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16話-2
「………」
リリィは低く構え、弓を引く
『はぁッ!』
エンドが二本のナイフを振り下ろす
リリィの弓は引いたまま
光の矢が具現化し、
剣となった
-キィンッ-
『っ……』
リリィは剣で受け止めていた
「…スナイパーが……近接戦闘出来ないとでも思ってた?」
『くっ…』
エンドは一旦距離をとり
舞台の上に飛び降りた
(まだあんな俺の知らない攻撃を隠してたなんて…
弓は引いたまま…
ああした状態でないと剣が使えないのか?)
「…どうしたの?
来ないのエンド?」
(剣があっても自分から仕掛ける気は無いと言う事か…なら)
『いい加減、そこから動きな!』
エンドはナイフをガンモードに切り替え
撃った
「そうはいかないよ!」
リリィは弾を切り払う
だが、エンドはすでに距離を縮めていた
『そうかよ!』
エンドは右のナイフを振り下ろす
リリィは剣で受け止めた
だが、エンドには左のナイフがあった
エンドは振りかぶる
-…とん-
『……え……?』
「受けるんだよ、エンド」
エンドの肩にリリィの弓の先があった
その瞬間
体育館全体に光の矢が現れた
エンドは時間が止まったように錯覚した




