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『来る事は無い昨日を想う』8-4
-11月2日-AM10:23
『……………』
「本当はね、3日前ハロウィンだったからそういう格好にしようとも思ったのよ」
「……………」
「でも、当日ならともかくあんまり馴染みのないお祭りだからね」
『…で?』
「それでお願いね」
その瞬間、海月が物凄い諦めに似た落胆の表情を浮かべた
俺は自分で顔が引きつるのがわかった
『ふ…ふざけるなぁああああああッ!!』
……状況を説明しよう俺達の格好は"俺が"ドレスで"海月が"タキシード
簡単に説明すると
俺が女装、海月が男装だ
「別にふざけてなんかないわ、本気よ」
『余計悪いわ!』
「大丈夫よ、凄い似合ってる、でしょ?」
部長が他の部員に聞くと皆、首を縦に振った
『…………はぁあぁああぁぁああぁあああああ…』
俺は深い溜め息をつくとガックリと俯いた