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5話-5
-同日-PM10:38
いつもの様に
俺は窓から家を出て、
指定された場所に向かった
「あれ?ゆづ君…?」
沙夜はは窓から乗り出した
「ゆづ君…一体、何処に……
…何?
この感覚…?
……
追い掛けて見よう…」
-千歌視点-
(え…沙夜ちゃんが…?
…
なんで、こんな時間に?
…止めなきゃ…!!)
私は偶然通りかかったふりをして、
沙夜を呼び止めた
『あれ?
沙夜ちゃん?
こんな時間に何処行くの?』
「え…?」
『あなた、藍坂先輩の妹さんの沙夜ちゃんだよね?』
「あ…ゆづ君の…」
『うん
私、藍坂先輩と同じ部活の…』
「千"華"ちゃん…」
『あれ?
自己紹介したかな?』
「…どいて…下さい」
『駄目だよ
こんな時間にうろついちゃあ
お家に帰……』
「どいて!!」
『ッ!!?』
(な…何?
今の…沙夜ちゃんからオーラみたいなモノが…)
「…思い出した…たった今
…貴女を見て…
…もう一人の…私…」
『っ!!
それって…!』
「……そう
私…の…
もう一つの名は……
紺野沙由…!!」