15話-2
『……う……ぐ…
ぐ……が…ぁ…ああ…』
リィファはなんとか身体を持ち上げた
天神の身体は普通の人間より丈夫に出来ているが
それでも、身体に受けたダメージは確実に蓄積されていた
背後からの一撃と落下で
彼女の身体は血まみれだった
口からは鉄の味がした
(…レイブンは……居ない
上に留まったまま…?
私を誘ってるの…?)
『なら…望み通りに…』
リィファはランサーを構え
照準を天井に向ける
穴ではなく
恐らくはレイブンが居るだろう位置…
リィファは多少なりレイブンの事をわかってるつもりだった
だから…
『…してあげる!』
-バガァンッ-
「な…!」
狙った場所にはレイブンが居た
ランサーの先がレイブンの頬をかすめた
『うぁああああッ!』
リィファは再びレイブンにランサーを向けた
そして、押し出す
-ズグッ-
「ぐ…!」
『…とった…!』
「………全く、嫌になる」
『!!?』
レイブンの右の銃が盾変わりとなり
ランサーはレイブンを貫ききっていなかった
「君はいつも……」
レイブンが左の銃を構えた
「…力押しばかりで!」
銃口からは光が放出された
リィファはとっさにシールドを使ったが
シールドは壊れ
直撃は逃れたものの
衝撃でリィファは吹っ飛んだ