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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

天獄アポクリファー 〜ならば天使は心中を選ぶ〜

作者:弥生時代
最新エピソード掲載日:2026/03/23
「死ぬ気で世界を救うくらいなら、今ここで一緒に死んでください」

 そうした方がマシな状況で、そう言えるだけの関係になってしまったのだから仕方がない。

 遥か空の上にある世界。天界は紫水晶に埋め尽くされた。
 この水晶に飲み込まれた者は、人々の記憶から抹消される。まるで始めから存在しなかったかのように。
 天界に生きる命を食らいながら、紫水晶はどんどん天界を侵食していく。
 地上の人々が思い描くような「天国」はそこにはない。忘却と死の蔓延する、崩壊寸前の世界だった。

 そんな天界の片隅で出会った男女、カマエルとエルカ。
 出会うタイミングとしては最悪だ。いつか死に別れて、2人でいたことを忘れてしまうかもしれない。運よく生き延びたとて、天界滅亡のタイムリミットも迫っている。

 しかしそんな中で、2人の関係は深まっていく。忘れたくない、死なせたくない。忘れたまま生きるなんて想像したくもない。
 失うくらいなら死んだほうがマシだって、本気でそう思えるほどに大切な存在になってしまったのだから。

 非力な少女にだって、命を懸けるくらいできる。
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