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19話-2
「フン…そうだろうな
世界を歪めた貴様にはわかるまい」
『わかりたくもない
…わかって、たまるかァッ!!』
俺はシルヴァに向かって剣を振るう
-キィンッ-
『!
出鼻を…』
「…リーチの差だ
その剣では私のハルバードには勝てん
わかるだろう?」
『く…なら!』
俺は右手に空気を密集させる
「遅いッ!」
だが、シルヴァは先に俺の近くの時空を歪めた
『な…
うぁっ!』
俺は弾き飛ぶ
「貴様では…私に勝てぬと言った!」
シルヴァはさらに槍で追い打ちをかけた
-ドガッ-
『があッ!』
俺はフェンスにぶち当たった
『ぐ………
…あ』
(剣に…ヒビが?
クソッ…)
「由月……いや、河月よ
貴様こそ、何故戦う?
もう…守るべきものなど無いのに」
『…な……に…を…
イヴが……まだ』
「イヴは…居ない…
この世界には」
『なんだと…?』
「世界の…狭間に閉じ込めてある
…私の力でな」
『なら…お前を…』
「私を倒してどうする?
そうなれば…イヴは永遠に閉じ込められたままだ
…別の世界に生まれ変わる事もない」