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『来る事は無い昨日を想う』1-4
-同日-PM6:36、自室
街と学園が一緒になっているのだから
生徒のほとんどが街に住んでいる人間だ
だから、学生寮自体はそんなにいらない
だから、一人一部屋でも十分足りた
…もっとも、俺が入った事で男子寮は満室になったらしいが
部屋には家具の類いはテーブルとベットと冷蔵庫以外は無かったが、
キッチンには一通りの道具があった
食堂等は寮には無いらしく
自炊か外食をしろと言う事だろう
どちらにしろ
材料どころか調味料もないのだから
晩飯を食うには出掛けなければならない
ついでに、学校の場所も確認しようと思った
明日、迷わない可能性もなくないから
重い腰を持ち上げ
街に繰り出して行った
-PM7:06-高等部校舎前
少し、異様な光景だった
普通、学校と言えば
校門があり
そこから塀で周りを囲っているのだが
この学校は校舎がまるまるあるのだ
流石に離れた場所にあるグラウンドにはネットが張られているが
それでも、学校のイメージとは違って見えた
でも、街自体を塀で囲って学園と言っている訳だから
内部であるここにあるのはおかしいのかも知れない…