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俺の恋敵が人間じゃないなんて聞いてないんだが  作者: 水無月やぎ
第3章 てんこ盛りの11月
52/80

#52 レンチンしてる暇がない

・・・・・・・・・

 僕が皆川にあからさまな敵意を向けると、京汰は途端にオロオロし始めた。ほんと、相変わらず分かりやすいよなぁ。

 と思ったけれど、今はそこに感心している場合ではない。この異常事態に、全くなんてことだ京汰。僕は見損ないそうだぞ君を。

 あぁ、京汰には一応才能があるはずなのに……まだまだ教育不足ってことか……。つまり僕の責任でもあるなぁ、これ……。ああやんなっちゃう。


 京汰は大パニックを起こしているようだ。池にいる金魚みたいに口をパクパクさせながら、何か言いたげな雰囲気をこれでもかというくらいに醸し出しているけれど、僕の荒々しい言葉遣いを前にして声が出なくなっている、とまぁ、そんな所だろうか。

 僕は密かに息を吐く。


 彼の今の慌てふためく様子を見る限り、彼は今の今まで、全く気付いてなかったということだ。




——華音に僕が視えることも、




——皆川が“本当に”人間離れしてる、ってことも。




 もうどうして気づかないのよ。ここまでバカだとはさすがに思ってないよ僕。

 勉強だってやればできるんだし、バカなのはキャラだけだと思ってたんだって。でも今分かった。本気でこの人あかん人だ。僕みたいなのが視えもしない、陰陽道? 何それ? って人ならここまでこき下ろさない。

 でもこの人一応有資格者みたいなもんですから。人外のモノ専門家みたいな人なのにこの有様よ。大きな声で「ばかあああああああああああああああああ」と言ってやりたいけど、今はそれどころじゃない。



 とにかく今この瞬間、金魚に成り下がった京汰は使い物にならない。エサや水槽でもあれば良かっただろうか。

 僕は頭をフル回転させる。

 今何をしなくちゃいけない? 誰を救わなければならない?

 皆川の実力は分からない。僕だけで太刀打ちできるレベルならいいんだけど。



 金魚は瞬きもせずに僕を見つめ続けている。大パニックすら通り越して冷凍されてしまったようだ。

 華音ちゃんも僕を見つめた状態で、軽く冷凍されている。あれくらいならまだ自然解凍が見込めそうだけど。

 今の京汰は電子レンジか熱湯に突っ込まないと解凍できなさそうだ。業務用冷凍庫にブチ込まれたのか君は。



 隣のバカをレンチンしてる暇はないので、僕はもう一度目の前の彼を睨みつけた。

 もうタイマンしか望みはなさそうだ。

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