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11話-2
『さて、これからどうするか…何処か行きたい場所はあるか?』
「えっ?えーと…」
瑠名はチョコレートパフェをスプーンで食べていた
鼻の頭にクリームがついていた
そんな姿が可愛く見えて
つい、吹き出しそうになった
『瑠名』
「え?…ん…」
俺はおしぼりで瑠名の鼻の頭のクリームを拭いた
瑠名のしぐさが微妙に子供っぽい
だが、それを可愛いらしく感じていた
『…で、何処か行きたい場所は?』
「うーん…そうだねぇ……お兄ちゃんは?」
『俺?
俺は別に何処でも…』
「…じゃあ、それにしよう!」
『ん?何言って……』
-カプォッ-
『…る、瑠名?』
クリームを載せた瑠名のスプーンを瑠名が俺の口に突っ込んでいた
瑠名は、やはり少し子供っぽく笑いながら
俺を見ていた
「…目的地もなくぶらぶらって、事」
『え?
…ああ、そうか』
俺は無表情でスプーンを口から抜いた
多少なり動揺はしてたが、それを外に出す程、駆け引きが下手ではない
瑠名は俺の口に突っ込んだスプーンでパフェを再び食べた
…間接キスだと騒ぐ様な人間ではない、俺は