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18話-4
(俺の全身が
奴を…奴の存在を捉えている……
行けるぞ!)
俺は低く構えた
そして、シルヴァを見た
シルヴァの魂の揺らぎが見える
今までまともに見た事はなかったが…
(なんて魂だ…!
……だが…見覚えがある…?
馬鹿な…奴の魂を見たのは初めてのはずなのに…
…ええい、余計な事は考えるな…
今はただ…)
『…お前を…斬る!』
俺は踏み込んだ
床に一瞬剣の刃が当たった
かと思うと
一気に俺は距離を縮めていた
「やってみせろ!」
-キィンッ-
シルヴァが槍で受けた
その瞬間、俺は妖しく笑った
「!?」
-ドガッ-
「ぐッ…」
俺の蹴りはシルヴァの顎に命中し
シルヴァは吹っ飛ぶように体勢を崩した
『…真に受けるなよ
バァカ』
「…く…フザケるな!」
『フザケるも何も無いだろう?
当たったお前が悪いのさ』
「!……」
シルヴァ:(だが…何故だ?
今の動きが魂に現れなかった…
藍坂由月…一体…どれ程の技量を秘めている…?)