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来てしまった今日と共に  作者: 結城コウ
118/211

17話-8

千歌は動かなかった


否、


動けなかった


光の衝撃を直撃ではないものの受け


瓦礫と化した


下の階段に叩きつけられた


衝撃はダメージとなり


千歌の肉体はかろうじて生体機能を残すのみとなっていた


だから、千歌は最後の抵抗と言わんばかりにシルヴァを睨みつけていた


「…最後の遺言ぐらい

聞いてやらない事は無い……」


『……そう』


千歌は聖者のような瞳をしていた


声を絞り出すのも


顎を動かすのもさえ


困難な状態でありながら


その…聖者のような瞳で睨みながら


千歌は


言った



『遺言……?

いえ、これは予言

私には解るのだから…』


「…真実を見る瞳か…?未来まで見れるはずが…」


『…物事を正しく理解するだけ

……だから、お前の未来ぐらい…予測出来る…』


「…ふん…面白い」


『……世界を…簡単に思い通りに出来ると…思わない事ね…

創世者である…イヴでさえ

分裂し…記憶を封印しなければなかった…

お前がいくら力を持とうとも……器じゃない


お前は…討たれる


藍坂由月に…ね』



「そうか…なら

お別れだ…」


『…お前もすぐ

こちらに来る』


「………」



シルヴァが発生させた時空の歪みに飲み込まれ


マリアと黄野千歌は世界から消滅した



「……例え、器でなかったとしても

私の歩みは止められはしない

私の信じた道なのだから…」






第17話 折れた翼、阿修羅の如く

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