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9話-3
「ま…まさかストレート負けなんて…」
『約束だ
…じゃあ、今日は…
皆自分で料理出来るんだし
自分の分は自分で作ると言う事で』
「な……!?」
『ん〜?
どうしたのかな?姉さん?
まさか、自分じゃ食べられない物を俺に食わそうとしてたんじゃないだろうね?』
「…ゆ、由月ッ…!!!」
『あ……もちろん、店屋物とかは…ダメだからね』
「……」
『ちゃんと、自分で作ってね
じゃ』
「…………」
菜月はただ立ち尽くしていた
そして、一瞬、間を置いて
「ふ……ふふふ…ははははハはハははハははハははははハハははははは!!」
…不意に笑い出した
「……上等よ!
由月ッ!」
-同日-PM9:05、自宅
「…ぐ…由…月ィッ!」
『ん?…大丈夫か?
額に凄い脂汗が…』
「女性に脂汗とは…アンタも中々失礼ね…」
『…で、なんか用?』
「…勝負よ」
『……ハァ
アンタが負けず嫌いなのは知ってるけど…
何を…』
「勝負はさっきと同じポーカー
負けたほうは罰ゲーム!
勝者の言う事なんでも一つ聞くの!」
『………後悔するぜ?』
「させて見せなさい!」