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俺の恋敵が人間じゃないなんて聞いてないんだが  作者: 水無月やぎ
第3章 てんこ盛りの11月
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#48 クソメンタルが邪魔をする

 体育館を出て適当にフラフラしていたら、告白タイムの時間が迫ってきた。

 僕は再び隠形して、京汰の所に戻ってきている。お腹が空いたからだ。

 本日は京汰に、コロッケとおにぎりを奢ってもらいました。あ、あとマドレーヌもだった。

 軽く抜け駆けして、挙句財布扱いして奢ってもらうとか、僕きっと京汰より全然図々しいな。ごめんね京汰。悪いとは思ってるんだ。そこらへんの感覚は一応まともな式神だよ僕は。

 ただ告白は寸止めしたから、どうか許して欲しい。今度こそ僕は、君のことを全力で応援するからさ。


 そんな思いを見透かされないようにしながら、満腹になった僕は京汰に尋ねる。


<告白タイムどーすんの結局>

(うぅ……どうしよう……)

<まだ決まってないんかい!>

(あのなぁ、玉砕覚悟で腹を据えるってそう簡単なことじゃねえぞ)

<京汰なら玉砕してもどーにかなるよ>

(俺のクソメンタル舐めんなよ)

<あ…………>

(察するなバカ)


 クソメンタルの京汰はネガティブな未来を案じて、なかなか前向きになれないようだ。

 まぁ、会場となるホールに集まった生徒達の様子を見れば、京汰のそんな状況も無理はないよね、とは思う。


 ホールには既にかなりの人がいた。華音ちゃんに告る! と男子陣内で宣言していた輩がざっと10名ほど。

 まぁ華音ちゃんが1人選んだとして、それ以外の大多数はみんな玉砕するんだから、そんな深刻に悩まなくても……なんて僕は思うのだけど、クソメンタルの京汰はそうも行かないらしい。


(いっそのこと俺は観客として……いややっぱダメかそれは……あぁぁあうわぁダメだよヒツジ)


 なぜヒツジがここで出てくる。今午後3時なんですが。勤務終了したはずのヒツジと何を話しているの君は。

 僕が心の中で何度も突っ込んでいると、少し空気が変わった気がした。

 その近くで感じた気配。


 ……皆川先輩だ。クラスメイトとおぼしきメンバーと共にいる。彼は絶えずキョロキョロしていた。京汰を見つけ、一瞬軽く睨む。京汰は気付いてないけど。昨日のカフェで京汰に睨まれたのがそんなに嫌だったんだろうか。京汰そこまでガッツリ睨んでたわけじゃないんだけどな。そんなに心の狭い奴なんだろうかこの美男子は。

 皆川先輩は多分、華音ちゃんを探しているんだろう。確かに彼女は見当たらない。


 そして、そこから少し離れた所には、女子の群衆。するりとそこに近づいてみると、小声での会話が聞こえた。


「皆川先輩受け入れてくれるかなぁ……」

「きっと伝わるよ、大丈夫だって!」

「あぁ緊張するヤバい無理!!」


 皆川先輩目当てか。残念ながら彼は多分、受け入れることはないと思う。でもそんなこと言ってもアレなので(てか言っても聞こえないので)、スルーする。

 すぐに京汰の所に戻ると、(悠馬ぁ)と弱々しい声が聞こえた。幼児退行したんか君は。


<どした?>

(この空気感無理絶対無理)

<じゃあどーするのぉ>

(とりま屋上に退避させてください……外の空気欲しい……)

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