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異世界営生物語~サラリーマンおじさんは冒険者おじさんになりました~  作者: 田島久護
第六章 負けない力を探して

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カーマかデラウンか

「俺様が連れて来た。端的に言えば人手不足だ」


 向かい合うように座ったイザナさんは、腕を組みながら不満そうに言った。リベン周辺のみで処分が済むかと集っていたノガミ一族は思っていたらしいが、各地から報告があり大規模に蜂起していたことが発覚する。


ミサキさんから選択式の招集をされたことを訝しみ、半数が残ったことが功を奏し鎮圧が出来たらしい。中でもハオショウさんがシャイネンから偶々デラウンに帰還しており、蜂起を聞いて各地を転戦していたのが大きいとイザナさんは言った。


さらにミサキさんの父であるネオ・カイテン領主ソウレイも素早く兵を率い、ネオ・カイテン内の蜂起を鎮圧。途中までイザナさんを警護していたヤクヤ・モリやブキオにハユルさんは、カーマから出たミサキさんの部下に襲撃されたようで、蜂起に加わってないと知りほっとする。


部下たちをなんとか倒した後はリベンへ向けて来たものの、今度はピンク野郎たちと交戦。ピンク野郎は取り逃がしたものの、なんとか撃退しリベンの周辺を警護していたようだ。現在はリベンが手薄の為、ブキオだけ先に国へ帰しヤクヤ・モリとハユルさんは警護の任に当てているという。


「だからってジュリアを代打にするんですか?」

「おい、お前の新たな野望とやらを話してみろ」


「新たなる異世界人王伝説の礎となることです!」


 笑顔で元気に宣言する元反乱者。そのまま潰れてしまえと心の中で念じつつ、こんなのを許していいんですかとイザナさんとイサミさんに問うもすまし顔のままスルーされた。


「事の是非は置いておくとして、正直な話しそろそろ領土が狭くなっているのは間違いない」


 イザナさん曰く、ヤスヒサ王以降平和な世が長く続き過ぎたせいで開拓は行われず、開拓された場所で利権争いをやるのが精々らしい。ミサキの乱は、外に出る勇気がない暇を持て余した貴族の御戯れである、という見解を示す。


ヨシズミ国周辺も竜神教誕生頃に追いやられた人間たちが開拓したものであり、まだまだ未開の土地が多いという。あんなところですら広げずに争っているのだから、知的生命体というのは度し難いものだなとイザナさんは言って溜息を吐く。


魔法武器などは見るに堪えなくなった星による餌なのかもしれんとも言い、この星にヤスヒサ王の母親の魂が宿ってるとすれば、あるのかもしれないと思う。


「というわけでどうだジン、ここは一つ人類の為に冒険王となってみないか?」


 真顔でサムズアップしながらイザナさんは言うが、クロウをなんとかしないと明日をも知れない身なのでとお断りする。たしかにそうだなと同意してくれたが、それはさておきカイテン以南を開拓してはどうかと進めて来て、上の空だったのを自白した。


個人的にはクロウに対して勝率が上がる策を授けて欲しいと頼むも、神をどうにか出来るならとっくにやっていると返されてしまう。ヤスヒサ王も竜に取りついたクロウを撃退するのが精々で退治出来なかった。


神と名乗るのだから星に住む我々など消耗品レベルとしか考えていない、倒せるなら倒し干渉させないようにしたいと俺様も思ってるぞ、と口惜しそうにイザナさんは言う。アルブラムの話も退治に繋がるかは不透明だと言われた時、風来石(ふうらいせき)雷光石(らいこうせき)を思い出し話をする。


イザナさんも足止めとしてのある程度有効だと思うと理解を示してくれたが、わざわざ自分のピンチを招く物を渡したままにしておくか疑問が残るとも言った。クロウがどこへ行ったか分からないというのを信じていいのかと言われると、たしかにそのまま受け取れない。


神を罠に嵌めようというのなら、それくらい不確定であった方が安全であるのは間違いないとも言われ、結局のところぶっつけ本番一発勝負しかないらしいと悟る。


「まぁそう悪い方向に考えるな。康久の時よりもアイテムも多いし、なにより前回は気が乗らなかった者たちが今回は参加するのだからな」


 視線の先に居たのは、疲れ果てたエレミアに寄りかかられたパルヴァだった。これまで不自然なほどに彼女たちに触れてこなかったので、ひょっとして自分にしか見えていないのかと思ったほどだ。言葉を受けてパルヴァは鼻で笑う。ヤスヒサ王の時は駄目で、今回ならなんとかなる目処が立ったということだろうか。


というか二人ともヤスヒサ王の時も生きていたのか? クニウスは特に見た目的にそう大して変わらないように見えるんだが。パルヴァに視線は集中したものの、彼女は詳しく語ることを拒否するように目を閉じ腕を組む。


各アイテムの不確定要素と同じように、本番で全てが明らかになるということかと思い、少しだけ楽しみになってきた。強力な二人が手を貸してくれれば鬼に金棒だし、ミレーユさんやDr.ヘレナも来てくれるという話なので、勝てると信じて向かおう。


イサミさん曰く、不可侵領域への進入にはデラウンから南下するかカーマから南下するのが早いらしい。馭者席側の小さな窓が開き、クニウスがカーマに着くぞと声を掛けてくれる。馬車は速度を落とし完全に停車したところで、ここでお別れだとイザナさんに言われ馬車を下りた。


これまでのことに感謝しまた会いましょうと告げると、会いに来るという約束を必ず果たすようにと言って去っていく。



読んで下さり有難うございます。感想や評価を頂けると嬉しいのですが、

悪い点のみや良い点1に対して悪い点9のような批評や批判は遠慮します。

また誤字脱字報告に関しましては誤字報告にお願い致します。

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