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7話-3
-同日-AM8:54
『ふぁあ…』
「今日も眠そうだね、由月君」
『……信太、か…』
「いつも夜更かしでもしてるのかい?」
『…それもあるが…朝から疲れるからな…』
「朝から?
もしかして由月君…」
『?』
「禁断の…」
俺は信太の胸倉を掴んで微笑んだ
『それ以上言ってみろ
ぶっ☆殺すぞ♪』
「…じょ…冗談だよ
それより…こういうのは礼也君の役割でしょ…?」
俺は手を離してぶっきらぼうに言った
『朝飯と弁当作ってるからな』
「へぇ…そうなんだ」
『…全員分』
「へぇ……え!?」
『全く…酷いと思わないか?』
「酷いて言うか…凄いね…」
『何故だか知らんが、姉貴が言うには料理が一番上手いのが唯一男である俺だから、だそうだ』
「へぇ…じゃあ、朝早いの?」
『ん…7時』
「7時!?
由月君、家から学校まで何分かかるんだっけ」
『30分くらいだな』
信:(て事は一時間以内で…
確かお姉さんが一人、妹さんが四人
+自分で
六人分の朝食とお弁当を作るんだ…)