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39. 衣装あわせ

文化祭。

多くの生徒が楽しみにしている一大イベント。

ウチの学校では9月下旬に、すなわちもう間も無く開催される予定だ。


ちなみに、僕らのクラスの出し物は演劇で、演目は『白雪姫』。

夏休み前から、すでに着々と準備を進めていた。


「みんな、お待たせ」


どうやら、主役の初お披露目の準備が済んだらしい。

もちろん白雪姫を演じるのは、我らがヒロインの亜久さんである。


みんなが、亜久さんのプリンセス姿を目に焼き付けようと。

クラス全員が作業の手を止め、教室の入り口に注目していた。誰も瞬きひとつしない。


ガラガラ…。

ドアが開かれ、白雪姫がいま降臨する──


「どう…かな。似合ってる…?」


ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ…!


学校中に轟くような、尋常ならざる熱量の歓声が起こった。


世界的アニメーション映画のデザインを参考に、手芸部の子が中心となって製作した渾身のコスチューム。

リボン型のカチューシャに、青と黄色のドレス。お姫様らしい華やかな色使いの服装。正直言って、着こなすのは難しい。

だが、亜久さんは完璧。まるで童話の世界から飛び出してきたかのようだ。


「こんな素敵な衣装をありがとう。細かい装飾とかも凝ってて、本物のドレスみたい!凄すぎるよ」


確かに、作った子たちも凄いけど。

それをこんなに着こなす亜久さんは、もはや本物のプリンセスなのでは。

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