15話-6
「ぐ…」
『く…』
レイブンは床にたたき付けられた衝撃で痺れていた
リィファは力が限界に近く
すぐには動けなかった
『…レイ…ブン…』
「なんだ…リィファ…」
『貴方の言う…力の真理で…私は…私達は…こんな事しなくちゃ…ならなかったの…?』
「何を…いまさら…
そのために僕は…君に銃口を向けた」
『…だとしたら…やっぱり…間違ってるんだよ…レイブン…
私は……そんな事…したくなかった…のに…』
「嘘を…つくな…なら、君は何故この場所にいる…?」
『…私は…レイブンの事…もっと…知りたかったから……だから…』
「そうか…なら!」
-ドッ-
『うぅっ…』
レイブンはリィファを蹴り飛ばした
「これで…満足だろ?
僕は…そういう人間なんだ」
『…レイブン』
「決着をつけようじゃないか…後一撃ぐらい…やれるだろ…?」
そういうとレイブンは自らの両手に光を収束させた
『レイブン…私は…』
「…来いよ…
僕が選んだ道だ…それを否定するなら…真正面から打ち砕く…!」
『…レイブンの……
分からず屋ぁあッ!』
リィファは右手に光を収束させてレイブンに向かって飛び込んだ
「…それは…こちらの台詞だッ!」
レイブンが放った光がリィファを貫く
しかし、リィファは命散る刹那、レイブンに向けて腕を振り下ろした
そして、レイブンを貫いた
「相打ち…か…リィ…ファ……」
『……本当にさよならになっちゃ…ったね…レイ…ブン……』
二人の天神は寄り添うようにして
この世界から消えた
第15話 届かぬ想い、消え行く命