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来てしまった今日と共に  作者: 結城コウ
43/211

5話-6

『沙夜ちゃ…』


「どいて!

ゆづ君がまたあんな事になっちゃいけない!」


『あんな事…?!』


「駄目…ゆづ君が……死ぬ…死んでしまう…!!?」


『え…あ…あああっ

死ぬ…?!

藍坂先輩が…!?

あ!

…あああああッ!!』


私はその場にしゃがみ込んだ


「…私、止めないと…!!」


-タッタッタッタッ…-



(死ぬ…!?

由月先輩が…?!

あ…ああ…そうだ

あの時…

"河月"先輩は…

死んで…

私は……何も出来ず…

あの人は…

消えた……


…そう


…消えたんだ…)













…………










『……!』

私はしばらくしてやっと、我にかえった


『あ…私は…何を……?!

…沙夜ちゃんは!?』


槻白沙夜の姿は何処にもなかった


『くっ…!!』


(早く…探さないと……!!)


私は先輩の向かった方向に走っていった


おそらく彼女もそちらに向かったのだろうから


…多分、彼女も


さっきの私と同じで…


思い出したんだ…


だから…


きっとこのままでは由月先輩が死ぬって幻想に取り付かれて…








目覚めたんだ…





もう一人の彼女が





…紺野沙由が










第5話 彼女の名は

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