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6話-2
-エンド視点-
あまりにも突然の出来事だった
隊長が散れと言った時とほぼ同時に俺達の頭上に巨大なコンクリートの塊が出現した
俺の注意はコンクリートの塊の出現と言う出来事に飲み込まれ、
自分が危険な立場にあるという事に気付くのに大幅に遅れてしまった
塊が落下を始めた事に気付いた時には
回避行動をとる事を忘れていた俺には
タイムラグが大き過ぎて
(間に合わない---!)
俺の全神経が
直感が語った
その時だった
「うぁああああッ!
シュートォオッ!!」
リリィが俺の傍にまで来て
彼女の作り出した弓の
矢に俺を引っかけて
俺を撃ち出した
『…ぅがぁッ!』
俺は地面にたたき付けられながらも
なんとか塊の直撃コースからはなれていた
しかし、
俺を撃ち出したリリィは
そうはいかなかった
リリィは…
先程まで俺が居た…
直撃コースのど真ん中に立っていた
そして
寂しそうに笑って言った
「…さよなら、エンド」
-ドガッ…シャアアア…ンッ!!-
『リリィィイイイイッ!!』