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四章 自己紹介
「お身体は大丈夫です。
助けて下さり、ありがとうございました。」
老夫婦は、ベッドの横にきて、
安心だったのか、ほっと胸をなでおろした。
「いえいえ。
朝のお散歩の時、森の出口で倒れていて
驚いたわ。」
そうおばあさんがいう。
朝のお散歩なんて、可愛らしい。
「お医者様にお見せしたら、
疲労と脱水症状。あと軽傷の疲労骨折だと
おっしゃっていたよ。
運び込んだ後は、大量の汗が噴き出て、
しんどそうだったけど、今は大丈夫かい?」
お爺さんは、そういって、おでこを触る。
大量の汗、か。
こういうときは、お母さんが看病してくれたんだよな。
幼いころの、幸せな記憶が出てきては、消え、
出てきては、消えた。
「申し遅れたね。
私は、センチ・ドーリー・アイだ。
気軽に、センチと呼んでくれ。
で、妻のティファニー・アイだ。
ティファニーとでも、ティファンとでも
呼んでくれ。」