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3話-9
「……」
『…チッ、千歌は何処にいる?』
「…天神の技術ならこの程度の負傷一日で治せるわよ?」
『…そうやってすぐに前線で使う気か?』
「……」
『…いいよ、もう…』
「え?」
『俺が千歌の代わりに戦う、"彼女達"の警護は千歌がやればいい』
「…でも」
『…外から見守るぐらいでいい
そう簡単に見つかりやしない』
「…わかったわ」
『今夜の集合場所は?』
「後でメール送るわ」
『後で?』
「…千歌ちゃんは本部のほうにいるわ」
『……!!
…わかった』
「ごめんなさいね」
『…もう、いい
それがアンタの"役目"なんだろうし…』
-ピッ-
「ゆづ兄ぃ何処か行くの?」
「ゆづ兄ぃ何処行くの?」
『ちょっと……な』
第3話 アダム