成されてそうだし…仕方ないか…
「マイクですよ、寮対抗戦争の説明の時も学園長が持ってた音を集めてスピーカーから垂れ流すあれです」
「あぁ!だから先生方ってあんなに声が大きいのね。とっても頑張ってるんだと思ってたわ」
「教師に肺活量と背筋は必須スキルとして備わってないから違いますね」
この人、これまでどうやって生きてきたんだろうか……
あ、才能で近寄ってくる人全員浄化してたのか……
ほぼほぼ呪いだもんな…あの才能、それまではどうやって生きてきたのか想像もつかないけど
「ここはこのまいくさんを使って、何をするところなの?」
「歌うんですよ。後、マイクにさんをつけないでください。緑の一つ目になってしまいます」
デンモクを操作して、最近流行っている曲を入れる。先輩は歌とかあんまり歌わなさそうだし、採点は無しでいいだろう
「あ、これ知ってるわ!歌っていいの?」
「どうぞ。俺はこの曲あんまり知りませんから」
先輩が、大きく息を吸い込んで吐き出す
「あ゛ぁ゛〜〜!!!」
デスボ!?この曲にそんなパートなかったと思うんだけど!?
その後、外れまくる音程と時々挟まるデスボイスで脳と耳を破壊しながら先輩は一曲歌い切った
「カラオケ……楽しいわっ!!」
「そ、そうですか……よかったです(満身創痍)」
「ど、どうしたの!?ボロボロじゃない!」
「だ、大丈夫です…ただの満身創痍なので」
「それは大丈夫じゃないわよ……?」
先輩が…成長してる!
前は、「そ、そうなの?」とか言って納得しそうになってたのに!すごい!
「そういえば先輩、才能ってオンオフはできるんですか?今発動してないのはわかるんですけど」
「最近はできるわよ。まぁ、効果はわからないのだけど…ほら」
「うぎゃぁぁぁぁ!?」
「どうしたの!?」
「な、なんでもないです」
「そ、そうなの?ならよかったわ…」
あ、成長してないっ!才能の悪影響が抜けただけだった!
「先輩、戦争の時は主城の入り口で才能をつけたまま読書とかしといてもらえます?」
「え、いいけど…どうして?」
「優雅に読書してる先輩を見て戦意喪失してくれたらいいなと思っただけですよ」
「そうなのね、じゃあ、頑張るわ!」
単純……この人どうやって生k(以下略)
その後、先輩にデンモクの使い方を教えて鼓膜を3枚ほど消費した俺は、なんとなく人助けをたくさんしてから寮に帰ってーースイレンに土下座した。
「申し訳ございませんでした」
「な、なんで土下座してるんですか!?怖いんですけど?主様!?顔あげてください!主様ってば!!」
スイレンに起こされた俺は、寮長室に入ってスイレンに何かよくわからない吹き出しのようなものでぶん殴られてなんとか正気を取り戻した。
「す、すごいですこのよくわからない硬い物体……目が虚だった主様の目が正気に戻りました…」
「お、俺は何をして…」
「あっ!主様、大丈夫ですか!?なんかとっても変な感じになってましたけど」
先輩がカラオケで讃美歌っぽい何かを歌い出してからの記憶がない……そう思って鞄を開けてみると、大量の飴と駄菓子が入っていた。
本当に俺は一体何をしていたんだ……?
「帰ってきてすぐに土下座した主様はどんな心境だったのか本当に知りたいんですけど!?」
「ごめん、俺も記憶が曖昧で……先輩と一緒にカラオケから出たような気はするんだ…その後……うっ頭が……」
「お、思い出さなくて大丈夫ですよ!辛い記憶は脳が忘れようとするって言いますし!忘れましょ!ねっ!?」
……そうだな、忘れたくなるようなことをしたのは確実なようだが、思い出さなければ実質ノーダメージだ。
「ほら!カスミちゃんもベッドで待ってますから!早く寝ましょう!全部忘れますから!きっと!」
「そうだな…嫌なことは全て寝て忘れよう…」
「あ、主様そこで寝られると妾はいらないです。もうちょっと詰めてください」
カスミを抱きながら布団に入ったら、スイレンも一緒に入ってきた。
「え、スイレンも一緒に寝るの?」
「え、ダメなんですか…?」
目を潤ませるスイレン、すやすやと寝息を立てるカスミ。
断れるわけもなく、俺はスイレンにベッドの立ち入り許可を出した。
カスミは影だからか、体温がなかったがスイレンはなんかあったかくて添い寝してる感がやばかった。
後、目覚めた時の背徳感も。
多分一部の方から、偽物語読んで書いたんだろうなって思われてる
とりあえず絶対物語シリーズが好きなのはばれてますね。
私もいいかんじの会話劇を書けるようになりたいです。切瑳していかねばなりませんね。
受験勉強はいきづまっています。
では、また2日後に会いましょう!!
それでは!さよーならー!!
コメント・評価ぜひおねがいします!!
作者のモチベーションがアップします!
更新頻度は上がりませんが作品のクオリティーがあがりますよ……!!
あ、コメント評価できない方も大好きですよ。
作者はアクセス解析みながらにやにやするタイプなので。




