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麗しの乙女は無性愛? 改!  作者: 華研えねこ
1/1

人嫌いの彼女

帰ってきました。

過去、第七回旧なろうコンにて一次審査突破記録を持つ作品が帰って参りました。

まあ、今回もうまく行く保証は欠片もありませんが、本人証明にでもなれば幸いにて。

……あ、当然ノベプラオンリーのままにしているとおりノベプラ版こと「麗しの乙女は……(ノベプラでのタグは[story:100389834])」から展開は変える+今回はどうにかきちんとしたところまでは仕上げるよ?

「おい、聞いたか?」

「ああ、これで通算60人は撃墜したよな……」

「訂正。また1人増えたわ」

「うわぁ……」


  腹が立つ。ちょっと美少女にガワが変わっただけでコレかよ。どーせ前世では手前等俺のこと苛めてたクチだろ。そんな輩に媚びを売ると思ったか?忌々しい。……まあ、実家が太いだけあって女連中も直接的な虐待には走らないみたいだが、いくら自閉症だっつったって無視されてること自体はわかんだからな?


「保波さん! なんで僕じゃダメなんだい?」

「まず親兄弟でもないのに名前で呼ぶな盆暗。貴様のような輩に誰が媚びなど売るか。一度胸に手を当てて考えろボケナス。二度と眼前に面見せんなよ?」

「ぐっ……」

「わかったら帰れ、私は(暇を潰すことで)忙しいんだ!」

「……お、覚えてろよ!」

「断る!」


「……今ので何人目だ?」

「さてな、50から先は数える気にもならんよ」


  ……ある中学校には、通称「雪女」という仇名の付いた美少女が存在していた。公立も男女共学になって久しいとはいえ、基本的に中学校に進むのは男性だ。何せ、如何に帝国が戦争に負けたとは言え血を流したのは男性であり、女は内地本土でぬくぬくと過ごしていただけである。そして、此方の場合は我々の世界とは違い、そこまで非道い負け方をしなかったためGHQなる腐れ外道が進駐軍と称して暴虐苛政の限りを尽くしたわけではない。故に、古式ゆかしき大日本帝国が残った。ちょうど都合良く、ある程度の戦力を残して。

  さすがに、神武天皇よりの暗唱などといったことは無くなったものの、私のような人間は軍に尽くしたことを理由に御恩を受け取れるだけの余地が存在していた。さらに都合の良いことに、祖父は父を残して世を去っており、周囲から私は多少なりとも同情を受ける余地も、そして墓守などをすることもない自由も存在していた。

  祖母の名は、伊東敏子という。垣屋ではなく伊東なのは、祖父が早くに死んだからだが、結果的に私の実家は名跡のみ残る古いだけの家ではなく、非常に太く逞しい地方財閥とでも言うべき存在に脱皮することに成長した。……尤も、祖父が仮に生きていたとしたら「なんだ女か」と一蹴されて除け者にされることは目に見えて、というよりは従姉の件でわかりきっているため非常に今の立場を考えたら、死んだ祖父には悪いが喜ばしい。

  さて、そろそろこれを覗いている読者相手の自己紹介をすべきかも知れない。……「雪女」、伊東保波で御座います。え?なんで雪女なんて仇名がついたって? ……上見れば、わかりますよね? 中学生を振り続けたことによって、いつしか「撃墜王」だの「雪女」だの、挙げ句の果てには「スケバン」だのという仇名がつけられてしまいました。……こんなか弱い療養所通いの乙女捕まえて「スケバン」はないだろ「スケバン」は。……まあ、確かに前世は男性だったが、それを表に出したらこの有様だよ! ……しょうが無いだろ、こんななりとはいえ性自認は男性なんだから俺。だったら女学校行けって話だし、確かに高等女学校に行かなかったのは自己責任ではあるが、嫌なんだよ俺、女社会って怖いっていうじゃん? だから、成績盾にしてむりくり共学であることを理由に中学校にしたけど、そもそも学校なんて行きたくないんだよ俺。……幸いにして、太い実家とこの容姿のお陰か、今のところ虐待されてはないけどさ。……ああ、一人語りが過ぎたか。「雪女」の仇名通り、私は同級生を振り続けている美少女だ。……え?読者相手だってなぜ判る? ……前世持ちは大抵、スキルとかありますよね? いくら「りある・わーるど」基準といえども、その辺りは抜かり有りません。……メタ発言し放題であるが、私のスキルは概ね、「第四の壁を認識できる程度の能力」である。……まあ要するに、デッドプールの劣化版である。更に言えば、それ以外のスキルは(今のところ)ない。せめて第四の壁でも破壊できたら良かったのだが、そこまで行ってしまえば「りある・わーるど」基準ではなくなるため、まあやむを得まい。お陰で精神疾患認定までされそうになったよこっちは!

  ……あ、マズ。読者諸君に自己紹介なんかしてるからまた同級生ボウフラが寄ってきたよ。別にお高く止まっているつもりはないんだが、まだメス堕ちしてないし、する気も無い以上は男性相手の性認識や、ましてや婚前交渉なんか嫌なんだよこっちは。さっさと逃げたいが……もう遅いな。


「……伊東さん、そろそろ授業が始まります。告白相手はこっちで捌いておきますので、さっさと戻ってください」

「……それは有り難い、したら戻りますので、あとはご随意に」

「はい」


  ……ああ、さっきのは中学生の級長兼うちの財閥の奉公人が親である横野くん。俺の前世では祖母の代で立場逆転してたけど、幸いにして此方の世界では伊東家は姫路の豪族でね。抗生物質は俺んちが作ったし。

……カットバック手法を試してみましたが、如何でしょうか。……下手に幻想譚が書けないので、暇つぶし兼肩慣らしとして過去の原稿の焼き直しを始めてみました。如何せん実験作なこともあってどうなるかは見当も付きませんが、「N0087FC」時代のプロットを使い回している関係上、失敗はしないと……思いたい……(汗

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