5 「良い」と「好き」
はー、全然良い作品が書けない。
私が尊敬する作品は、こんなにもすごいのに、私のと言ったら……。
そんなふうに自分の作品の良いところが見つからず落ち込んでいるあなた!
声を大にしていいたい。
良い作品が書けなくたっていいんだー!
って。
落ち込む必要はありません。あ、きれいごとではないですよ。
そもそも冒頭の人、何と比べて落ち込んでますか?自分の尊敬するまんじ先生と比較して落ち込んでますよね?
ありえないっっっすよ!素人の自分がまんじ先生と比べて「俺の方が良い作品」なんて思えるはずないじゃないか!そしたらあんた見る目ないよ!そんなに容易く勝てるような作品尊敬するなよ!
って、言いたいことこれじゃなくて……
良い作品が書けなくても、落ち込む必要は全くないんです!
良い作品じゃない!イコールダメ、ではないから。
また、良い作品イコール好き、人気といったらそうでもないです。
ここで「ん?」となった方へ。間もなく個人の意見が展開されます。事実に基づいた確証しかない意見を求めている方はブラバ願います。
まず、どんなに良い作品だからといって純文学だったら総合一位はとれません。お門違いですね。
また、良い作品だから好きに結びつくわけでもありません。
良い奴だから好きな奴になる、とは限らないのと一緒です。
え?なるって?
じゃあ…………あなたは、良い作品だったら絶対好きになるの?
ちょっと昔の、すごい作家が書いた素晴らしい小説とか。
最近のなんとか大賞を受賞するような小説とかさ。
良い作品に違いないけど、好きかといったら必ずしもそうじゃないじゃん。
極端に言えばそういうことなのよ。
良い作品だから好かれるわけじゃない。逆に、良い作品じゃなくても愛されるの。
万人受けとか、公募で佳作とかは無理かもしれません。でも、ある程度の人気とか、熱狂的なファンができるとかだったら可能だと思いますよ。
それと同じ。アクの強い「良い」とはいえない作品でも「いい」。愛してくれる誰かは絶対にいるんだから、自分が嫌わなくても良いじゃん?と、私は思うのです。
良い作品じゃなくても、ダメな作品ではありません。ぜったいに。
だから、自分がおもしろいと思って書いたはずのその作品も
他の人が書いたあの作品も
今の私は嫌だけど、誰かにとっては好きな作品なんだって思えば、やるべきこともわかるのではないでしょうか。
【次回の更新】
明日7月21日の7時50分
「不安だ」
を予定しております。