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来てしまった今日と共に  作者: 結城コウ
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『来る事は無い昨日を想う』9-1

こういう経験がなかった訳では無い


何故か妹にせがまれたり、


母親に嵌められたりして


俺が妹の服を着る羽目になったりした事もある


俺の中性的な顔立ちのせいだ



そして、その事はコンプレックスにある種のトラウマが乗っかり


俺の心の底で開けてはならない心の傷として封印されていた


それを何も知らない彼女は


恐らくは好奇心、またはそれに近い感情でこじ開けた


無責任で理不尽な話だと思ったが、


あまりに周到な手際にまともな退路はないらしい


「青海君は顔が可愛いらしいから、清楚でナチュラルなメイクで十分イケるわ

顔についてはごまかしは必要無いもの」


『…そうかい』


俺は出来るだけ不機嫌なポーズをとった


「男性的なラインをごまかすのは必須だったけど、青海君には女性的なラインも持ってるからそれを生かせたからよかったわ」



(…トラウマを…)


俺はきっと、苦虫を噛み潰すような顔をしていただろう



身体の線の事も無論、トラウマの一部であった

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