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17話-5
『藍坂……陽炎っ?!
そうか……シルヴァ…あなたは……』
「…だが…
私を倒せなければ!」
「させない!!」
千歌のダーツがシルヴァの前に放たれる
爆音が上がる
「く…貴様ッ!!」
「私には見える!
お前の動きが!」
(…これは…勝機が見えた
…時間が少ない…ここで…一気に決める…!!)
『チカッ!』
「!」
千歌とマリアの瞳があった
千歌はそれだけでマリアの考えがわかった
それが千歌の手にした能力…
真実を見る瞳…
物事の本質を正しく理解する力だった
そして、それはシルヴァの使う幻影の
最大の天敵と成り得た…
『出来る…?』
「はい!」
マリアは千歌に自分の槍を投げ渡した
(本当は盾変わりだったんだけど…
でも、使うべきところが来たのね…
この斧が…)
マリアに闘気が集まる
「何をする気だ!」
「動くな!」
チカのダーツがシルヴァに向けて放たれた
シルヴァの死角をついた
それ故にシルヴァの能力は使えず
回避に専念するしかなかった
そして、それはマリアが行動を起こすには十分すぎる時間だった
『はぁあああああッ…
たぁあああああッ!』
「!!」
-ドゴォオンッ-