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8話-4
…確かに美味かった
美味かったんだ…
しかし…量が多過ぎた…
あの後、俺は10分でなんとか完食したものの
胃がパッツンパッツンの状態で
学校までダッシュ…
昼までグロッキーだったのは言うまでもない…
-同日-昼休み
「ゆづ兄ぃご飯食べましょ!」
「ゆづ兄ぃお昼ですよ!」
『…あ、ああ…』
「今日もラブラブだねぇ由月君」
『…礼也』
「…うわっ!……って…アレ?」
『…今日は突っ込む気も起こらん…』
「らしくないなぁ…」
『そんなに相手してほしいんなら信太にでも相手してもらえ』
「あ…ちょ…」
俺は足早にその場を去った
…屋上
「さぁ、お昼は私達のお弁当だよ〜」
「私達が作ったお弁当だよ〜」
『おっ…美味そうだな…こんなに沢山…』
俺は凄く嫌な予感がした
『…三人で食うんだよな?』
「私達のは私達のであるよ?」
「ほら!」
…惟、舞のお弁当はこぢんまりしたものに対して
俺は重箱サイズ…
『………』
「ゆづ兄ぃは男の子だから沢山食べないと、ね」
「いっぱい食べてね、ゆづ兄ぃ」
(…どうせ、無理っつったら
泣き落としになるんだろうな…
無駄な事はするべきでない…か…)
第二ラウンドが始まった…