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3話-1
-4月27日-AM6:37
…自室
俺は携帯でマリアと連絡をとっていた
『…あれから一週間…何がわかったんだ?』
「残念だけど、そう簡単に尻尾を掴めないわ」
『なんだよ、それ
どんな微弱でも、天神としての力を持ってる存在全員に思念波を送る様な奴らだぞ?
それだけの規模があるのに…』
「どんなに規模があっても…あしどりの一つでも捕まえないと、どうしようも無いのよ
…彼らのやり方…一週間前に見たでしょ?」
『………』
「…とりあえず、貴方には自分の家族の事、心配しときなさい」
『…ああ』
「…特に"彼女達"は…」
『……』
「…とりあえず
貴方じゃないと任せられない時以外は貴方とは情報交換ぐらいね
貴方は…貴方の家族…特に"彼女達"の護衛、ね」
『わかった…』
「…納得してない?」
『…別に…』
「……知恵の実を食べたのはイヴだったわね?」
『え?…ああ…』
「でも、楽園から追放されたのは…"アダムと"イヴ…
…そういう事よ」
『…別にその事を納得してない訳じゃない』
「…そう」
『じゃあな、切るぞ』
-ピッ-
『……
…アダムとイヴ、か…』