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来てしまった今日と共に  作者: 結城コウ
201/211

『来る事は無い昨日を想う』10-4

「青海君、何してるの?」


部長が俺に声をかけると俺は何事も無かったかのように振り返る


『いや、知った顔が見えたから…

気のせいだったみたいだ』


俺は簡単に嘘をついた


両刃剣はすでにその姿を消してした


幸い注意しながらだったので、ドレスはあまり乱れて無かった


「あら、そう?」


『ああ』


俺は再び行進の流れに加わった


(……なんだったんだ?

"奴"は…)


『……知ってるんじゃないか?』


俺は消えそうなくらい小さな声で呟いた


-…………-


"俺"は黙して何も語らない


そう、肯定も否定もしなかった



『………ん?』


視線を感じた


「………」


『千歌名ちゃん?

どうかしたか?』


「あ、いえ…なんでもないです」


そう言って彼女は目を反らした


何だか反応が先の瑠月に似ていた





しばらくすると


前方からわーっと歓声が聞こえた


見てみるとサッカー部がリフティングしながら歩いていた


「パフォーマンスの一貫ね」


部長が言った


『ただの行進じゃなかったのか?』


「そのつもりだったけど……

私達もしましょうか。」


語尾は?ではなく。だった


部長の口元が一瞬歪んだのを俺は見逃さなかった

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