水瀬雫は引き抜きたい3
彼女の名前は七福稲穂。ひとつ上の先輩だ。ウェーブがかった髪に、ぱっちりとした瞳。柔らかな物腰のお嬢様だ。望めば個室も与えられるだろうに、なぜか、私と同じ部屋に住むルームメイトなのだ。彼女は、よく、部活動で部屋にいないことも多い。ほかの学生たちは、お付きの人やメイドさんや執事さんと一緒に行動する人も多いなか、私と一緒に登下校してくれている。
この学園のことを色々と教えてくれる優しい先輩だ。
「稲穂先輩。言いふらすのは絶対にやめてください。それよりも、早くシャワー浴びてください。遅刻しますよ」
「あらあら、なあに。雫さん。照れなくても大丈夫ですよ?ごほん、こうかしら、お~ほほほほ?お花畑に降る流れ星ぃ!わたくしのどれいになって、あしをお舐めなさい?どうかしらぁ?」
支離滅裂だが、足をお舐めなさいの迫力が、凄かった。わたしが、羞恥心に苛まれていなかったら、迷わず舐めていただろう。美しく、スラリと伸びた白い足が、私の前に現れたのだから。ぺろぺろ。
「ぐっ、稲穂先輩それ人前で言うのは絶対にやめてくださいね」
「あらぁ?難しいのね。分かったわ!もうすこし上達したら披露いたしますわ!」
頬に手を当てて、困ったようにいう。完成してしまったら、世の男どもが何人豚になるだろう。雫は脳内ハードディスクにしっかり保存して、彼女をシャワールームに押していく。
「あらあら、そんなに急かさないでくださいまし。ふぅ…。
「稲穂先輩大丈夫ですか?」
「最近肩がこって仕方ないのです。」
「それは、まぁ」
雫は、彼女の胸部に視線が釘付けになる。豊かな胸。たわわに実った果実のようなそれを雫はもごうとする。
「あら!雫さん!目が、目が怖いですわ!手の動きがすごく、いやらしいですわ!」
くっ、私としたことが、大恩ある先輩の胸をもみしだこうとするなんて。くっ、不可抗力!なんとかして、バナナの皮でも踏みつけて、すべった勢いでなんとか。
「バカもん!」
私の揉み手は、寮母の一喝にはばまれた。