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ククリの日記~まだ見ぬ誰かに伝えたい事~『十一日目~廿日目』

十一日目

 今日は私にとって人生を左右する一日となりました。

 農作業中にもかかわらず、ライム組長から呼び出され、送り届けられた先は雷帝城、その一室でミュリエル様に会いました。

 シン帝国文官にして祭司、副業は銭湯経営、細く長い水色の髪、眼の色は髪よりも少し濃い水色で、お姉さんっぽいけど、儚げな表情の中にも可愛らしさが溢れ、どこか守ってあげたくなる様な印象の女性でした。

 水の精霊の力を宿した魔族だそうです。だから、若く見えても実際は私よりもうんと年上なんだろうな。

 そうそう、呼び出された理由を尋ねたらミュリエル様が教えてくれました。

 私には魔力と神力の両方を扱える素質があるそうなんです。

 魔族や神族からは『素質持ち』と呼ばれており、人間でありながら神族からは神の(しもべ)として、魔族からは眷族として迎え入れられる事もあるそうです。

 その才能を開花させてみるかどうかを尋ねられました。

 直ぐに返事する必要は無いので考えておいて欲しいと告げられ、宿舎に戻って来たのですが、まだ答えは出せていません。

 ザザールーク王国では魔法を使える者は極わずかで、貴重な人材として宮廷魔術師か、魔法騎士団の元で過酷な修行をさせられると噂されています。

 神聖魔法と呼ばれる神の奇跡を行使できる者はセルザス教の神殿で、これまた過酷な修行を課せられると聞いています。

 どちらにしろ、厳しい修業を重ねなければならず、そこに自由は無く、窮屈な暮らしを余儀なくされそうで、正直なところ億劫(おっくう)です。

 でも、断ったら魔族から神族側に付くかも知れない危険分子として殺されちゃうのかな?

 ううっ、それは勘弁してほしいです・・・。


 因みに、素養を伸ばすと決めた場合は、魔法を教えて下さるのはミュリエル様だそうです。

 優しそうだったから修業も厳しくないのかな?逆に修行中は鬼教官になったりして・・・。

 ああ、神様、私はどうすれば良いのでしょう?


十二日目

 パッチさんから聞きました。

 あのレイヤーさんも『素質持ち』だったそうなんですよ。

 早速、今日の午後から修行に入ったそうです。

 なんて即決力のある方なんでしょう、でもレイヤーさんが修行されるのなら私も一緒に挑戦してみようかな。


 魔族について

 私も含めシン帝国にやってきた人間は皆、魔族の事を悪魔とは呼ばない様に気を付けています。

 だけど、思わず悪魔と言ってしまった事がありました、でも、魔族の方は嫌な顔一つせずに接してくれています。

 魔族は自分らが悪魔と呼ばれている事を承知しており、悪魔と呼ばれる事に何ら抵抗は無く、改めようともしません。

 むしろ、ライム組長は好んで自らを悪だと称しているくらいです。

 「悪には悪の決まり事があり、むしろ悪の世を広めた方が平和になる。」と仰っていました。

 人類皆悪人だなんて、恐ろしくて外に出られませんよ。

 でも、悪農組は悪人養成所だなんて呼ぶ人もいるし、私も悪人としてすくすくと育ってしまっているのでしょうか?


十三日目

 今日の農作業は魔卵の仕分けです。

 最初の魔卵を収穫して以降は一週間毎に産卵期に入ります。

 今回、割ってしまった魔卵は30個、なんと前回の10分の1ですよ!まだ仕分け作業は2回目ですが、私も随分と成長したものです。

 (前回同様、割れた卵はゴーレム君の養分と、畑の肥料として有効利用致しました。)

 そして、クルクルと長時間回り続ける魔卵を5個発見です!これは高品質の期待大ですよ。

 魔麦と魔米も収穫精製出来ているので、前回よりも高評価のはず、明日の品評会が楽しみです。


 ライム組長を通してミュリエル様へ魔法の修行に取り組みたい旨を伝えてもらいました。

 修行は明後日から行う事になりました。

 パッチさんには悪いけど、農作業後に魔法の授業を受けるので、清書の時間は取れなくなりそうです。


十四日目

 とっても残念です。

 今回の品評会の結果は、『可も無く不可も無く』でした。

 皆さん農業に慣れてきた様で、品質面でも、収穫量でも、私達の組はそこそこの評価しか貰えなかったのです。

 高評価を受けた組も幾つか出ており、その収穫物には他の組にはない特徴があったのですよ。

 あのレイヤーさんの組では、口の中で跳ねる魔卵、『活発な魔卵』を開発してきたのです。

 他にもナッカズ、トバーズ組は作物を丁寧に扱い、優しく接する事で収穫量を少し増やす事に成功したり、アジコ、ショウター組は肥料に酸味や甘味を加える事で収穫物に味付けしたりと創意工夫する組が増えていました。

 これにはパッチさんもショックを受けて悔し涙を滲ませていました。

 まず農作業に慣れてから徐々に工夫していこうと打ち合わせていたのですが、今後は私達も積極的に品質改良に取り組んでいこうと決めました。


 ライム組長は収穫量増で高評価、アイリーン組合長は味付けで高評価、エルザイム組合長は奇抜さで高評価を付けていました。

 それぞれで評価基準が違うようです。今後の参考にしていきます。

 特別審査員としてミュリエル様がこっそりと来ていました。

 なんと、ミュリエル様はドリー内務大臣の妹なんだそうです、「姉のドリーがお世話になっております。」と審査員の方々に挨拶されていたので、失礼ながらドリー様が男性か女性か判断出来ておりませんでした。ですが、ドリー様は男前な女性で確定です。

 快活で厳格そうな姉、おっとりしてて優しそうな妹、なんだか絵になる美人姉妹ですよ。


十五日目

 今朝はガーゴイルさんに起こされました。

 普段は寝坊しても放っておかれるのですが、来客の場合は起こしにくる様です。

 その来客者とはミュリエル様でした。

 半分開かれた扉から、こそっとこちらを覗くミュリエル様、なんとも可愛らしい仕草です。

 わざわざ「今日から魔法の修行が始まりますので宜しくお願いします。」と挨拶に来て下さいました。

 こちらこそ宜しくお願いしますと深々と頭を下げましたよ。


 そしてミュリエル様は私達の農作業の見学をされながら待って下さいました。

 今日は昨日のショックを引きずっているのか、パッチさんの体調が悪く、とても辛そうでした。

 心配したミュリエル様が癒しの魔法を掛けて下さったのですが、余計に辛そうにしていたので、ライム組長に助けを求めました。

 組長が駆けつけて直ぐに、どうして良いのか分からずにオロオロとうろたえるミュリエル様を見て、今度は組長の顔が真っ青になったのです。

 「原因は分かった、今日の農作業はククリ一人でやれ、パッチは休ませるだけで治る。」と言い残すと、逃げるように去って行かれました。

 訳も分からず言われた通りにしたら、パッチさんは元気になったのですが、逆にミュリエル様が気落ちなさってしまいました。

 農作業が終わり、ライム組長に体調不良の原因を尋ねると、「ミュリエルの背後には悪魔の中の悪魔、魔王ディアブロが付いている。ミュリエルに近づく男は誰であれ、あの悪魔の瘴気にやられてしまうから気をつけろ。それと、命が惜しければ、この事はミュリエルには内緒にしておけよ。」と言い残すと、農場から逃げて行かれました。


 肩を落とすミュリエル様を慰め、今日は魔法の修行どころではないなと思っていたのですが、なんとか気を取り直したミュリエル様から魔法に付いての講義を受けられました。

 講義によると、初心者が厳しい修業をしても魔法の腕は向上しないそうです。

 魔導書の内容を読み解き、実験を繰り返し、成功と失敗を重ね、経験を積む事で魔法に対する知識が深まるのが一般的。

 この国の様に普段から魔法道具に接していると、魔法を行使する為の基礎が自然と身に付く様になるそうです。

 魔法の絨毯、ガーゴイル、魔導門、ゴーレム、魔属性農作物等々、確かに普段から魔力を帯びた物に接しているなと感じました。

 勉強嫌いの大魔法使いも魔族には大勢いるそうですよ。


 本日の魔法実習は魔米の種籾(たねもみ)に魔力を込めて育てる方法を学びました。

 まず、ミュリエル様が物凄いお手本を示してくれて、種籾に息を吹きかけると、みるみる成長し、稲穂が天井まで届き、沢山の籾殻が落ちてきたんです。

 部屋を散らかした事を謝るミュリエル様、いえ、ミュリエル師匠と呼ばせて頂きます。

 どんなに散らかしても寝ている間にガーゴイルさんが掃除してくれるのですけどね。

 魔力込めのコツは対象にどの様な変化をもたらしたいのかを決めてから、動作に魔力を乗せる事だそうです。

 ミュリエル師匠は吐息に魔力を乗せたのですが、言葉でも、指差しでも、祈りに魔力を込めるのも良いとの事。

 一般的には言葉に魔力を乗せるのが呪文、魔力を乗せて描くのが魔法陣と呼ばれており、魔法行使の基礎なのだそうですよ。

 私も試しに種籾への魔力込めに挑戦しました。

 とても師匠の様にはなりませんでしたが、なんと芽が生えたのですよ!

 師匠も褒めてくれて自分の事の様に喜んで下さいました。


 今夜は大女魔法使いになる夢を見たいので、魔力を乗せて瞼を閉じる事にします。


十六日目

 寝覚めの良い朝、朝食後に2個の郵便物が届きました。

 一つは魔法市場からの無料配付物、今回はラミール宝石店提供の『魔法の小箱』でした。

 緑色の宝石で装飾された小箱で、ふたを開けると中は真っ黒、でも箱に入る物ならいくらでも収納可能な異界に繋がる収納箱でした。

 便利だけど、小物しか入れられない上に入れた分だけ重くなるので、持ち運ぶには不便な物のようです。

 ですが、今回もありがたく使わせて頂きます。

 もう1つの郵便物、送り主は『D』、誰だろう?この時は分かりませんでした。

 不審な事はライム組長に聞くべきだと判断し、オウガデス様と談笑していたところにお邪魔して、相談を持ちかけてみたら「そりゃあれだ、昨日話した理不尽大魔王ディアブロだ。」

 なんとなんと、組長が仰るにはディアブロ様とは、ミュリエル師匠とお付き合いされている方だったのですよ!

 オウガデス様の説明によると、ディアブロ様は5つの魔界を統べる大魔王で、「神界、魔界、人間界の三界において、彼より強い者を見た事がありません♪」と絶賛されていました。

 とってもミュリエル師匠を大切に想っておられて、ミュリエル師匠に近寄る不逞の輩(ふていのやから)には無言の圧力を掛けるそうです。

 昨日、パッチさんが突然倒れたのも、ディアブロ様の仕業だと言われました。

 「あのおっさんは、相手が15の少年だろうと容赦しないからな、ミュリエルが指導する相手が女のククリだから安心していたけど、周りに被害が出るとは考えずに迂闊な事をしてしまったな。」

 反省するライム組長の横で笑っていたオウガデス様から、取って置きの呪文を教わりました。

 「ミュリエルさんと、ディアブロさんは、とってもお似合いですね♪」

 この呪文をどちらかに唱えれば、たちまち無言の圧力は無くなるそうです。


 農作業前、パッチさんに事情を説明し、取って置きの呪文を教えました。

 パッチさんはとんでもない魔者に目を付けられていたのだと、恐怖におののいていました。


 さて、昨日学んだ農作物に魔力を吹き込む作業を実践してみました。

 ミュリエル師匠の足元にも及びませんが、パッチさんも驚くほどの成長を農作物は見せてくれたのです。

 しかも実った稲穂が私達の言葉に反応し、踊るように揺れているのですよ。

 嬉しさのあまり、「おいしくなーれ、おいしくなーれ。」と、連呼しちゃいました。


 この話を魔法講義の際にミュリエル師匠に話したら、「話かける時も魔力を乗せてみたらどうかしら、慣れたなら歌に乗せてみると効果を発揮しやすいわよ。」と、教えて下さりました。

 歌は好きだけど、魔力を歌に乗せるってなんだか楽しそう。

 今日はミュリエル師匠と二重奏(デュエット)する事で、歌に魔力を乗せる方法を教わり、講義の後はディアブロ様の贈り物、『可愛いティーセット』に紅茶を注ぎ、ミュリエル師匠の惚気話(のろけばなし)を肴にお茶会を開きました。

 このティーセットはミュリエル師匠がディアブロ様と一緒に購入した物なのだそうです。

 ごちそうさま♪


十七日目

 今日は成長の速くなった魔麦と魔米の収穫作業を行いました。

 せっかくなので魔米精製の際に歌いながら脱穀や籾摺りをすると、なんと!お米が踊り出したのです。

 なんとも気持ち悪い・・・いや、独創的な魔米に育ってくれました。

 魔麦も負けじと踊りましたが、砕いて魔麦粉にしたら踊りが止まりましたとさ、なんだか切なくなってしまいました。

 魔麦粉よ、美味しく食べてあげるから安らかに・・・。


 パッチさんも活躍しましたよ。

 どう育てたのかは私では手順書を読む事ができず、説明されても内容が複雑で理解できず、育成方法は謎のままですが、パッチさんの苦労が実り、魔卵の収穫量が増えそうなのです。

 まだ産卵期では無いので、確実ではないのですが、魔鶏樹が一回り大きく成長し、赤みを帯びてきて、収穫できる魔卵の数が増えるか、魔卵が大きくなるか、味が変化するのか、いずれかが期待できそうです。

 他の組の状況も気になりますが、次回の品評会こそは是非とも高評価を得たいものです。


 本日の魔法講義はゴーレムについて学びました。

 パッチさんの様にゴーレムに的確な指示が出せなくても、指示事項を意識しながら魔力を込めた指示ならば、その通りに動かす事も出来るそうです。

 魔法を覚えると、自分でゴーレムを作る事も可能になるそうです。そうなると複雑な命令も術者なら簡単に実行させられるのですって、夢が広がりますよね。

 あ~あ、早く魔法使いになりたいな~。


十八日目

 事件です。

 ゴーレムが突然動かなくなった組が続出しました。

 どうやら無理に働かせすぎて魔力が枯渇したそうです。

 私達の組は偶然にも、私が落として割ってしまった魔卵をゴーレムさんに与えていたのが幸いしたようです。

 魔卵に含まれている魔力がゴーレムさんの動力になっていたのですね。

 不幸中の幸いとはこの事ですよ。

 パッチさんに感謝されましたが、自分の失敗で喜ばれるのは、ちょっと不本意に感じました。


 収穫した作物の一部はゴーレムさんに吸収してもらおうと二人で決めました。

 もちろん宿舎のガーゴイルさんにも、感謝を込めてお裾わけ致します。


 因みに、ゴーレムを失った組は農作業を中止して、ゴーレムのコア捜しに奔走したそうです。


 本日の魔法講義はゴーレムと魔力についてを学びました。

 講義の内容をおさらいします。

 ゴーレムは体内のコアに蓄積された魔力を消費しながら動きます。

 魔力を帯びた物を与えればコアに魔力を補充することができ、高性能のゴーレムならば周囲の魔力を取りこんで永久的に稼働する事もできます。

 魔力は生きとし生けるもの全てが多少なりとも持っており、無意識に魔力を吸収したり放出したりしています。

 魔族はもとより、人間だって、魔獣だって、精霊だって、神族ですら魔力を持っています。

 生物だけではなく、自然や物にも魔力は宿ります。水や炎にも、食物や鉱物、武具にも魔力は宿るのです。

 神力もまた然り、使いこなせるかは兎も角、人間や魔族も神力を持っています。

 素養持ちである私は相反する属性の魔力と神力の両方を扱えますが、普通は魔力と神力のどちらかしか扱えません。

 神力のみを扱う魔族はおらず、魔力のみを扱う神族もいない、つまり、神力を行使した魔族は必ず魔力も扱う事ができ、同様に魔力を扱う神族は神力も扱える。

 ライム農場で使用しているゴーレムは全てオウガデス様が作られた魔法生物です。

 宿舎のガーゴイルはシン帝国文官の方々が作成した魔法生物です。

 

 今日は覚える事が沢山でしたが、どれも興味があってミュリエル師匠の講義に夢中で聞き入ってしまいました。


十九日目

 あのレイヤーさんが陣中見舞いにやってきました。

 顔や体に擦り傷や切り傷が目立っていて心配になりましたが、相変わらず即断即決即実行される方の様で格好良いなと思いました。

 どうやら農作業のコツをパッチさんから教わるのが目的だったようです。

 メモを取りながら、パッチさんの説明に何度も頷いていました。

 前回の品評会では高評価を受けていたのに、油断しないどころか更なる向上心を見せられて、こちらも俄然やる気が出てきましたよ。


 本日の魔法講義は魔法の楽器作成です。

 魔力を楽器に込めながら、魔楽器作りに挑戦しました。

 楽器の演奏に合わせて歌い、踊り、ゴーレムに作業をさせ、作物に魔力を注ぐのです。

 作成した楽器は幼い頃、吟遊詩人が弾いていた物と同じ弦楽器です。

 自由気ままに村人達と一緒に踊り、それを見て笑ってくれていた両親の記憶があります。

 試しに弾いてみましたが、上手くいかず、代わりに弾いてくれたミュリエル様の演奏にうっとりとしちゃいました。

 うん、楽器が悪いのではなく、私の腕が悪いのですね。

 楽器作成は成功ですが、楽器選びは失敗だったかも知れません。

 明日の講義は楽器演奏の練習になりそうです。


廿日目

 待ちに待った魔卵の産卵期です。

 収穫量が1本につき、777個に増えました。

 全員でしていた仕分け作業を今回はゴーレムさん二体でこなせる様になりました。

 これもパッチさんの知恵と努力の(たまもの)です。

 収穫数は魔鶏樹6本で合計4662個になりました。

 魔卵の色も白からやや赤みがかった色に変色しており、卵焼きにしてミュリエル師匠に振舞うと、「とっても美味しいですよ、なんだか幸せな気分になりすね。」と、褒めてくれました。

 この『幸運の魔卵』に、『踊る魔米』、『静かになった魔麦』を出品すれば高評価間違いなし!かな?

 明日の品評会が待ち遠しいです。


 本日の魔法講義は、魔力を乗せた魔楽器の演奏です。

 魔力増幅機能付きの魔楽器、と言っても、ほんの僅かの増幅量ですが、私がマジックアイテムを作れるなんて、昔の私では信じられない事なのです。

 師匠のお手本演奏にうっとりしつつ、私も負けじとひたすら弾きならしましたよ、ええ、練習の甲斐もなく、ほとんど上達しておりません。ゴメンナサイ。

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